スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.015
【毎週水曜日 10:00 更新】
よろスィーツ! スイーツ芸人・ナカノタカフミです。年間500軒以上食べ歩くスイーツマニアの僕が本当においしいと思ったナイスィーツを厳選して紹介します。10月は、今が旬のマロンスイーツをピックアップ。第1弾はマロンスイーツの王者・モンブランです。
更新日:2016/10/05
賞味期限1時間!?できたてが食べられる至極の和栗モンブラン
秋といえば、栗。栗といえば、モンブラン。
モンブランのなかでも種類はいろいろありますが、秋になるとよく見かけるのが和栗を使ったモンブラン。
今回紹介するのは、ボクが去年も食べている大好きな和栗のモンブランです。
高円寺駅から少し歩いたところ、オレンジ色のアプリコットカラーが輝くケーキ屋さん。店名のラブリコチエはフランス語で「杏の樹」という意味で、シェフの娘さんの名前にもはいっている「杏」からとったそうです。
ショーケースに並ぶケーキや焼菓子は、自分の子どものように愛を込めて作っているそうです。
さて、9月から発売開始となった季節限定の和栗のモンブランはこちら!
どうですか、このたっぷりかかったマロンペースト!
まるでワルツを踊っているように旋律を奏でるような美しいマロンペーストの曲線です。
熊本県産の和栗を使用しており、ほっくりとした素朴な栗本来の旨味が凝縮されていてナイスィーツ!
モンブランを上から拝見するのが、ボクのこだわりでもあります!
そもそもモンブランというスイーツは、フランスとイタリアの国境にあるアルプス山脈をモチーフにしたケーキです。
ともあれば、やはりその頂はしっかりと拝みたいですよね。
「パティスリー ラブリコチエ」のモンブランの頂は、とてもやわらかく上品なお顔をしております。
こちらのこだわりのひとつでもあるのが、作り立て。
注文が入ってからマロンペーストを絞って作るので、できたてのモンブランが食べられるのが、うれスィーツ!
賞味期限1時間である理由は、できたてだからこそ伝わる和栗の風味やふっくらとしたくちあたりを楽しんでもらいたいからこそだそう。
構成は、マロンペースト、生クリーム、メレンゲと至ってシンプルな王道のモンブラン。
だからこそ、味にはごまかしがききません。
生クリームが多く見えますが、無糖なのであっさりと軽く、マロンペーストとあわせてもしつこさはなく、なめらかです!
そして、なんといってもこのメレンゲがとてもすばらスィーツ!!
厚みあるのに甘すぎず、さくっと音までおいしい食感。
残念なモンブランの特徴として、メレンゲの甘さが際立って栗の風味を消してしまうものがあります。
しかし、こちらはあわせて食べたときに、和栗の風味や味を引き立てるようにバランス良く作られているのがしっかりとわかります!
熊本県産の和栗を使っているのは、いろいろと試してみたところ、和栗のもつ荒削りな味わいが一番よかったからとのこと。あくまでも主役は和栗なので、水分量にもこだわり栗の風味を引き出してペーストを作っています。
ショーケースを見るとわかるのですが、佐藤シェフが作り出すケーキはとても華やかで立体的なのが特徴的です。デザインなどは事前に構想してから作り出すそうで、見た目からも喜びを与えてくれるのが素敵ですよね。
ちなみに、取材中にシェフがよしもと限定の配信番組をみるほどお笑い好きということも発覚して、ボクがちょっとひよってしまったのは内緒の話(笑)
モンブランは2017年3月末までの販売となります。
パティスリー ラブリコチエ
TEL.03-5364-9675
東京都中野区大和町1-66-3
営業時間/10:00~19:00
主に月曜定休(不定期で火曜)
席数/6席
アクセス/高円寺駅より徒歩7分
カード使用不可 予約可
完全禁煙
文/スイーツ芸人 ナカノタカフミv
東京NSC16期。早稲田大学第二文学部卒業。特注オーダーしたというBigなパンケーキ帽がトレードマーク。「三度の飯よりスイーツが好き!」という芸人の中ではいちばんのスイーツマニアで、特に好きなのはチョコレート。年間500軒以上を食べ歩き、今までに巡ったスイーツショップは2000店以上にものぼる。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。日本スイーツ協会認定スイーツコンシェルジュ会員。
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WRITING&PHOTO/ナカノタカフミ ILLUSTRATION/HONGAMA