スワッグの作り方も!廃棄されてしまうお花を使った小物づくりをフラワーサイクリスト河島さんが伝授【サステナブルチャレンジ】
春特集2022

スワッグの作り方も!廃棄されてしまうお花を使った小物づくりをフラワーサイクリスト河島さんが伝授【サステナブルチャレンジ】

更新日:2021/02/15

オズモールとはじめる、SDGsアクション。小さな“サステナブルチャレンジ”から挑戦してみませんか? 今回ご紹介するのは、フラワーサイクリスト河島春佳さんが教える、お花を使ったインテリア小物づくりのアイデア。廃棄されてしまうお花“ロスフラワー”を購入したり、お部屋に飾ってある生花をより長く楽しむために工夫するのも、地球にやさしい心がけ。簡単にできるものばかりなので、おうちでもぜひ挑戦してみて。

サステナブルチャレンジとは?

今回のサステナブルチャレンジは“花のある暮らし”を楽しんで、ロスフラワーを減らすこと

お花屋さんへ気軽に足を運んでみることが、廃棄されてしまうお花“ロスフラワー”を減らす近道

お花屋さんへ気軽に足を運んでみることが、廃棄されてしまうお花“ロスフラワー”を減らす近道

需要以上に多く作られすぎたお花や、規格外などで市場には出回れないお花が廃棄されている現状が警鐘を鳴らし、そういった廃棄されてしまうお花を「ロスフラワー」と名づけ、新たな命を吹き込む活動をしている、株式会社RIN代表でフラワーサイクリストの河島春佳さん。

河島さんによると、ロスフラワーを減らすためには「お花のある暮らしを楽しむのが1番」だそう。「“サステナブル”と肩肘張る必要なんてなくて、お花を愛でる気持ちがあれば十分。まずは気軽にお花屋さんに足を運んで、1輪でもよいのでお花を買うことから始めてみては」。

廃棄という負のイメージではなく、お花そのものの自然な美しさを愛でる気持ちで暮らしにお花を取り入れてみるのが、ロスフラワーを減らす近道と河島さん。また、生花店でお花を購入するほかにも、RINが運営するオンラインショップ「フラワーサイクルマルシェ」などでロスフラワーを活用した商品を買うのもひとつの方法。こういったちょっとしたことが、サステナブルな社会につながる一歩になりそう。

写真下:長野県にある建築建材リサイクルショップ「ReBuilding Center JAPAN(リビセン)」とのコラボ商品の一輪挿し

「すぐ枯れちゃうし、お花を買うのはもったいない」と感じている人もご安心を。ほんの少しの心がけで、お花のある暮らしをより長く楽しめるとか。

「毎朝、お花の水を変え、茎を1センチほど切り戻してあげる。それだけでもお花は長持ちします。また花瓶をお持ちじゃない人もいると思いますが、ジャムの瓶やグラス、ワインボトルなどでも十分なんです。おうちにあるモノを活用して、ぜひお花を暮らしに取り入れてみてください」。

“花のある暮らし”を楽しむ。お花を使ったインテリア小物づくりアイディア

ネイティブフラワーで独特な風合いをプラスした「スワッグ」

ネイティブフラワーで独特な風合いをプラスした「スワッグ」

生花を楽しんだ後はドライフラワーにして、スワッグを作るのもおすすめ。スワッグとは、お花や葉をざっくりと束ねて壁に掛ける飾りで、ナチュラルインテリアにもぴったり。

組み合わせ次第で雰囲気も変わるから、自分で作って楽しんでいる人も増えているそう。

「チューリップやダリアなど茎に水分が多く含んでいるお花は向かないのですが、ユーカリなどの葉物、アジサイ、バラ、ラナンキュラス、カスミソウなどがドライフラワーにおすすめですね。ドライフラワーにするには、枯れ始める前のお花を束ね、風通しのよい日陰にお花を下向きにして吊るします。たくさん束ね過ぎてしまうと、中まで乾燥せずカビてしまうことがあるので注意してくださいね」。

