今年もいちごがおいしい季節がやってきた！ そのまま食べてもおいしいいちごを、さらにおいしく、華やかな見た目も楽しませてくれるスイーツといえば「いちごのショートケーキ」。今回は、スイーツジャーナリストの平岩理緒さんがこの春いち押しするショートケーキ4選をご紹介。「気鋭の若手シェフのお店など、2020年以降にオープンした注目のパティスリーのショートケーキを集めました」
【エキリーブル】いちごとスポンジ、クリームのバランスが秀逸
世界的に活躍するトップパティシエ・德永純司さんがオーナーパティシエを務めるパティスリー「équilibre（エキリーブル）」。
12月頃から登場する「苺のショートケーキ」は、とちおとめをメインとするいちご、スポンジ、クレーム・シャンティ、生クリームとカスタードクリームを合わせたクレーム・ディプロマットの4つの要素で構成。
みずみずしく甘酸っぱいいちごと、なめらかなクレーム・シャンティ、クレーム・ディプロマットのコクのある味わいが絶妙にマッチ。
「クリームの飾りや、薄切りにしたいちごをサンドするなど、各パーツもミニマルで現代的なデコレーション。シロップを打たなくてもしっとりして食べやすいスポンジ生地も特徴です。削ぎ落され、洗練されたバランスのよさ、シンプルな構成のなかでオリジナルのひと工夫が加えられているのがさすがです」（平岩さん）
苺のショートケーキ
店舗名：équilibre（エキリーブル）
住所：東京都品川区西五反田5-11-10
提供期間：12月頃～ いちごがなくなり次第終了
価格：710円（税込）
イートイン：なし
【レシィ】口に含んだ瞬間、クリームとスポンジがふわりとほどける
カラフルなショコラをはじめ、華やかな生菓子、焼き菓子など、オーナーパティシエの寺崎貴視さんが手がける洗練されたスイーツが人気のパティスリー。
断面がほんのりピンクに染まったいちごのショートケーキ「フレイズ」は、スポンジにたっぷりシロップを染み込ませるのがポイント。
いちごはもちろんのこと、風味と力強い味わいが特徴の「日光金乃卵」、さまざまな銘柄を食べ比べた結果、たどり着いたという九州産の生クリームなど、一つひとつの食材を厳選し、こだわり抜いた逸品。
「クリームの白とピンク色のシロップがしみた生地の黄色、いちごの赤の色彩バランスが美しいショートケーキ。スポンジは、生地をしっかりと混ぜて気泡をととのえることで、きめ細やかな食感に。シロップはいちごだけでなく、フランボワーズを少し混ぜて使うことで酸味のアクセントを加えています」（平岩さん）
フレイズ
店舗名：Patisserie Chocolaterie Recit (パティスリー ショコラトリー レシィ)
住所：東京都世田谷区松原5-26-15 松原パレス1F
価格：650円（税込）
販売期間：11月頃～ いちごがなくなり次第終了
イートイン：なし
【ROND POINT（ロンポワン）】一年中、いつ食べてもおいしいショートケーキ
ショコラティエ・田中丸博文さんが手がけるチョコレートをはじめ、生菓子や焼き菓子なども扱うショコラトリー。
もともとは「いちごが旬ではない時期にもおいしいショートケーキを提供したい」という発想のもと、一年を通して楽しめるショートケーキを考案。
夏や秋などは、薄くスライスして蜂蜜でマリネをすることで甘さを加え、スポンジにもフランス産のいちごのピュレをたっぷりしみ込ませるのが特徴。さらに、蜂蜜の甘さに負けないように、2種類の生クリームをブレンドしてバランスを整えている。
「薄くスライスしたいちごを並べたショートケーキは、見た目にも他にない存在感があります。断面のピンク色の色彩が綺麗ないちごシロップ使いもポイントで、シロップがしみこみやすいよう、あえて気泡を大き目に立てた生地も特徴。シェフのこれまでの経験や知識が存分に生かされています」（平岩さん）
真っ赤なショートケーキ
店舗名：ROND POINT（ロンポワン）
住所：東京都中野区中央2-47-2コートフェニックス 1F
価格：648円（税込）
販売期間：通年
イートイン：なし
【INFINI depuis 2020（アンフィニ）】いちごを丸ごと閉じ込めた、存在感抜群のショートケーキ
フランスの星付きレストランをはじめ、国内外の名店で腕を磨いた金井史章シェフのパティスリー。
ショートケーキは、茨城県の契約農家から届けられるいちごのおいしさを存分に楽しんでもらうため、カットせずに丸ごと使用するのが特徴。
薄力粉に麺用の小麦粉をブレンドするというスポンジはほどよい軽さとしっとり感があり、濃厚だけれどクドさがないクレーム・シャンティ、コクのあるクレーム・パティシエール（カスタードクリーム）を合わせ、バランスよく仕上げている。
「クリームの絞りに星形口金を使って、あえてノスタルジックに仕上げているのが懐かしくほっこり。サンドされたクリームの層もたっぷりめでボリューム感もあり、いちごの丸い断面が見えるのも愛らしい。シェフの温かいお人柄が伝わるようなショートケーキです」（平岩さん）
苺のショートケーキ
店舗名：INFINI depuis 2020（アンフィニ）
住所：東京都世田谷区奥沢7-18-3
価格：735円～（税込）
※いちごの品種や販売時期によって変動
販売期間：12月頃～ いちごがなくなり次第終了
イートイン：なし
今回おしえてくださったのは・・・
スイーツジャーナリスト・平岩理緒さん
マーケターとして食品メーカーなどのプロモーションやリサーチを担当し、商品開発・販促に関わった経験を持つ平岩理緒さん。
独立後に、製菓学校でお菓子の基礎知識を学び直し、スイーツジャーナリストとして様々な情報を発信。スイーツに関する著書も多数。
中でも、『厳選スイーツ手帖 くらべるともっとおいしい!名店パティシエの味のこだわり』（世界文化社）は国内外のレジェンド パティシエ42人による、パティスリーの基本のき、シンプルスイーツ12種へのこだわりを収録したスイーツ好き必見の一冊です。
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【2024特集】いちごスイーツさんぽに話題の街へ
いちごパフェ、いちごタルト、ショートケーキなど、いろいろないちごスイーツを食べたい気持ちが膨らむも、すべてのお店をめぐるのは難しいもの。そこで、今年は“注目の街”でいちごスイーツを極めてみない？
今、街はオープンラッシュ。新店や新施設のトレンドスイーツをお見逃しなく。もちろん、よく知る名店のアフタヌーンティーやスイーツビュッフェにも、キラリと光る工夫が盛りだくさん。おいしいいちごスイーツとおでかけを満喫しに、いざ・出発！
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WRITING／MINORI KASAI
