カフェマニアがおすすめする、旅の目的地にしたいカフェ

更新日:2018/05/10

このページでは、毎号のオズマガジン制作の編集後記のような、こぼれ話のような、誌面に載せきれなかったサイドストーリーを編集部員が少しずつご紹介しています。今回はタキセがお届けします。

ゴールデンウイークの後は

みなさん、ゴールデンウイークはいかがお過ごしでしたでしょうか? ドーンと海外旅行を満喫された方も、家でひたすらゴロゴロして癒された方も、等しく訪れる「ゴールデンウイーク ロス」。そんなあなたにぴったりなのが、明日発売になるオズマガジンの最新号「日帰りの旅」特集です。

今回は、編集部員が厳選した10個の旅をご紹介しています。今日は、ひと足お先に、私が旅について普段から考えていることや、今回の担当エリアについてお話しさせてください。

旅の目的はなんでもOK

リフレッシュ、ただただのんびり、美しい風景、ご当地グルメ、乗りたい電車、会いたい人。旅の目的や理由は、旅する人の数だけあるもの。「なんとなく」で旅立つよりも、めざすべきゴールがひとつでもあるだけで、その旅の濃度がたちまち上がります。旅先を決めるのも、旅先での行動計画も立てやすくなる気がします。

カフェマニアを自称する私としては、やっぱり旅の目的はカフェや喫茶店。遠方にあるカフェを普段からリストアップしておいて、そこを起点に旅を計画することもありますし、逆に旅が先に決まっていたらそのエリアにあるカフェをリサーチします。

カフェで(たぶん)その土地の水を使って淹れたドリンクを飲み、(たぶん)その土地の食材を使ったごはんやおやつをいただくうちに、だんだん自分もその土地になじんでいく気がします。空腹も満たされて、エネルギーもわいてきます。それは、私にとって、知らない土地を訪れる高揚感と少々の不安を落ち着かせるための、通過儀礼のようなものなのかもしれません。居心地がよすぎて長居するのもまた楽しいのです。

今回、特集を担当した長野県松本市と栃木県栃木市にも、めざしたいカフェがありました。

(上)なんとも神々しいラボラトリオの外観(撮影/大崎あゆみさん) (下)名物のマフィンにカマンベールチーズを挟んで。食器もカトラリーも美しいです(撮影/タキセ)

松本のカフェ編

私のようなカフェマニアでなくても、松本市の「ラボラトリオ」の名前は聞いたことがあるかもしれません。オーナーは木工作家でもある井藤昌志さん。クラフト雑貨や日用品などが並ぶ大人気のショップで、こちらの一部がカフェスペースになっています。

にぎやかな観光の中心地からは少しはずれたエリアにラボラトリオはあります。昭和初期に建てられた元薬局だったという洋館の雰囲気ある佇まいに、入店前からノックアウト!

中に入ると、海外の小さな教会のような、静謐ささえ覚える空気が漂っています。特にカフェスペースは空間をゆったり使っているので、その空気をより濃く感じることができます(いかにも教会にありそうな聖者のオブジェが飾ってあったせいかもしれませんが)。自然と心が穏やかになっていきました。こちらでは名物のマフィンと、梅干を使ったドリンクをいただきました。

(上)蔵の町大通り。パーラートチギは右から3番目の洋館(撮影/森本絢さん) (下)モーニングにいただいた紅茶とあんバタートースト(撮影/タキセ)

栃木のカフェ編

栃木県栃木市の土地のことについて知るよりも前に、「パーラートチギ」という素敵なカフェがあるといううわさは耳に入っていました。逆にパーラートチギのおかげで栃木市に興味を持ち、調べるうちに、これはぜひ取材して紹介したい町だと確信し、ロケハンに向かうことにしました。

江戸時代に問屋街として栄えた栃木市は、当時の名残をさまざまな場所で見つけることができます。メインロードの「蔵の街大通り」は、その名の通り、蔵造りの建物を中心にモダンな洋風建築も並びます。

ほとんどの建物は商店として稼働していて、老舗の和菓子店から、最近オープンしたコーヒーショップまでさまざまなジャンルが揃っています。一つひとつの蔵に個性があって、次はどんな建物に出会えるのかと、わくわくの連続です。

「パーラートチギ」は、そんな蔵の街大通りにあるカフェです。私は栃木駅に到着するとまっすぐこちらに向かい、モーニングをいただくことに。

国の登録有形文化財にも指定されている大正時代のモダンな洋館をリノベーションし、2016年にオープン。建物の雰囲気を大切に、ヴィンテージの木製家具を中心としたシンプルなインテリアでまとめています。大きな窓が特徴で、どの席に座っても、街並みを眺めることができます。注文したのは、コーヒーと、あんバタートースト。

少々寝坊して慌てて家を出て、さらに往路の特急でも朝食を我慢していましたから、トーストの最初の一口が胃と心にじんわりと染みました~。

自分だけの旅へ出発進行

ここまで私の勝手なカフェ愛を叫び続けてきましたが、もちろん、最初にお伝えしたように、旅の目的はなんでもOK。「日帰りの旅」特集をパラパラとめくっていただき、ピンと来たらそこがあなたの旅のゴールになるはずです。自分だけのいい旅で、どうぞいい1日をお過ごしください♪

OZmagazine6月号「日帰りの旅」特集

たまにはのんびりひと休み。そんな気分のときは、気軽な日帰り旅に出かけましょう。都会を少し離れて、豊かな自然やレトロな街並み、ゆったり温泉などで心ゆくまでリフレッシュ。十分休んだらおいしいものを食べ、おみやげを買って。そんな、いつもの服と鞄で出かけられる、のんびり&たっぷりの1日を提案します。気軽に行く日帰りの旅で、今月もどうぞいい1日をお過ごしください。

発売
2018年5月11日(金)
定価
593円+税
販売場所
全国の書店、コンビニエンスストア、駅売店などで発売
ホームページ
オズマガジンWEB

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※記事は2018年5月10日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります