「英語を学びなおしたい」「もっと英語に触れたいけれど、海外留学は不安」という人におすすめなのが、日本で英語漬けの生活ができる国内留学。今回は、そんな国内留学プログラムのひとつ、「アチーブイングリッシュキャンプ」をご紹介。
本当に日本でも英語漬けの生活ができるのか? 快適に過ごすことができるのか? 気になる国内留学を、編集部Uが実際に体験してきました。
1日目
私が体験したのは「アチーブイングリッシュキャンプ」の夏休み特訓コース。河口湖、宮崎シーガイア、神戸、葉山、湯河原と日本国内に5つ校舎があるうちの、河口湖校に行ってきました。
1日目の夕方からはじまるオリエンテーションに参加するため、昼過ぎに東京を出発。東京から電車とバスで3時間くらい、車でも2時間くらいで、ちょっとした旅行気分を味わえます。
数年前に行った、1カ月の短期留学ぶりに話す英語。少し緊張するけれど、今でもたまにYouTubeで英語の動画を観ているし、なんとかやっていけるだろう、とこの時はまだ謎の自信がありました。
校舎へ足を踏み入れると、打ちっぱなしコンクリートと、優しいブラウンの木材が敷かれた壁がおしゃれな雰囲気をつくっています。こちらは、大学のセミナーハウスを活用した施設なのだそう。
受付の人も、この段階では日本語で話してくれてひと安心。しかし、すぐ横の壁に目をやると「English Only」「No Japanese」と、大きく目立つように記載されたポスターが。また、すぐそこにあるホワイトボードには、何やら「日本語を3回喋ったら『kick out』」と英語で書かれているよう。「『kick out』ってどういう意味だっけ」と考えつつ、宿泊部屋の案内をしてもらい、すぐ横にある別棟の自室へ。
荷物を置いて少しゆっくりした後、夕方からはじまるオリエンテーションに参加するために1階の大教室へ行くと、30名ほどの参加者が。夏休み期間中だからか、学生の姿が目立ちます。
参加者に向けて諸注意が説明される中、ドキッとしたのは「緊急時以外で日本語を使った場合、1回目はcaution(注意)、2回目はwarning(警告)3回目はkick out(追い出し)」されるというルール! 「あ、さっき見た『kick out』って、追い出されるってことだったんだ」とヒヤリ。
緊張感が漂う中、はじまったアイスブレイク。1チーム4、5人で集まって、英語で自己紹介をしていきます。話しているうちに、みんなのこわばった表情が解けていきました。
一生懸命しゃべって、聞き取ろうとして、積極的に英語を学ぼうとしています。
その後は食堂で夜ごはんのカレーを食べるも、ここでももちろん「English Only」なので、英語のみで雑談。
ビジネスクラスに参加する40代くらいの女性に、国内留学に参加した理由を聞いてみると「商社で働いているのですが、コロナ禍に入ってメール以外のコミュニケーション手段が増えて。オンラインの打ち合わせの際に英語でしゃべる必要性が出てきたから、スピーキングを鍛えるために参加したんです」とのこと。
また、先ほどのアイスブレイクで同じチームだった大学1年生の女の子は「将来留学するために、英語力を向上させたいんです。また実際に留学で海外に行ったときにホームシックにならないようにと参加しました。ずっと実家暮らしで、きっと寂しくなってしまうので・・・」と、英語で教えてくれました。
コロナ禍によって仕事の仕方が変わり、求められる能力も変わってきているのか。そして、国内留学は英語の能力を向上させるだけでなく、親元を離れて英語の環境に身を置くことの練習にもなるのか。と、ひとり納得しながら大浴場へ。
たしかに、私も学生時代に短期留学をした際は、不安に押しつぶされそうで約9時間のフライトで一睡もできなかったな・・・と思い出しました。
そして、広い湯舟に浸かりながら「夕方から少し英語を話しただけでこんなに疲れているけれど、大丈夫かな」と少しずつ明日が不安に。
そうして自室に戻り、あとはのんびり。
今回、私が宿泊したバストイレ付きの部屋は広々としていて、大きな窓からは富士山が見える最高のロケーション! 河口湖の後ろに構える富士山を眺めて、癒されます。
2日目に備えて、ぐっすりと眠ることができました。
※お部屋は通常、4~8人部屋の相部屋のご利用
2日目
翌朝、食堂で朝ごはんを食べたあと、7:55に参加者が全員集合。
日本語を話さないこと、ためらわずに質問をすることなど、授業ルールの説明がありました。最後は、先生の「clap hands(手をたたいて)」「stamp(足踏みして)」などの指示に従い、みんなで体を動かしてすっきり目が覚めました!
