「中央線さんぽ」特集のサイドストーリーその3
このページでは、毎号のオズマガジン制作の編集後記のような、こぼれ話のような、誌面に載せきれなかったサイドストーリーを編集部員が少しずつご紹介しています。今回はフクヘンのイノウエがお届けします。
更新日:2017/08/02
オズマガジン「中央線さんぽ」特集ができるまで
実は、「中央線特集」というのは初めてで(吉祥寺特集は何度かやりました)、新しいトライだったのですが、おかげさまでご好評いただいております。おおむね好意的に受け入れていただいていて、ほっとしている今日この頃。
オズマガジンは、よりみちがテーマの雑誌なので、常日頃いろいろな町を歩いては、どんな特集をしようかと考えています。特集するのは、ある程度多くの人が興味を持つ町のほうがいいのですが、あまりにも定番ばかりではつまらない。とはいえ、マニアックすぎても手に取っていただけません。
そんな葛藤の中で、「中央線」という、点ではなく、文字通り線で特集をしてみたらどうだろう?となったのです。
発見の連続だったリサーチ
「中央線カルチャー」という言葉もある通り、沿線の町はどこも、ちょっとディープ、だけどハマったら抜け出せないような魅力がある、そんなところばかり。しかも、あらためてリサーチを重ねてみると、おもしろいスポットがかなり増えていることに気付きました。
例えば西荻窪は、個性のある個人のお店がすごく増えました。高円寺は女性にもぴったりのカフェが次々登場していました。中野や東中野には、おいしいお酒と料理を出すお店ができていて、国分寺には胡桃堂喫茶店という素晴らしい喫茶店ができました。
というのはほんの一例で、詳しくは誌面を見ていただきたいのですが、まあとにかく中央線、超おもしろいじゃん!ということで、特集を組むことになり、大久保~立川間の全駅を取材で回ったのでした(新宿~東京駅と、立川より西の駅まではページが足りず作れませんでした。本当にすみません)。
お店だけじゃなく、イベントごともたくさんありますし、古い建物や小さな路地もかなり多いので、ぶらぶらするだけで発見だらけ。僕自身、阿佐ヶ谷をリサーチしながら、飲み物片手に住宅地に迷い込み、北口と南口を行ったり来たりした末に南阿佐ヶ谷のフランスパン専門店SONKAさんまで行き、駅にまっすぐ戻るのもなんだなと思って高円寺まで歩いていきました(約3~4時間。疲れました)。
よりみちに王道なし!
住宅街でも別にいいんですよね、よりみちって。ここは大きな家が多いんだなぁとか、生まれて初めて歩く道だなぁとか、表札を見て生まれて初めて出会う名字だなぁとか、生まれて初めてが今日は2つもあったなぁとか、まあそんな感じです。
国分寺から西国分寺も歩きましたし(東京都立多摩図書館が素敵!)、荻窪から西荻窪もとてもよかったです(よりみちブックウォークご参加いただいた方、ありがとうございました)。吉祥寺から三鷹も、今回初めて歩きました(井の頭自然文化園に行ったのも恥ずかしながら初めてです)。
町歩きが趣味であり仕事であるオズマガジンですが、歩いても歩いても歩きつくせませんね、東京! というか世界! 楽しいことだらけです。
イラストマップにもご注目を
そんな、よりみちの楽しさをお伝えしたくて、人気イラストレーターのstomachache.さんに素敵な地図を描いていただきました。誌面で紹介したスポットはもちろんですが、それ以外にも名店・迷店がてんこ盛りの中央線沿線、ぜひ自由自在によりみちしていただきたいなぁと思うしだいです。
さて、話変わりまして、次の特集は「アートな町へ」。8月10日に発売になります。アート特集はすっかりオズの定番になりました。来週水曜日の更新では、そのことをなにかお話しできればと思います。
とりとめのない文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。それでは、今日もいい1日を。
雑誌OZmagazineは、日々の小さなよりみち推奨中。今日を少し楽しくする、よりみちのきっかけを配信していきます。