ソムリエおすすめのブルゴーニュワイン!気軽に楽しめるものから一度は飲みたいワインまで12選をご紹介
家族経営など比較的小さな規模で造られるブルゴーニュ地方のワイン。ロマネ・コンティなど有名で高価なワインのイメージがあるが、ほかにもブルゴーニュの魅力を知ることができるワインはたくさんある。そこで、ソムリエの田邉公一さんに、ブルゴーニュワインの選び方やおすすめ12選を聞きました。
更新日:2023/04/13
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お話を聞いたのは・・・
ソムリエ
田邉公一さん
ソムリエ歴20年。ザ・リッツ・カールトン東京開業時よりソムリエを務め、在職中、フランス パリの二ツ星レストラン「サンドランス」で研修。その後、フランス各地のワイナリーを訪問。2012年、レストランL'AS のオープンと同時に同店のシェフ・ソムリエに就任。現在は、都内10店舗以上のレストラン、ワイン関連会社のワインセレクション、ドリンクアドバイザーを務めると同時に、飲と食の様々な可能性を広げていく活動をしている。Twitterのフォロワー数は3万人を越える。
Twitter:@tanabe_duvin
Instagram:@koichi _wine
ブルゴーニュワインの特徴は?
個性を活かした単一品種のワイン造りを行う
高級ワインも多いブルゴーニュワイン
ロマネ・コンティなど、世界的に有名で高級なワインを多く生み出しているブルゴーニュ。フランス内陸部に位置しているため、大陸性気候の影響を強く受け、昼と夜の寒暖差があり乾燥している。また、山の斜面に面した日当たりのよい立地や、水はけのよい土壌、風向きなど、ブドウの栽培に必要な条件が揃っている。
ブルゴーニュでは、地区ごとに異なるテロワール(土壌など自然環境要因のこと)を大事にし、それぞれの個性を生かしたワイン造りが行われているのも特徴だ。区画分けした畑ごとに「格付け」があり、ブルゴーニュならではの高い技術で単一品種のワイン造りを行っている。
ブルゴーニュワインの選び方
ブルゴーニュワインの代表的な産地から選ぶ
土地や気候の違いはワインの味わいに深く関係する。ブルゴーニュの代表的な産地の特徴を知れば、ワイン選びがもっと楽しくなるはず。
シャブリ&グラン・オーセロワ
辛口白ワインの生産地であるシャブリ地区と、小さなブドウ畑が集まるグラン・オーセロワ地区からなる。世界的に有名なシャブリは、辛口白ワインの最高峰と言われるほど。キンメリジャンという粘土質と石灰質が組み合わさった独特な土壌が、ミネラル感のある味わいのワインを造り出す。
コート・ド・ニュイ
ブルゴーニュの中でも高級赤ワインの産地として有名。多くのグラン・クリュ(特級畑)が存在する。なかでも「神に愛される村」と言われるヴォーヌ・ロマネ村は、日照時間を十分に得られ、ブドウ栽培に最適な環境だ。
コート・ド・ボーヌ
コート・ド・ニュイ地区の南に位置する。特級畑のコルトン・シャルルマーニュやモンラッシュを持ち、フランスの代表的な白ワインの産地として知られる。
コート・シャロネーズ
カジュアルで親しみやすいスタイルのワイン造りが得意な産地。赤や白はもちろん、スパークリングワインも有名。丘陵地帯にあり、石灰岩質や粘土、泥灰質が混ざる土壌は、ワインに個性を与える。
マコネ
シャルドネの栽培面積が多く、生産量の8割ほどが白ワイン。夏と冬の寒暖差が大きい大陸性気候だが、地中海からの影響も受ける。プイィ・フュイッセ、プイィ・ロシェ、プイィ・ヴァンゼル、サン・ヴェラン、ヴィレ・クレッセという5つのアペラシオンが有名。
ボジョレー
毎年11月の第3木曜日に解禁される新酒、ボジョレー・ヌーボーは日本でも人気。ブルゴーニュの最も南側に位置するため、気候に恵まれている。生産されるワインはガメイ種が多いが、白ワインやロゼワインも造られる。
ブルゴーニュワインの代表的な品種から選ぶ
単一品種のブドウでワインを造るため、ブドウ品種がワイン選びのヒントになることも。ブルゴーニュで栽培される代表的な4品種をご紹介。
