わたしのいちおしベーカリー教えます vol.011
【第2・4火曜日 16:00 更新】 ※この回が最終回になります
パンに詳しいあの人にイチオシのベーカリーを教えてもらうリレー形式の連載「わたしのいちおしベーカリー教えます」。最終回は、パンコーディネーター&パンシェルジュの資格を持ち、オズマガジンで連載「マイ推しパン」を担当する、モデルの山野ゆりさんがセレクトした目白の「関口フランスパン」を紹介します。
更新日:2016/11/22
日本で初めて“フランスパン”をつくった目白の老舗ベーカリーへ
目白坂に位置する「関口フランスパン」は、なんと120年以上もの歴史を持つベーカリー。日本で初めて“フランスパン”をつくったお店としても有名で、「パンの中でも特にバケットが大好きなのでこちらのお店は外せません。パンの種類も豊富で次々と焼き上がるパンたち。ドリンクとセットでそのままイートインできるのも嬉しいです」と山野さん。
ちなみに、スタッフの髙世さんに当時のエピソードを聞いたところ、「創業当時は、教会の修道士の神父様からパンづくりを習い始めたわけですが、事業が本格的になるにつれより高度なパン製法技術が必要となり、子供たちの中から選ばれた、長尾鉮二(後の関口フランスパン職工長)を当時フランス領だった仏印に送り出し本格的なフランスパン製法を学びとったというエピソードが伝えられています」とのこと。
シンプルで定番の「フランスパンバゲット」以外にも、「塩バターロールパン」や菓子パンの「カスタードクリームパン」など、約80種ものパンが並ぶ。老舗のつくる逸品の数々をぜひ味わってみて!
ボリュームたっぷりで、パクリと頬張りたい「クラブハウス」
ゆったりと過ごせるイートインスペースでは、購入したパンを食べることはもちろん、サンドイッチをオーダーすることも可能。「B.L.T.サンド」や「カツサンド」などどれもおいしそうだけれど、山野さんのお気に入りは「クラブハウス」(702円)。甘めの味付けがたまらないチキン、1枚1枚フライパンで丁寧に焼いている玉子にトマトをトッピングしたボリューミーな一品で、「食べたら元気がモリモリ出てきそうな見た目もカラフルで楽しいサンドイッチ。焼き上がりのパンのカリッとした食感と肉厚な具材達のハーモニーが絶妙です」。
また「キングブレット食パン」と「ホールウィートブレット」、2種の食パンを使用していることで、おいしさがアップ。パンの食感や風味の違いを楽しめるよう、考えてつくられているのだとか!
弾力ある歯応えにはまる「低温冷蔵長時間醗酵バゲット」
定番は「フランスパンバゲット」だけれど、山野さんのいちおしは「低温冷蔵長時間醗酵バゲット」(260円)。「小麦の香りが強く感じられて塩気もあります。普通のバゲットとは明らかに違いがあって私の好みは断然にこちら。モチモチしたクラムが噛めば噛むほど楽しくて甘くなっていきます。」
普通のバケットとの違いは、発酵時間と小麦粉なのだとか。外国産にくらべてより強い香りと風味のある国産小麦を使っており、生地を一晩冷蔵庫で寝かせることで、もっちりとした弾力ある食感に! 食べ比べをしてみてその違いを楽しんでみるのもいいかも。
またシンプルなパンであるからこそ、味わい方もいろいろ。髙世さんにおすすめの食べ方を聞いたところ、「バターや、オリーブ油・塩・コショウで召し上がっていただくのがもっともオーソドックスな食べ方ですが、オーブントースターで1~2分ほど温めるようにしてください。その際、ふわっとした食感が残るよう、焼き過ぎないようにするとより一層おいしく召し上がっていただけます。トーストしたバゲットの上に、オリーブ油をかけ、薄切りにした生ハム、スライスしたトマトをのせ、塩コショウしてオープンサンドのようにして召し上がっていただくと、バゲットを使ったおいしいオープンサンドが簡単にできますよ」だそう。
老舗がつくるひと味違ったバケットに、ひと手間を加えてさらにおいしくいただきたい。
関口フランスパン目白坂本店
東京都文京区関口2-3-3
TEL.03-3943-1665
営業時間/月〜土8:00〜18:00、日・祝〜17:00
アクセス/東京メトロ有楽町線「江戸川橋駅」1a出口より徒歩6分
カード利用/不可
予約/席の予約はどの時間帯も不可
今回のベーカリーを教えてくれた人:山野ゆりさん
モデル、パンコーディネーター、パンシェルジュ。女性ならではの目線でおしゃれ&かわいく、デートに差入れにプレゼントに・・・、様々な角度からパン×可能性を提案。パンとファッション、パンとメイク、パンと新しいなにかで化学反応を起こしたい。新たな観点でパンをフューチャー。モデルという職業を活かし、太らないパンとの付き合い方も考案中。オズマガジンにて『マイ推しパン』連載中。