母娘で巡る、鎌倉さんぽコースガイド。江ノ電を眺めながらのほっこりランチ、焼きたてスコーンが人気のおしゃれベーカリーほか

目の前を江ノ電が走るランチタイム

海も見たい、江ノ電にも乗りたい、おいしいものだって食べたい！　そんなよくばり派におすすめのさんぽはこの場所から。目の前を江ノ電が駆け抜ける迫力の客席で、おいしい和食がいただける稲村ケ崎のカフェ｢ヨリドコロ｣です。ここでいただきたいのは、駿河湾や相模湾などで獲れた魚で作る干物定食。パリッと焼きあがった香ばしい皮まで美味な干物は、ふっくらジューシーでほっとする味わい。小鉢と漬物、ごはん、麦みそのみそ汁つきで1000円～。

線路沿いを歩いてめぐるショッピング

おなかが満たされた後は江ノ電の線路沿いをさんぽ。駅間が歩いても5～10分ほどの江ノ電は、疲れたら電車に乗ることもできるのでぶらぶら気軽におさんぽできます。

線路を渡って入店する人気の古道具・骨董店｢R-OLD FURNITURE｣には、長く使い継がれてきた器や家具が店内に所狭しと並んでいます。縁側で目の前を通過する江ノ電を眺めながら、一つひとつの物の背景を店主から伺ったりと、まるでお宅にお邪魔したようなゆったりとした時間に身を置いてみては。

そのほかにも、足を延ばして訪れたい鎌倉高校前駅から江の島方面の江ノ電が街中を走るエリアには、無添加でやさしい味わいの｢イグル氷菓｣のアイスキャンディといったおやつのお店も。江ノ電が一日乗り放題になる乗車券｢のりおりくん｣600円を使えば、電車に乗ったり歩いたりと、気ままにさんぽが楽しめておすすめです。

焼きたてのパンやスコーンをおみやげに

江ノ電ごしの海が見える絶景スポット「七里ヶ浜駅」と、そこから坂を上った先にある小さなベーカリー｢Pacific BAKERY｣もぜひ立ち寄りたいスポット。クリームチーズの入ったスコーン356円は、上にかかったグレイズドの甘さと中のベリーの酸味が相まった衝撃のおいしさで、クリヤマ的スコーン界の英雄。売り切れ必至なので、その日の焼きあがり時間を確認し、予約するのがおすすめです。また、お店までの道のりは急な坂道ですが、バスも出ているので脚力に自信のない方は時間を合わせてご利用を。

海辺の温泉でリラックスタイム

たくさん歩いた1日のクライマックスには、疲れを癒す温泉タイム。鎌倉で温泉？と思う方も多いかもしれませんが、実は稲村ケ崎の駅から歩いて行ける近距離に2017年にリニューアルした絶景温泉があります。
湯船からは江の島方面の広い広い海を望むので、夕暮れがベストタイム！　天気がよければ、茜色の富士山のシルエットも見えるので心に残る1日になること間違いなしです。

楽しい1日ラストは海辺で1杯

おまけに「お酒も大好き！」というアクティブ派の方におすすめしたいのが、「Pacific DRIVE-IN」で過ごす夜のよりみち。このお店、スコーンやコーヒー、ロコモコといったハワイの朝食やブランチメニューが人気のお店ですが、海風の気持ちよいテラス席でいただくビールもまた格別です。お風呂あがりのクールダウンに、そして楽しかった1日の締めくくりに、ぜひ訪れてみてください。

どうぞ鎌倉で、心に残るいい1日を

身近だからこそ日頃の感謝を改めて言葉にしたり、かしこまって手紙を書いたり・・・、というのは少し照れくさいもの。そして忙しい毎日では、つい身近だからとおざなりにしてしまうものではないでしょうか。

私事ですが、先日久しぶりに家族で食事に行った際、今ではバラバラに暮らす家族がひとつのテーブルを囲む景色を見て思ったことは“一緒に過ごす思い出こそが宝物になるのかもしれないな”ということでした。

おいしいごはんの味も、言葉にできない美しい景色も、それからちょっとのハプニングも、何年かして思い出したときに「楽しかったね～」と笑いあえる思い出こそが、きっとなによりの贈り物ではないでしょうか。オズマガジンがそんな素敵なよりみちのヒントになれば幸いです。それではどうぞ鎌倉で、いい1日を！