編集部の「いい1日」リポート
編集部の「いい1日」リポート

編集部の「いい1日」リポート VOL.026

更新日:2017/12/15

この連載では、編集部員が見つけた「いい1日」のヒントをご紹介していきます。特集のためのリサーチから、個人的な趣味の散歩、その他もろもろ、よりみちで出会ったことや感じたことをつづります。今日の担当は編集部員クリヤマ。朝のおさんぽシリーズvol.5です。

こんばんは。寒い夜です。いよいよ冬本番ですね。今週はどんな1週間でしたでしょうか。

いつも主に東京の西側でわたしクリヤマが朝からよくばりなおめざをいただくこのいい1日リポートですが、今回は珍しく朝から電車に1時間弱も揺られ、東京の中心部へと遠出してみました。

なんでわざわざ・・・という話は後に置いておいて、まずは今回もおいしいおめざのご紹介からいきましょう。

冬の朝は空気が澄んでいて気持ちがいいです。今日訪れた「PERCH COFFEE」は、この空みたいな青い外観が目印。見つけたときに嬉しくなってほしいので、写真は載せないでおきます

品川駅のふたつ先、知られざる大森駅

今週半ばわたしがおいしいおめざのために向かったのは、品川駅のふたつ先にある大森という駅から10分ほど歩いた先にあるカフェ「PERCH COFFEE」。ジャーマン通りというかわいい名前の通りをてくてく歩いて行った先にある、爽やかな青い壁の外観がかわいらしいお店です。

過去に取材の下見のために、編集部のカフェマニアであるタキセ(タキセの偏愛あふれるカフェ記事もよかったらぜひ)とともに、訪れたことのあるお店だったのですが、そのときはお茶をしただけで、珍しいトーストやサンドイッチを横目にまた訪れたいなあと思っていました。

といってもこれは、かれこれ2年くらいも前の話。でもそのくらい印象に残っていたのは、脳裏に焼き付くインパクト抜群のトーストに、心奪われていたからです。

ぼんやり窓の外を眺めて朝日を浴びて

迎えてくれたのは店主の藤倉さん。お若いのにほぼおひとりで切り盛りされていて、ちょっと渋いボブ・ディランが好きなかっこいいマスターです。朝はたいていボブ・ディランだそうで、かわいいお店の外観からするとちょっと意外なこの選曲に、隣に座っていた近所のおじさまもご満悦の様子でした。

テーブル席やカウンターでは、おしゃべり好きなご近所のママさんたちから、ひとりで本を読む女子、通りかかった(わたしの右隣の)おじさま、など、みな思い思いに過ごしていましたが、わたしは知らない町の朝を眺めるのが好きなので、通りに面した窓際席を陣取りました。

寒い朝なので、マフラーをぐるぐる巻きにしてエリマキトカゲみたいになっているおじさんや、お子さんを保育園などに送り終えてやりきった表情のママさんたち。今日もこの町では、いつもの朝が始まったのだなあとボーっと眺める朝に、なんだかほっとします。

こちらが本日のおめざ「モーニングトースト(小倉とバター)」とモーニングコーヒー。この真っ黒の黒糖パンが、ずっとわたしの脳裏に焼き付いていたのです。念願のひと口・・・!

パンが真っ黒!? 印象的な朝ごはん

注目すべきはご覧の通り、このまっ黒いパン! こちらは黒糖を使った黒パンで、もちろん焦げている訳ではありません。まずはなにも塗らずにひと口。ほんのり甘くてちょっとほろにがで、初めての味にワクワクします。

続いて、美しい真っ白なバターのスライスとこんもり丸いあんこを、トーストにさりさりとのばしていただきます。バターは冷えているので融けきらずに少し残っていて、そのバターの塊がくれる塩味とあんこの甘さが絶妙です。そして追いかけてくる、パンの黒糖の香りよ・・・。

具材的にはこってりしていそうですが、パンが香ばしいからか、パクパク食べられます。フレンチプレスで入れた、少し酸味のあるすきっとした味わいのホンジュラスのコーヒーも進みます。お隣の席のおじさまもまったく同じコンビを食べていらしたのですが、ふたりでにっこりしてしまうおいしさでした。

知らない町をぶらぶら歩いてみる

今回わざわざわたしの家からはちょっと遠い大森に出かけた理由は、実は本日12月15日(金)から始まった「文具女子博」というイベントの準備もかねて。文具メーカーや小さな文具や紙雑貨のお店など、70社以上が集うという文具好き必見の日本最大級のイベントです。イベント会場は「東京流通センター」。大森からは、東口から徒歩、またはバスでアクセスができます。

我々オズマガジンも会場の一角をお借りして、今年お目見えした「よりみちノート」を販売することになりました。都内のあまり知られていないけれど歩くと楽しい駅を30個集め、地図とおすすめスポットを一緒にまとめたこのノート。実は大森エリアも掲載しているのです。

ということで、わたしの朝さんぽでも絶品おめざのあとにノートに落書きを楽しんでみました。おともにはカフェラテを。イラストや文字を書くのが苦手でも、ショップカードや写真を貼ったりと、楽しみ方は人ぞれぞれです。

朝にコーヒーを飲む時間がくれるもの

宣伝を挟んでしまいましたが、ノートがあってもなくても、ぜひ訪れてみてほしいこちらのカフェ。ちょっと早起きして出かける朝のよりみちの素敵さに、気が付かせてくれるひと言が壁に書いてありました。

「美味しいコーヒーのある時間は少し幸せになれる」
(お店の黒板より)

コーヒーを片手に窓の外を眺めてボーっとしたり、好きな本のページをめくってみたり、1日のよりみちの計画を考えてみたり(←わたし)、お友達とのおしゃべりに花を咲かせたり・・・。

お店で思い思いに過ごす早起きさんたちそれぞれの表情を見ていたら、朝のコーヒーやおいしいおめざがくれるのは、おいしい味だけではないなあとしみじみ。

こうやって過ごす時間が、なによりおいしいおめざなのかもしれませんね。町のみんなが気軽に立ち寄れる“PERCH=止まり木”のようなお店という店名に納得な、素敵な朝がここにはありました。

コーヒーがおいしくて、ついおかわりしちゃったカフェラテ。エスプレッソがすっきりしていて、苦みや雑味が後に残らないおいしい1杯でした

それでは明日も素敵な1日を

ということで、この週末は、ここ「PERCH COFFEE」でおめざをいただき、文具女子博へよりみち。そんな休日はいかがでしょうか? わたしが訪れた平日の朝は9時オープンと、日頃お仕事前に訪れるは難しいかもしれませんが、週末は8時からオープンしています。※このモーニングメニューは10時30分までの販売です。(ちなみに、文具女子博は10時開場ですよ~。早起きがおすすめ!)

たまに気が向いたら、出社前のスーパー早起きを。はたまた気がのらない休日は、朝寝坊してのんびりブランチ。毎度お伝えしていますが、7時だろうが11時だろうが、目が覚めて初めに食べるごはんは、わたしにとって大好きな「おめざ」なのです。

そんなわけでいつも空腹のまま、のらりくらりと出かけていくわたしにとっての“止まり木”のようなお店を、これからもまたここでご紹介していこうと思います。気が向いたら、みなさんの朝のよりみちのこともお聞かせいただけたら嬉しいです。

それでは、明日もいい週末を。今年もあと少し、焦らず笑顔でいきましょう。

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※記事は2017年12月15日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります