いちごさん(佐賀)
2018年、佐賀県で20年ぶりに誕生した新しい品種。「凛とうつくしい色と形」、「華やかでやさしい甘さ」、「果汁のみずみずしさ」が大きな特徴。
「鮮やかな赤の表皮と、きれいな形が印象的。しっかりとした果肉は香りが強く、甘さの中に酸味も感じられます。ショートケーキやタルトなど、いちごのおいしさをシンプルに味わうデザートとの相性がよさそう」(渡部さん)
きらぴ香(静岡)
「きらきらとした宝石のような輝きと品のよい甘味と香り」を持つことからその名が付いた、静岡県生まれの品種。果皮は真っ赤でツヤツヤしていて、果肉も濃い赤色。フルーティーな香りが広がる。
「昔ながらのいちごらしい味わいで、甘みが酸味より強く、バランスのよいおいしさ。さわやかな香りを生かすなら、ショートケーキやチーズケーキがおすすめ」(渡部さん)
チーバベリー(千葉)
その名の通り、千葉県生まれの品種。大粒でみずみずしく、食べ応えがある。いちごのかかりやすい病気“うどんこ病”に強いから、たくさん収穫できるのも嬉しい特徴。
「果皮も果肉も赤くて、ジューシー。甘みだけでなくほどよい酸味があり、さわやかで食べやすいと思います。ロールケーキに使うほか、いちごジュースにもおすすめ」(渡部さん)
とっておき(鳥取)
鳥取県で20年の歳月をかけて開発された、“とっておきのいちご”を意味するオリジナル新品種。甘味の強さは章姫ゆずりで、ころんと愛らしい形がキュート。
「洋梨のようなパイナップルのような独特の甘味の中に、わずかに酸味があります。タルトやムース、ロールケーキなど色々なデザートに使えそう」(渡部さん)
華かがり(岐阜)
2017年に品種登録された、岐阜県のオリジナルいちご。名前は岐阜のシンボル、岐阜城が鎮座する“金華山”の“華”と、長良川鵜飼の“かがり火”に由来。大粒で果汁がたっぷり詰まった果肉は、さわやかな甘さ。
「ほどよい甘味と酸味があって、優しい味わいのいちごです。ロールケーキやタルトに使ったらおいしいデザートができそう」(渡部さん)
よつぼし
「よつぼし」は三重県、香川県、千葉県と農研機構が共同で開発に取り組んだ品種。甘味・酸味・風味のバランスがよく“4つ星”のおいしさであることと、4つの機関が開発に携わっていることに由来。
「表皮も鮮やかな赤で果肉も赤く、形もきれいな円錐形なので、ショートケーキやミルフィーユにぴったり。ほどよい酸味と濃厚な味わいは、チョコレートを使ったデザートにも合いそう」(渡部さん)
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協力してくれたのはこの人
- 渡部美佳(わたべ・みか)
- 京都のいちごのお菓子専門店「メゾン・ド・フルージュ」の店主。大切にしているのは、お菓子を通して見た目や味わい、つぶつぶ感など、いちごの魅力を伝えること。今後は、それぞれの品種の特徴をもっと味わってもらえるお菓子を作っていきたいという。
- ホームページ
- 「メゾン・ド・フルージュ」公式HP
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※いちごの味の評価・コメントの内容については、サンプル品を実食した際の感想によるものです。贈答や常食向けなど、個体差があることをご了承ください
※いちごの特徴をわかりやすくするため、カメラ位置を固定して撮影しています
PHOTO/KAZUHITO MIURA WRITING/MINORI KASAI