8:00から、さっそく授業スタート。私が参加したIntermediate(中級)クラスは、Rutch(ルッチ)が担任の先生。先生はフィリピン人のプロの英語講師で、とってもフレンドリー。私がなかなか聞き取れないときも、簡単な英語に変えて説明してくれます。
クラスメイトは、私を含めて4人の少人数制。それぞれ、英語で自己紹介をしていきます。彼らは、テストの点を上げるためだったり、来月から行く1年の留学の練習として参加しているそう。
45分授業→5分休憩の流れで、どんどん進んでいきます。
午前中は自己紹介、文法テスト、英単語クイズを行いました。
授業がはじまると、何とかなるだろうと思っていた謎の自信は一瞬で消え失せました。正確に聞き取れないし、アイディアは浮かぶのにしゃべれない。こんなにできなかったっけ?と冷や汗。
クラスメイトが文法問題の回答を発表していく内容を聞いて、必死にノートに書き殴ります。
英単語クイズは、2チームに分かれて早押し対決。次々に出題される問題の回答を、手持ちのホワイトボードに書いていきます。負けたチームは「英語の歌をうたう」という罰ゲームが待っていることもあり、最初から熾烈な戦いに。私のチームは、1戦目は勝ったけれど、2戦目は負けてしまいました。
12:00からはお昼ごはん。食堂でかつ丼を食べたあとは、校舎のすぐ裏にある河口湖のほとりでちょっと休憩。やっぱり、久しぶりに触れる大自然はいいな・・・。しかしそうしていると、少し眠気が。
午後の授業の前に、また全員で大教室に集合。「和製英語クイズ」がはじまりました。
2択のクイズに対して、部屋全体を使って「Yes」「No」のゾーンに動くというもの。「日本語でいう『ソフトドリンク』は、英語の『soft drink』『juicy juice』のどっち?」という問題の答えは「soft drink」。「juice」は「染み出たもの、絞ったもの」という意味なので、ステーキの肉汁などにも使われるそう。飲料の場合、果汁100%のものにしか使えないのだとか。
こうやって考えながら動いているうちに、眠気もすっかり飛んでいきました。
さあ、午後の授業がスタートです!
午後1コマ目は、ロールプレイの授業。交代で店員さん役、お客さん役に分かれて行うカフェの会話練習では、徐々にみんな、カナダからの留学生という設定をつけたり、クレジットカードが使えないお店という設定にしたりと、遊び心が出はじめました。
2コマ目、提示される議題に関して話し合うディスカッションの授業は、やはり言いたいことを英語で言えないもどかしさがとにかく悔しい!
また、学生時代ぶりに「将来の夢」のスピーチを行いました。英作文やスピーキングの練習という観点からはもちろん、改めて自分の考えの棚卸しをするいい時間に。
スピーチの中で「月に1度はネイティブスピーカーと話す」と宣言してしまったので、どうにか口だけにならないようにしようと思います。
授業終了
こうして、1日の授業が終了!
朝8:00から夕方6:00まで、10時間英語の授業を受けました。
ふだんの仕事とは違う疲れ方をして、へとへとです。
私が体験したのは最初の2日間のみでしたが、参加者は4日間か7日間、あるいはそれ以上の留学期間を送ります。
想像以上に「English Only」が徹底されており、これほど積極的に学ぶ参加者に囲まれ、そして熱意あふれる講師の方々と数日過ごしたら、かなり英語力が伸びそうです。
また、参加者のみなさんも英語が出てこないもどかしさや悔しさを知っているので、あたたかく見守り合うような雰囲気で安心。
何よりも英語の楽しさを思い出させてもらい、本気でまた英語に取り組みたくなりました!
施設データ
- スポット名
- アチーブイングリッシュキャンプ 河口湖校
- 電話番号
- 0368592239 0368592239
- 住所
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山梨県南都留郡富士河口湖町大石 2585-9
- 交通アクセス
- 【電車】
「新宿駅」よりJR中央線「大月駅」、富士急行線に乗り換え「河口湖駅」
※河口湖駅からキャンパスまでは、河口湖周遊レトロバスをご利用ください
【車】
首都高速道4号新宿線から中央高速に入り河口湖方面へ~河口湖IC~国道139号を河口湖方面へ
- ホームページ
- 「アチーブイングリッシュキャンプ」公式HP
PHOTO/KYOKA MUNEMURA、WRITING/SAKI UCHIDA