会社の補助制度を活用。銀行預金よりも利率がいいかも
── 現在の働き方はどういうスタイルですか?
「会社には週の半分くらい出社、半分がテレワークという形です。世間的にも、特に給料が高い会社ではないと思いますが、コツコツと働いています。
おうち時間が増えた分、新聞を読んだりニュースを見たりする時間も増えて、自分が買った株はもちろん、気になる会社の株価も欠かさずチェックしています」
── 一体どうやって投資のための資金を調達したのですか?
「前職は大手企業で、社内積立をしていました。時代もあったのでしょうが金利が良かったんです。30歳で別のグループ企業の子会社(現職)に転職。当時は成長途中の会社で、すぐに社員持ち株会に参加して、そこでも毎月一定額を給料から天引きしていました。奨励金が出るので預金するよりはいいかな、という軽い気持ちです。
そのうち自社株が分割して、その後もかなり株価が上がったので、一度株を売りました。これを元手にしたのが投資生活の始まりです。あとは、結婚後も1人分の収入で生活し、もう1人分の収入はある程度貯めたうえで一部を投資に回しています」
気になっている会社は株価をチェック。応援株も楽しい
── 資産運用はどのようにしていますか?
「最初は、投資信託など堅実なものからスタートして、その中身をチェックしながら、伸びていそうな会社の株を直接購入しはじめました。知人の株トレーダーが開催する勉強会に参加したり、社内にいるマネーの達人のアドバイスを受けたりしながら投資しているうちに、どんどん面白くなってきて。やるなら目標を立てよう、と思い『よし、60歳までに1億円の資産を持とう』と決意しました。とはいえ、預金や年金保険などをベースに、株投資は失敗しても生活に影響のない範囲で、と自分でルールを決めています。
日本株は株主優待があったりするので、優待券がもらえるとか調味料がもらえるとか、そんな内容もチェックして楽しみながら投資しています。応援のつもりで買った株の企業が、そのあと急成長してとても儲かったなんてこともありましたよ。もちろんその反面、持っていた株が値下がりしたということもあるので、一喜一憂してすぐに手放したりしないほうがいいかなとは思います」
── 投資を始めてなにか生活は変わりましたか?
「投資を始めたおかげで、政治や経済のことにとても興味を持つようになりました。会社の社長が変わるときも株価が期待値で上がったりするから、新聞やニュースもくまなくチェックしています。
最近の注目はアメリカ株。アメリカは株主優待などはなくて、すべて株価に反映するというわかりやすい利益還元なので目が離せません。今は宇宙開発のことも気になるし、アメリカ大統領の発言も毎日気になって(笑)。
生活費を切り詰めたりは特にしていません。もちろん今はご時世的にセーブしていますが、外食や旅行も大好きなので、世の中が落ち着いたらまた楽しみたいです」
投資は趣味のひとつ。だから例え大金が入ったとしても仕事は続けます
── これから投資を始めたい、という人にアドバイスがあれば。
「まず、資金のベースを作ることです。給料天引きでもなんでもいいから、半年間くらい収入なしでも生活していけるくらいのお金は、投資をするしないにかかわらず必要だと思います。さらにそこから余裕が出たお金で、投資信託から始めるくらいの気持ちでいたほうがいいかもしれません。あとは、ネットで自己流よりも、周りで実践している人なり誰かに聞いて、応援株や安い株で練習してみるといいかも。そこで儲けようなんて下心を出すと失敗しがちです。
私自身も失敗をたくさんしているからこそ、世の中の動きに関心を持つようになりました。株トレードで生活するなんてことは全く考えていませんし、仕事をすることと投資をすることはまったく頭の使い方が違うので、あくまでも趣味として考えています」
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