【材料】
・好みのドライフラワー(今回は、グニーユーカリ、丸葉ユーカリ、グレビレア アイバンホー、グレビレア ゴールド、アジサイ ミナヅキ、プルモッサム、バンクシア ココシネア、ブルーアイスを使用)
・輪ゴム
・好みのリボン、麻紐など

河島さんのワンポイントアドバイス

長めのグリーンを後ろに持ってきて、手前にはメインのお花や背の低いお花を持ってくると、トップにボリュームが出てかわいくなります。今回は、交差させながら重ねる「スパイラル」という組み方で作りました。
リボン結びも輪っかを片方だけにすると、こなれ感が出ます。

お花が浮かんだようなインテリア小物「押し花サイドフレーム」

お花が浮かんだようなインテリア小物「押し花サイドフレーム」

また、おうちで楽しんだ生花をより長く楽しむときにおすすめなのが“押し花”アレンジ。
こちらは、透明なガラスフレームに押し花をレイアウトしたインテリア雑貨。お花が浮かんだように見えてロマンチック! おうちにある写真立てなどでもできるのでぜひ作ってみて。

「ティッシュで包んだお花を雑誌などで挟み、1週間〜10日ほど乾燥させれば完成します。立体的ではないお花のほうが押し花にはしやすいですね。ビオラなど平らで花びらの重なりが少ないものが初心者でもおすすめです」。

葉っぱを入れたり、色のあるお花を散りばめたりと、レイアウト次第で雰囲気もぐっと変わりそう。ぜひ自由な発想で楽しんで作って。

【材料】
・好みのお花(今回はビオラ、デルフィニウム、ユーカリを使用)
・好みのフレーム

【作り方】
①好みのお花をティッシュに包み、雑誌などに挟んで押し花を作る。
②10日ほど経って水分が抜けて押し花が完成したら、フレームにレイアウトする。

河島さんのワンポイントアドバイス

押し花にする時は、咲いたばかりのきれいな状態のお花を使ってください。花びらをきれいに広げて挟みます。挟みっぱなしだとカビてしまうことがあるので、1日経ったら挟むページを変えるなどして、乾燥させてください。
ガラスなど透明感のあるフレームを使うと、お花の微妙な色合いが透けてきれいです。大きなフレームがあれば写真などと合わせてコラージュしても素敵だと思います。

ロスフラワーに命を吹き込み、サステナブルな社会へと循環させたい

コロナ禍以前から、ロスフラワーに新たな命を吹き込み、新しい価値を見出す活動をしてきたフラワーサイクリストの河島春佳さん。
フラワーサイクリストとは、ものづくりの力で廃棄品にさらなる価値を与えることを意味する「アップサイクル」と「フラワー」を掛け合わせた造語。
「野菜などと同じなのですが、たとえば少し茎が曲がっていたり短かったりするだけで市場に出回れないお花があるんです。でも、同じ手間隙かけて育てられたお花。ちょっと曲がった茎にも個性があり、その美しさを知ってほしいとこの活動を始めました」。

「ロスという言葉だとどうしてもネガティブなイメージがあるので、最近は循環させるという意味も込めて“サステナブルフラワー”という紹介もしています。今まで行き場のなかったお花に新たな息吹を与えることで廃棄されるお花を減らすとともに、たくさんの人にお花のある暮らしを楽しんでいただけたらうれしいです」。

フラワーサイクリスト・河島春佳(かわしまはるか)

PROFILE

河島春佳(かわしまはるか)
長野県生まれ。大自然の中で幼少期を過ごし自然を愛するようになる。東京家政大学服飾美術学科卒業。2014年頃から独学でドライフラワーづくりを学び、2017年 生花店での短期アルバイト時に、廃棄になる花の多さにショックをうけたことから、独学でドライフラワーづくりを学び、フラワーサイクリストとしての活動を始める。2019年、ロスフラワーを用いた店舗デザインや装花装飾を行う株式会社RINを立ち上げる。
ホームページ
株式会社RINホームページ

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PHOTO&MOVIE/MANABU SANO KATSUMI SATO WRITING/KIMIKO OHKATSU

※記事は2021年2月15日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります