わたしのいちおしベーカリー教えます vol.009
パンに詳しいあの人にイチオシのベーカリーを教えてもらうリレー形式の連載「わたしのいちおしベーカリー教えます」。第9回目はフードプランナーの大皿彩子さんが「パーラー江古田」をセレクト。今回は街のパーラーでいただく絶品のパンに注目してみてください!
更新日:2016/10/25
パンとワインに魅せられて。レトロな風合いのパーラーへ
江古田駅から住宅地へ歩き進めると、ひっそりと佇む「パーラー江古田」。オーナーの原田さんにお話を聞いたところ、もともとはパンのみを販売していたものの、お店を始めてからワインやチーズにもどんどんとハマっていったそうで、現在はそれらの販売も。そして、ちょっとレトロな風合いが心地よく、パンを味わいながらついつい長居をしてしまうほどに、魅力的なパーラー空間が広がる。
ちなみに今回こちらのお店を推薦してくれた大皿さんは、このお店がきっかけでワインの魅力に引き込まれたのだそう。「お酒に強くない私がワインに開眼したお店。パーラー江古田ではパンとワインが同義。原田さんのパンが食べたいと思ったら、同時に頭にはワインの画がある。発酵ってすばらしい、菌と自然にありがとう、と思えるパン屋さんです」
いろいろな味を少しずつ。付け合わせも嬉しい「パン盛りセット」
パンづくりは“シンプル”と話す原田さん。天然酵母を感じさせず小麦粉の旨みをたっぷり感じられる逸品を味わうなら、いろいろな味を試せる「パン盛りセット」(ドリンク付き780円)がおすすめ。パン4種のスライス2枚ずつに、ミニサラダ、そしてカルピスバター、オリーブオイル、ハチミツの一品から好きなものをひとつセレクトできるのが嬉しい。
「カンパーニュやごまパン、いちじくやレーズンのコンプレなど、旨みのかたまりのようなパンたち。するすると飲めるオリーブオイルまでつく豪華なセットです。誰かに誕生日を祝ってもらえるなら、私のバースデープレートはこれにして欲しいです」と大皿さん。
せっかくなら、料金をプラスしてワイン(480円+ワインの差額)をおともに味わうのもよさそう!
食べ応えも歯応えも!口いっぱいに頬張りたい「全粒粉のくるみパン」
かわいらしい木製のショーケースに並ぶ、香ばしいパンたち。「パーラー江古田のパンは“発酵食”。焼き色が強く全粒粉の風味豊かなパンたちには、不思議なエネルギーが満ちている気がします。わたしにとってはエナジーフード。体が弱った時にこそ食べたくなるパンです」と大皿さん。
その中でも「全粒粉のくるみパン」(1g1.9円)がお気に入り。2種の全粒粉を配合していて、むっちりとした食感とくるみの歯応えに食欲が刺激される一品。「ガリっと焼けた皮と大粒のくるみ。香りと旨みに、ゆっくりとした余韻があるところが好き。ワインを呼ぶパンなので注意です!」
パーラー江古田
東京都練馬区栄町41-7
03-6324-7127
営業時間/8:30~18:00 火定休
カード利用/不可
予約/席の予約はどの時間帯も不可
今回のベーカリーを教えてくれた人:大皿彩子さん
フードプランナー、(株)さいころ食堂代表、ALASKA zwei(中目黒)店主。食事をもっと楽しくする“おいしい企画”を考えている。ライフワークで続けているお酒を飲みながらパンを焼くイベント「のみパン」は2016年9月に100回目を達成。パン、野菜、くだもの料理、欧州サッカー、少年マンガ好き。