ピノ・ノワール(赤)
ブルゴーニュ地方を代表する赤ワイン用ブドウ品種。ラズベリーやチェリーのような果実香に、バラの花やスパイス、紅茶、なめし革といった複雑で華やかな香りが特徴。高級ワイン「ロマネ・コンティ」の品種でもある。
ガメイ(赤)
ボジョレー地区が一大産地となっている黒ブドウ品種。味わいはフレッシュな果実味と酸味が感じられて、渋みは控えめな優しい印象のものが多い。
シャルドネ(白)
ブルゴーニュで生まれた白ブドウ品種で、知名度が高く、世界中で栽培されている。シャンパーニュの原料としても有名。さわやか、エレガント、キレイな印象の飲み口。
アリゴテ(白)
強く育てやすいブルゴーニュ原産の品種だが、生産数は多くない。フレッシュで爽やかな味わいが特徴で、青リンゴやレモン、ライム、洋梨などの香りに例えられる。造り手によっては樽熟成によってまろやかでリッチな印象になる。
ブルゴーニュワインの格付けで選ぶ
ブルゴーニュでは、ブドウ畑を所有しブドウ栽培から醸造、瓶詰めまですべてを行う生産者のことをドメーヌと言う。単一品種のブドウでワインが造られるため、土地の個性が出やすく、村や畑の名前がワイン名となっている。原産地呼称は大きく5つのタイプに分けられ、グラン・クリュ(特級畑)、プルミエ・クリュ(一級畑)、村名、地区名、地方名がある。
また、ひとつの畑区画に複数の所有者がいることもあり、同じ畑区画であっても生産者によってワインの味わいが異なるのもブルゴーニュの特徴だ。
ラベルに記載されている格付けや生産者をチェックすると、好みのワインが見つかるかも。
3000円台まで/気軽に楽しめる、おすすめブルゴーニュワイン3選
Domaine Laroche(ドメーヌ・ラロッシュ)
シャブリ サン・マルタン
3465円(楽天)
キリッと辛口ながら、しっかりとした旨みや複雑さを両立
日本で高い知名度を誇るシャブリ。さまざまな区画のブドウをブレンドして、辛口白ワインの芳醇さや複雑さを実現している。ワインはステンレスタンクで発酵させ、澱と共に熟成。シャブリらしい独特のミネラル感を味わって。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 12.5% |
品種 | シャルドネ |
産地 | シャブリ |
DOMAINE BERSAN(ドメーヌ・ベルサン)
サン・ブリ モン アンブラゼ
3225円(Amazon)
丁寧に育てられたブドウの、いきいきとした果実の味わいを感じる
豊かな果実味とアロマが特徴のドメーヌ。11世紀から12世紀の間に建てられたと言われるセラーは、ワインの熟成に最適な条件を備えている。ブドウの栽培方法にもこだわり、2009年からビオロジック農法に転換。手摘みのソーヴィニヨン・ブランから造られるワインは、いきいきとした果実とバランスの良い酸が心地よい。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 12.5% |
品種 | ソーヴィニヨン・ブラン |
産地 | グラン・オーセロワ |
Louis Jadot(ルイ・ジャド)
シャトー・デ・ジャック フルーリー
3690円(楽天)
果実味の豊かな味わいとフルーティな香り
1996年からルイ・ジャドが所有するシャトー・デ・ジャック。フルーリーにある個性豊かな素晴らしい畑のうち4ヘクタールを所有している。南東向きで日当たりにも恵まれている畑では、スクスクとブドウが育つ。果実味の豊かな味わいだが、長期熟成により、スパイシーな香りも楽しめる。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 13% |
品種 | ガメイ |
産地 | ボジョレー |
4000円~6000円台/ホームパーティにもおすすめのブルゴーニュワイン3選
Domaine Olivier Merlin(ドメーヌ・オリヴィエ・メールラン)
プイィ・フュイッセ ドメーヌ・オリヴィエ・メールラン
4037円(Amazon)
