このページでは、毎号のオズマガジン制作の編集後記のような、こぼれ話のような、誌面に載せきれなかったサイドストーリーを編集部員が少しずつご紹介しています。今回は編集部員・クリヤマが担当した吉祥寺~三鷹エリアのことをお届けします。
こんばんは、オズマガジン編集部のクリヤマです。先日12日に発売になりました、2018年版「ひとり東京さんぽ」特集、おかげさまで今年もご好評いただいているようです。さっそく書店やコンビニでお手に取ってくださったみなさま、どうもありがとうございます。
発売日に誌面のダイジェスト版をこの「よりみちじかん」のページでお届けしたら、さっそく買ったよ~なんてコメントもいただけて、とっても嬉しかったです。遠くのどこかの方のもとに届いているかもしれないと思うと、なんだか背筋が伸びる想いです。どうか素敵な1日を過ごしていただけていますように。
前回の記事でもご紹介していますが、今回誌面では東京のひとりさんぽが楽しい13エリアをご紹介しています。わたしがメインで担当したのは、中央線の吉祥寺~三鷹エリア。今日はその裏話をお伝えできたらと思います。
ひとりさんぽは南口~公園方面がベスト
住みたい町No.1と呼ばれたこともある、吉祥寺。駅を背に北側、南側どっちに進んでもお店がひしめき合っていて、楽しいさんぽが確約されていますが、もし週末にひとりで向かうならぜひ駅の南側へ。吉祥寺駅から南下するか、または、井の頭公園駅からのスタートが◎です。
誌面で提案しているのは、吉祥寺から公園を抜けて三鷹へ向かうおさんぽコース。寒い季節ですが、いや、だからこそ、空気が澄んでいて、青い空が広がる公園さんぽが楽しめます。
発売中の今はちょうど、環境保全のためのプロジェクト「かいぼり」が行われており、池の水がすべて抜かれた状態。風物詩のスワンボートには乗れませんが(なかなかひとりでは乗らないですが)、今だけの公園の景色を楽しめます。
池の水を抜いてみると、思いもよらないものが毎回発掘されるそう。自転車にお鍋など、なぜ?と思うようなものを発見するべく、目を凝らしてみても楽しいです。
キンシオさんの吉祥寺さんぽヒント
今回その公園MAPのイラストを描いてくださったのは、吉祥寺在住のイラストレーターであるキン・シオタニさん。小金井生まれ、吉祥寺育ちのキンシオさん、とにかく中央線沿線に明るく、町のことをなんでも知っています。もちろん吉祥寺でのお仕事もたくさんされている、いわば町のヒーロー。
例えば北口にある有名書店「BOOKSルーエ」の看板イラストや、商店街のアーケードでこの絵を見かけたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
井の頭公園さんぽ中に思い出すと素敵なこと
そんな吉祥寺マスターに教えてもらった小さな発見は、井の頭公園駅そばの橋のたもとに掲げてある「神田川起点」という小さな看板。そうです。あの有名なフォークソングでテーマになっている「神田川」の起源は、実は吉祥寺。東京を貫く長い川をたどると、吉祥寺に巡り着くわけです。
歌のなかで小さな石鹸がカタカタなっていたのは、勝手に御茶ノ水あたりを想像していましたが、吉祥寺や荻窪あたりだったかもしれないのです。なじみのある『神田川』の歌が急にリフレインして、なんだか不思議な気持ちになったのでした。
なんだか吉祥寺、パワースポットのようです
ほかにもキンシオさんが教えてくれたのは、南口を出てすぐの「井ノ頭通り」のこと。水道道路とも呼ばれるこの通り、道路の下には大きな水道管が通っていて、今もなお、多摩湖から世田谷まで水を運んでいます。
さらにはその昔、井戸水が枯れてしまいそうになった江戸へと、多摩川から水を引いてくるように江戸幕府が命じた際に作られたのが玉川上水。つまり江戸のお殿様たちがキュッとひねった蛇口のお水は(蛇口はなかったかもしれませんね、あくまで例えです)、ちょうどこの吉祥寺~三鷹から届いていたのです。
水路に水道管と、吉祥寺は今も昔も東京全土に水を届ける潤いあふれる町だとキンシオさんに教わり、なんだか勝手にパワースポットのように思えてきたのでした。
と、すっかり熱く吉祥寺のことばかり書いてしまいましたが、三鷹のカフェやお店も素敵な場所ばかり。あったかいドリンク片手に、ぜひさんぽに出かけてみてください。
王道コースの吉祥寺から三鷹駅へ、またはその逆、はたまたもの静かな井の頭公園駅からスタート・・・など、アレンジしだいで何度だって楽しめるので、ぜひ春の桜の季節まで保存版でご活用いただけたら幸いです。
それではまた来週も、また編集部員がぞれぞれ担当した自慢のエリアをご紹介します。ぜひ誌面のB面や副音声ver.として、暇つぶしに遊びに来ていただけたら幸いです。それでは、今日もいい1日を。
OZmagazine 2月号「ひとり東京さんぽ」特集
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