夜遅すぎごはん 中央線編 vol.006

夜遅すぎごはん

【第1・3金曜21:00配信】
がんばって遅くまで働いた夜。家で自炊も面倒だし、脳をリセットさせるためにも、ちょこっとどこかに立ち寄って一息いれたい。まるで一杯やって帰るおじさまのようだけど、女性だってそんな夜もありますよね。この連載では、夜10時以降、女性ひとりで気軽にごはんを食べられるお店を沿線単位で紹介してきます。第一弾は中央線です。

更新日:2016/10/07

今回のお店:三人灯(西荻窪駅)

ゆったりとした時間が流れる西荻窪を代表する食堂

今回ご紹介したいのは、西荻窪駅から荻窪方向に向かって約3分ほどのところ、深い緑にペイントされた趣きのあるドアが印象的な食堂「三人灯」です。こちらの食堂、古い雑誌や個性的な本が棚にズラリと並び、気になったものを手にとって、ゆっくり読むことができるのが魅力のひとつ。

実は初めて訪れたときに、本を一冊取ろうとして手がすべってテーブルに落としてしまい、飲み物をひっくり返してしまったんです。すかさず店員さんが「(本が)落ちやすい作りですみません」(ちなみに全然落ちやすい作りじゃありません)と、新しい飲み物にサッとかえてくださって、そのスマートな気配りに感動。再来を誓ったお店なのでした。

そんな接客のすばらしさはもちろん、店内の作りもお気に入り。古い木のテーブルにアンティークの椅子、棚には古書が並び、さらに心地いい音楽が流れる空間は、心の底からリラックスできて、自分時間に没頭できます。

三人灯
三人灯

お料理もこだわりぬいて作られており、25~30品にもなるメニューは日替わり。この日は「太刀魚のトマトのビアンコ」をオーダー。たっぷりのカラスミと、香りも味もふくよかな根三つ葉がアクセントになっていて絶品。ドリンクは店主・水越 強さんおすすめの、微発泡のうすにごり酒「たかちよ」。ほんのりと甘く後味はスッキリ、お料理とよく合います。こちらは日本酒も充実していて、常時10数種類用意されているのだとか。めずらしい種類も多く、100ccと少量からいただけるので、飲み比べも楽しめます。

三人灯

「太刀魚のトマトのビアンコ」1290円 うすにごり酒「たかちよ」540円

三人灯

関西方面の日本酒を中心にさまざまな種類のものが用意されている

お腹に少し余裕があったら、ピクルスやラぺなどの一品料理をどうぞ。どちらも酸味がしっかり効いているので、仕事後の疲れた体にぴったり! この日のピクルスはセロリと柿、ラぺは赤キャベツとビーツでした。ここでしか味わえない、そしてきちんとおいしいものばかりで、常連さんが多いのも頷けます。

ちなみにこの「三人灯」は、2005年に男性3人でスタートしたお店。今でこそおしゃれなお店が集まる街として知られる西荻窪ですが、当時はいわゆる飲み屋さんが多く、早い時間から営業するお店は少なかったのだそう。そんな中、「いろんな人を受け入れる存在になりたい」との思いで、昼から営業するスタイルで始まったこちらのお店。その思いは10年たった今でも色あせることなく、西荻窪の優しい灯として、毎日がんばる多くの人を支え続けています。おいしいもので笑顔になりたい夜、仕事でクタクタになってしまった夜、気分を変えたい夜、ぜひ訪れて英気を養ってください。今日もごちそうさまでした!

ピクルスやラぺ

「セロリと柿のピクルス」486円 「ビーツと赤キャベツのラぺ」540円

三人灯

三人灯


TEL:03-5346-2892
東京都杉並区西荻南3-17-5
営業時間:12:00~14:00(LO) 18:30~24:00(23:30LO)
定休日:年中無休
席数:28
アクセス:西荻窪駅より徒歩3分
予約:可
平均予算:夜1500~2000円前後(料理1品+ドリンク1品程度)
喫煙種別:全席喫煙可

WRITING/MAYAKO SAKAINO(OZmall) PHOTO/AYA MORIMOTO ILLUSTRATION/HONGAMA

※記事は2016年10月7日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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