土地の魅力を知っているからこそ実現できる味わい
マコネ地区のトップクラスの生産者と言われているオリヴィエ・メールラン。樹齢40〜80年の完熟したブドウを使用し、オーク樽で発酵をさせる。その後、10カ月かけて熟成すると、ワインは豊かなミネラルを持った奥行きのある味わいに。畑の魅力が最大限に表現されている。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 13% |
品種 | シャルドネ |
産地 | マコネ |
Domaine Gabin et Felix Richoux(ドメーヌ ガバン・エ・フェリックス・リショー)
イランシー ドメーヌ ガバン・エ・フェリックス・リショー
5280円(楽天)
ピノ・ノワールらしいピュアな果実味と優しいタンニン
祖母が設立したドメーヌを世代を超えてリショー兄弟が経営するドメーヌ ガバン・エ・フェリックス・リショー。2000年代の初頭からオーガニック農法を取り入れ、人と環境に配慮したブドウ造りを行っている。家族代々続く伝統を大切にし、ピノ・ノワールの魅力を最大限に表現。ピュアな赤系果実とフレッシュな酸、優しいタンニンが繊細ながらもバランスの良い仕上がり。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 13% |
品種 | ピノ・ノワール |
産地 | グラン・オーセロワ |
Maison Joseph Drouhin(メゾン ジョゼフ ドルーアン)
サヴィニー レ ボーヌ クロ デ ゴドー メゾン・ジョゼフ・ドルーアン
5500円(楽天)
家族経営にこだわり、エレガントなワイン造りを続ける
140年以上にわたって「エレガンスとバランス」にこだわってワイン造りを続けるメゾン。絶え間ない研究開発によって造り出される味わいは、世界の一流レストランからも愛されている。凝縮したブラックベリーとラズベリーなどの果実感、そしてバラやスパイスの香り。鴨肉や牛肉の煮込み料理などに合わせてみて。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 13% |
品種 | ピノ・ノワール |
産地 | コート・ド・ボーヌ |
7000円~1万円台/特別な日に飲みたい、おすすすめブルゴーニュワイン3選
Le Domaine d'Henri (ル・ドメーヌ・ダンリ)
シャブリ プルミエ クリュ フルショーム エリタージュ プルミエール トリ レイトリリース
13090円(楽天)
洗練された品質の高さから「芸術品」とも呼ばれる
小規模ドメーヌを世界的なワイナリーへと育て上げたミッシェル・ラロッシュ氏。彼の集大成とも言える「エリタージュ」は、“シャブリの至宝”とも呼ばれる樹齢83年の古木から収穫したブドウのみで造られる。シャブリ地区の冷涼な気候と石灰質を含む土壌のおかげで、伸びやかな酸味と複雑な香り、ミネラル感のある味わいに。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 13.5% |
品種 | シャルドネ |
産地 | シャブリ |
OLIVIER LEFLAIVE(オリヴィエ・ルフレーヴ)
ピュリニー・モンラッシェ オリヴィエ・ルフレーヴ
9900円(楽天)
ブドウの個性を最大限に引き出し、エレガントさとミネラル感を表現
ピュリニー・モンラッシェ村にある複数の畑から収穫したシャルドネをブレンド。収穫はすべて手積みで、最適な成熟度のブドウだけを使っている。ブドウの個性を最大限に引き出し、まろやかな果実味とエレガントさ、ミネラル感を表現。その品質の高さから、レストランや一流ホテルからの信頼も厚い。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 13% |
品種 | シャルドネ |
産地 | コート・ド・ボーヌ |
Louis Jadot(ルイ・ジャド)
ボーヌ プルミエ・クリュ オマージュ・オー・クリマ ルイ・ジャド
