古くから娯楽街として栄え、数々のスターを育ててきた「浅草六区」。その中心的存在「浅草演芸ホール」は、ビギナーにもぴったりの気軽な寄席。今回はこの歴史ある浅草演芸ホールをピックアップ。さらに、あわせて寄りたいノスタルジースポットとして、日本初の遊園地や江戸時代から続くガラス工房、和紙のお店もご紹介!
古くからの娯楽街で粋なひととき!浅草演芸ホールへ
一度生で聴いてみたいと思いつつ、難しそうに感じていた落語。今回初めて「浅草演芸ホール」を訪れた。ここは年中無休の寄席「落語定席(じょうせき)」。思い立ったその日に生の落語が聴けるのだ。「公演内容は10日ごとに替わり、31日には特別興行を開催。当日券のみで、全席自由・入れ替えなしだから、昼から夜までずっと楽しめます。途中入場もできますよ」と、ハッピ姿で迎えてくれた社長の松倉由幸さん。18時以降は割引料金になり、仕事帰りに来る人も多いそう。
席では飲食も可。せっかくだから「ヨシカミ」や「浅草志乃多寿司」など浅草の名店の味を買い込んで、いざチケット窓口へ。愛らしい看板猫のジロリくんの姿にほおが緩む。約60年前に建てられた建物の入口をくぐると、右側には売店が。手ぬぐいや扇子などのグッズはおみやげにもよさそう。チケットを切ってもらいホールへ入ると、想像以上に舞台が近い! 周囲を見回すと女性ひとり客もちらほらいて、勝手に仲間気分に。
お囃子が鳴って、いよいよ落語がスタート。予備知識はまったくなかったけれど、噺を聴いていると人物の様子がリアルに想像できて笑える!羽織を脱いだり、扇子を使ったりする所作にもほれぼれ。落語の合間にはものまねや漫才があって、気分が変わるのもいい。テレビでもおなじみの林家正蔵さんが登場すると、その存在感にテンションが上がって思い切り拍手。豊かな表情に引き込まれてしまった。こんなに近くで有名な噺家さんの落語が聴けるなんて! 今度は落語未体験の友人を誘って来てみたい。
DATA
店名/浅草演芸ホール
住所/東京都台東区浅草1-43-12
営業時間/11:40~21:00※チケット販売11:00~※繁忙期は除く
定休日/なし
席数/340
予算/3000円(18:00~ 2500円、19:00~ 2000円)※特別興行3500円
アクセス/銀座線浅草駅より徒歩10分、つくばエクスプレス浅草駅よりすぐ
あわせて寄りたいノスタルジースポット!江戸切子体験や和紙のお店
切子工房 浅草おじま
江戸時代から続くガラス工芸「江戸切子」を体験できる。3種の透明グラスから好きな形を選び、ペンで下絵を描いて削っていけば、世界にひとつのオリジナルグラスが完成! 所要時間は約1時間で、完成作品はそのまま持ち帰れる。職人さんの作品も購入可能。
DATA
住所/東京都台東区浅草4-49-7
営業時間/9:00~15:00(最終受付)
定休日/不定
予算/4500円 ※完全予約制
アクセス/銀座線浅草駅より徒歩12分
浅草花やしき
1853年に日本初の遊園地として開園。日本現存最古のスリリングなローラーコースターやゴージャスな装飾のメリーゴーランド、園のマスコット的存在のパンダカーなど、レトロでフォトジェニックな遊具がいっぱい。のどかな雰囲気の中で童心に帰って遊べる。
DATA
住所/東京都台東区浅草2-28-1
営業時間/10:00~18:00(17:30最終入園)
定休日/メンテナンス休園あり ※サイトで確認
予算/入園料1000円 ※のりもの料金別途
アクセス/銀座線浅草駅より徒歩5分、つくばエクスプレス浅草駅より徒歩3分
黒田屋本店
雷門横にある和紙と江戸小物の老舗。創業は江戸時代の1856年。各地の和紙やさまざまな柄の千代紙、オリジナルのご朱印帳(2420円)やレターセットなどのステーショナリーが充実。張り子人形や風鈴など、季節ごとの店頭のディスプレイにも和のよさを感じられる。
DATA
住所/東京都台東区浅草1-2-5
営業時間/10:00~18:00
定休日/月曜(祝日の場合営業、翌平日休)
アクセス/銀座線浅草駅よりすぐ
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※オズマガジン2021年12月号「東京ノスタルジーさんぽ」の記事を一部転載
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オズマガジン2021年12月号は「東京ノスタルジーさんぽ」特集
検索ですぐ答えが出る現代。近道できて便利ですが、ときおりその情報の多さと速さに疲れてしまいませんか。そんな今まさに“ノスタルジー”が注目。懐かしいもののアナログ感や不完全さは私たちの心をゆるめてくれます。次号は東京に残るノスタルジーな世界をご案内。
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PHOTO/YUSUKE SHIRAI、 WRITING/MIYO YOSHINAGA