このページでは、毎号のオズマガジン制作の編集後記のような、こぼれ話のような、誌面に載せきれなかったサイドストーリーを編集部員が少しずつご紹介しています。今回はスドウがリサーチで訪れた小田原の魅力をお届けします。
こんにちは。オズマガジン編集部のスドウです。
楽しかったGWも終わり、次の旅行は夏休みかなぁ~なんて考えている方も多いのではないでしょうか。
旅好きの私にとって、夏休みなんてまだまだ先のこと。せっかくの気候のよい季節、お出かけせずにはいられません!
発売中の「日帰りの旅」特集では、たとえまとまったお休みでなくても、日帰りでたっぷり遊べてリフレッシュできるお出かけスポットを全部で10紹介しています。
今回は、小田原のリサーチで立ち寄ったオススメのお店をご紹介します。モデルコースとしてぜひ参考にしてみてください。
まずは緑が気持ちいいカフェで、二宮金次郎に萌えてみる
東京駅から東海道線で1時間20分、新幹線なら30分という、都内からほど近いレトロ観光地・小田原。
箱根や伊豆に人気を奪われがちではありますが、城下町らしいレトロな町並みあり、ご当地グルメあり、自然ありと実は見どころたっぷり。
これは日帰り旅にピッタリなのではと思い、桜が咲き始めた3月末、リサーチに向かいました。
実は小田原は高校の3年間通った、私にとって思い出深い町。
卒業してからだーーーいぶ経っているので当たり前かもしれませんが、今回改めて町を歩いたところ、「小田原イケてるじゃん・・・!」と思わずつぶやいてしまうほど、素敵なお店やスポットが新たにできていました。
中でもときめいたのが、小田原城に隣接する報徳神社内にある「きんじろうカフェ」。
薪を背負いながら本を読む姿でおなじみの二宮金次郎(=二宮尊徳翁)は、なにを隠そう小田原出身! こちらはそんな二宮金次郎が祀られた神社内にあります。
カフェはその名の通り金次郎さん一色。金次郎さんが描かれたカプチーノのほか、ハンカチやメモ帳、クリアファイル、クリップ(!)など、金次郎シルエットにグッとくるグッズが充実しています。
さらにきんじろうカフェのお隣にはもう1軒、「Café 小田原柑橘倶楽部」というカフェも。
名産・片浦レモンなどの柑橘類を使ったサイダーやアイスなどが揃っているので、こちらも忘れずにチェックしてみてください。
緑に囲まれたテラス席でひと息つけば、難しいことを考える頭もスイッチオフ。
滞在時間はそんなに長くなかったものの、神社の清々しさも相まってすっきりリフレッシュできました。
カフェの帰りには小田原城址公園内の散策もオススメです。
2016年にリニューアルしたばかりの天守閣を見学したり、これからの季節はあじさいや花菖蒲を楽しむこともできますよ。
変わらぬ名物から注目の新店まで、食べ歩きを楽しもう
小田原と言えば名物かまぼこ!
小田原駅から15分ほど歩いたところには、レトロな町並みの「小田原かまぼこ通り」なる道もあり、10軒のかまぼこ店が軒を連ねています。
創業200年を超える籠清ではアツアツの棒付き揚げかまぼこをテイクアウトできるので、小腹が空いたときにピッタリ!
かまぼこ通りには、ほかにもベーカリーや老舗の和菓子屋さんもあり、たっぷりよりみちを楽しめます。
また、駅のそばにオープンした台湾フードの店「How bao you?」は、小田原で今もっとも洒落てるお店のひとつ(スドウ調べ)。
蒸し生地のバンズで角煮などを挟んだ台湾式バーガー「バオ」とタピオカミルクティーが人気の店なのですが、このタピオカミルクティーが絶品!
ほどよい甘さが染みたタピオカはもっちもちで、いつまでも噛んでいたい至福の味わい。
ラベルの味のあるイラストもたまらない、注目の新店です。
小田原のふたつ先、根府川で絶景に感動
さらに、今回のリサーチでどうしても訪れたかったのが、小田原のふたつ先の根府川に昨年誕生した美術館「江之浦測候所」。
現代美術作家の杉本博司さんが手がけた文化施設で、数千年後、現代文明が滅びた後も遺跡として残ることを想定して創られているそうです。
こちらは完全予約制のため事前にウェブでチケットを取らなくてはいけません。私は2日ほど前に16時からの回を予約しました。
根府川駅からも少し離れているため、当日は駅前に集合しバスで施設へ向かいます。ちなみに根府川は無人のかわいらしい木造の駅舎。すぐ向こうに海が広がり、その美しい景色で人気撮影スポットにもなっています。
10分ほどバスに乗り、施設内で説明を受けたら解散。あとは広大な敷地を18時まで自由に見学することができます。
まずはいちばん楽しみにしていた光学硝子舞台へ。
美しい硝子の舞台の向こうに広がる海を見た途端、言葉を失いました。
ただただ圧倒的に広く穏やかな海景色は、静かに心に染み入ります。
絶景のほか、敷地内には、有名な寺院やヨーロッパから移築された石灯篭やレリーフなどの見るべき「石」や、茶室や門といった日本の各時代の建築様式を再現した建築が点在。
私は決して石好きではないのですが、さまざまな色、形、質感の石を見るのはなかなかおもしろい!
さりげなく置かれすぎて気付かない石もたくさんありましたが(反省)、人生でいちばん真剣に石を見続けた時間だったと思います。
はじめ、「2時間なんて時間が余っちゃいそうだな~」と思っていたのですが、気づけば閉館まであと少し。
最後にもう一度光学硝子舞台の上から海を眺め、施設を後にしました。
派手なアート作品があるわけでも、おいしいグルメがあるわけでもありません。
ただ美しい景色と石と建築があるだけの施設ですが、圧倒的な非日常感に、自分でも驚くくらい心が満たされ、穏やかになれた2時間でした。
せっかく小田原にお出かけするのなら、ぜひ江之浦測候所にも足を延ばしてみてほしいです。
最後に日本酒×おでんでシメ! 1日たっぷり遊んで大満足
江之浦測候所の非日常感に浸りながら帰宅するのもいいですが、せっかくだからと再び小田原で降り、ご当地グルメ・小田原おでんのお店で晩ごはんを取ることに。
かまぼこが名産だけあって、練り物類が豊富な小田原おでん。
まだ肌寒かった3月末、冷えた体にホカホカのおでんがじんわり染みる! 足柄産の日本酒とともにいただく出汁の染みた大根のおいしいこと・・・。
お腹も心もほかほかに満たされて、やっとこさ帰路につきました。
今回ご紹介したほかにも、小田原には黒田侯爵の旧居で現在はカフェやギャラリーとして利用されている清閑亭など、足を運んでほしいスポットがたくさん。
ぜひ誌面を参考に日帰り小田原旅を楽しんでみてください。
今日もここまで読んでいただきありがとうございます。
それでは皆さん、いい1日を。
OZmagazine6月号「日帰りの旅」特集
たまにはのんびりひと休み。そんな気分のときは、気軽な日帰り旅に出かけましょう。都会を少し離れて、豊かな自然やレトロな街並み、ゆったり温泉などで心ゆくまでリフレッシュ。十分休んだらおいしいものを食べ、おみやげを買って。そんな、いつもの服と鞄で出かけられる、のんびり&たっぷりの1日を提案します。気軽に行く日帰りの旅で、今月もどうぞいい1日をお過ごしください。
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