7255円(Amazon)
名門メゾンが造る、ワインの奥深さを感じるスペシャルな1本
メゾン・ルイ・ジャドは、1859年創業の歴史ある名門メゾン。20年以上前から化学肥料や農薬を使用せず、伝統的な手法でブドウ栽培を行っている。ボーヌ プルミエ・クリュ オマージュ・オー・クリマ ルイ・ジャドは、収穫年に、ボーヌ プルミエ・クリュ(一級畑)のワインを10数種ブレンドして造ったスペシャルなもの。濃く深みのある色合いで、クロスグリ、ブラックベリーなどの香りが楽しめる。ラベルに描かれたワイン神バッカスの顔の周りには、このワインに使用されているボーヌ プルミエ・クリュ畑の名称が刻まれている。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 13.5% |
品種 | ピノ・ノワール |
産地 | コート・ド・ボーヌ |
ブルゴーニュワインといえばこれ! 一度は飲みたい3選
Louis Latour(ルイ・ラトゥール)
コルトン・シャルルマーニュ ルイ・ラトゥール
28600円(楽天)
力強さがありながら上品。完ぺきな調和で長期熟成にも向く
ルイ・ラトゥール4代目当主の改革によって誕生した「コルトン・シャルルマーニュ」。その白ワインは、現在ブルゴーニュ2大白ワインのひとつと呼ばれるほど。太陽の恩恵を存分に受けたシャルドネ種を完熟してから収穫。熟成には手造りの新樽のみを使用し、芳醇で力強さがありながら、調和のとれた酸味が特徴。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 14.5% |
品種 | シャルドネ |
産地 | コート・ド・ボーヌ |
Lou Dumont(ルー・デュモン)
ジュヴレ・シャンベルタン ルー・デュモン
10472円(Amazon)
日本人醸造家によるワインは複雑かつエレガント
「人は天と地によって生かされている」という「天地人」の考えに基づいて造られるワイン。日本人醸造家・仲田晃司氏は、マンガ『神の雫』でも取り上げられるなど、国内外で広く知られる。彼による複雑かつエレガントなスタイルのワインは、「ブルゴーニュの神様」と呼ばれたアンリ・ジャイエ氏も絶賛したほど。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 14% |
品種 | ピノ・ノワール |
産地 | コート・ド・ニュイ |
Domaine Michel Gros(ドメーヌ・ミッシェル・グロ)
ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ クロ・デ・レア
22660円(楽天)
果実の魅力を最大限に引き出した複雑な風味
ヴォーヌ・ロマネ村の一級畑「クロ・デ・レア」を所有するミッシェル・グロ。泥灰土に石灰の塊が多く混ざる土壌は、ピノ・ノワールの旨みと洗練されたタンニンを引き出す。ベリー系の果実感とスパイスの複雑な香りは、「妖艶」と評されるほど。
液体容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 14% |
品種 | ピノ・ノワール |
産地 | コート・ド・ニュイ |
よくある質問
ブルゴーニュワインとボルドーワインの違いはなに?
西のボルドーと、東のブルゴーニュはどちらもフランスワインを代表する産地。
歴史的にボルドーはイギリスの影響が大きく、ワインを運搬するため、川沿いにシャトー(お城)を建て、発展していった。ワインの品質を安定させるために、ブドウ品種をブレンドする技術も特徴的。
ブルゴーニュはブドウ栽培において、特に恵まれた土壌と気候、地形をもつ。土地の個性を活かす単一の品種でワイン造りが行われている。栽培面積が限られていて、一度に造れるワインの量も少ないため、良質なワインは希少価値が高まりやすい傾向がある。
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