スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.018
![スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.018](/Content/upload/images/4d028a16d2484e1bbc8e18a1b17ae91a.jpg)
【毎週水曜日 10:00 更新】※この回が最終回になります
よろスィーツ! スイーツ芸人・ナカノタカフミです。年間500軒以上食べ歩くスイーツマニアの僕が本当においしいと思ったナイスィーツを厳選して紹介します。10月は、今が旬のマロンスイーツをピックアップ。第4弾は、純白のデザインが目を引く伝統のマロンスイーツです。
更新日:2016/10/26
これがほんとのモンブラン!?50年以上続く伝統のマロンスイーツ!
マロンスイーツ特集の最後を飾るのは、歴史のある伝統的なスイーツです。
その名も「マロンシャンティイ」
マロンシャンティイは、旧パレスホテル創業当時からメニューに並び、実に50年以上受け継がれていています。
栗と生クリームの至ってシンプルな構成のスイーツなのですが、一度食べるとその味が忘れられません。
ぼくも、魅了されたうちのひとり。
今回の特集では、どうしても取り上げたかった逸品です!
![スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.018_01](/Content/upload/images/aaa6db85961c40cd8a8c446374678d77.jpg)
まるでウェディングドレスのような純白の美しいデザイン!「マロンシャンティイ」1050円(サービス料10%別)
これからバージンロードを歩いていく花嫁さんのようで、可憐な佇まいですね。
2種類ブレンドして作られた生クリームが軽やかでとっても上品。
余韻がじわーっと口のなかに残る心地よい甘さ。
ちょっと、この生クリームいくらでも食べられてしまいそう・・ベリーナイスィーツ!!
綺麗に絞られた生クリームのなかには、栗が包まれているんです!
中の栗の様子は、またあとで・・・
![スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.018_02](/Content/upload/images/b91dc34c64304687bce549a41c0e7dfe.jpg)
3種類の絞り方がある生クリームを色々な角度から眺めて楽しみたい!
1枚目の写真ともあわせて見てみるとよくわかるのですが、生クリームの絞り方が3種類あるんです。
外側は横向き、中は縦向き、トップは上向きです。
では、この中でどの向きの絞り方がいちばん難しいと思いますか?
正解は、縦向き!
シェフによると、まっすぐのラインで綺麗に絞れるようになるには練習をこなすのみだとか!
なので新人の方には、マロンシャンティイはとてもいい練習になるそうです。
このマロンシャンティイを通ってみなさん一流のシェフになっていったのかと思うと、なんだか感慨深いですよね。
![スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.018_03](/Content/upload/images/e2cfa385c4ff48809f1b25cd24328af3.jpg)
口のなかで栗がほろりとくずれる繊細なくちあたり!
さて、お楽しみの栗ですよぉ~!
中には丁寧に裏ごしされた栗がたっぷりとつまっています!
ペーストやクリームとはまた違い、栗の食感がしっかりと味わえ、栗本来の柔らかな風味もそのまま残ります。
しっかりと栗の甘さがあるけれど、生クリームの甘さが控えめなのでしつこさはまったくなし!
伝統のワザを感じる絶妙のバランスで口どけも素晴らしく、なんどでも口に運びたくなる甘さがすばらスィーツ!
![スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.018_04](/Content/upload/images/6c03bb59735d4c77b96e48fc50271503.jpg)
地下1階にある「Sweets & Deli」ではテイクアウトで買えちゃいますよー!うれスィーツ!
そして、現在はマロンシャンティイのクリスマス限定商品ということで、その名も「モンブラン」(6480円)が登場。
通常のマロンシャンティイの10個分の大きさということで、ほんとに雪山のようなビックリの見た目です。パーティーにオススメ!
そもそも、このマロンシャンティイは、日本版のモンブランとして作られました。
モンブランは「モン(山)ブラン(白い)」と名前の通り、アルプス山脈の雪で覆われた白い山をモチーフに作られたのが起源です。
ということは、白い見た目のモンブランの方が正しいということですよね。
日本のこのマロンシャンティイこそ、ほんとのモンブランではないでしょうか!
![スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.018_05](/Content/upload/images/9f8f6f091e28458db55dc11aee3fb473.jpg)
現在は窪田シェフがマロンシャンティイの伝統を引き継ぎ、守り続けています。
普通のケーキ屋さんでは、50年以上続く商品が店頭に並ぶことはありあません。
「伝統」というプレッシャーは、やはり感じることがあるそうです。
ただ、その中でも自分なりの自分にしかできないマロンシャンティイを作っています、という言葉には職人としてのプライドやこだわりが強く見えました。
いかにわかりやすく、シンプルに、おいしさを届けられるか。
その気持ちのなかには、たくさんの想いが詰まっているのだと改めて感じました。
パレスホテル東京「ザ パレス ラウンジ」
![スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.018_06](/Content/upload/images/d260d34c9a6e4de089a0d74c70ae73db.jpg)
TEL:03-3211-5309
東京都千代田区丸の内1-1-1 パレスホテル東京1F
営業時間:10:00~19:30
定休日:無休
席数:76席
アクセス:JR 東京駅より徒歩8分
カード:可
予約:平日13:00~15:00のアフタヌーンティーセットのみ予約可。
喫煙種別:完全禁煙
文/スイーツ芸人 ナカノタカフミ
![スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.018_07](/Content/upload/images/a53fbe78df804111b3ef48f126c7c76b.jpg)
東京NSC16期。早稲田大学第二文学部卒業。特注オーダーしたというBigなパンケーキ帽がトレードマーク。「三度の飯よりスイーツが好き!」という芸人の中ではいちばんのスイーツマニアで、特に好きなのはチョコレート。年間500軒以上を食べ歩き、今までに巡ったスイーツショップは2000店以上にものぼる。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。日本スイーツ協会認定スイーツコンシェルジュ会員。
BACK NUMBER
WRITING&PHOTO/ナカノタカフミ ILLUSTRATION/HONGAMA