スイーツ芸人が教える“甘いもの” vol.014
【毎週水曜日 10:00 更新】
よろスィーツ! スイーツ芸人・ナカノタカフミです。年間500軒以上食べ歩くスイーツマニアの僕が本当においしいと思ったナイスィーツを厳選して紹介します。9月は、最高のパフェがいただけるお店をピックアップ。第4弾は、目の前で一皿を仕上げてくれる、カウンターパフェです。
更新日:2016/09/28
あなたのために、目の前でひとつの作品ができあがる
「こないだ食べたパフェね、パティシエが目の前で作ってくれたんだよぉ」
こんなおしゃれなセリフ言ってみたくありませんか?!
「アトリエコータ」では、カウンターのみで提供する出来立てのデザートプレートと店頭販売のケーキを扱っています。
カウンター越しのオープンキッチンでスイーツが作られるライブ感は、すばらスィーツです! クレープシュゼットやモンブランが有名なのですが、パフェもとーっても人気。
今回は、9月からの新メニューの「洋ナシとプラム、ミルクチョコのパフェ」を取材してきました。
ちょっともう、このビジュアルたまりませんね! スイーツというより、アートの領域。ハイパーうつくスィーツ!
もちろん、味も素敵です。
旬の洋梨とプラムが、様々なパーツと合わさりながらバランス良く構成されています。果実としての素材の旨味が実直に伝わり、スイーツとして高貴な甘さも見事に表現されています。
こちらは、ちょうどトップに飾る飴細工をのせているところ。
なんと飴細工も、その場で作っているところが見られるんですよ!
吉岡シェフのムダがない俊敏な動き、そして繊細な手さばきは、まるでショーをみているようです。これも、ひとつのエンターテイメント! 待つ時間までも、おいしいですね。
美しい曲線を描く飴細工の下には、自家製のチュイル(薄いクッキー生地のこと)にのった洋梨プラムコンポートが飾られています。
プラムの甘酸っぱさに、洋梨の風味とまろやかな甘みが凝縮されていてナイスィーツ!
いろいろな食べ方があると思いますが、ボクは上を少し食べてからチュイルを割って下と混ぜて食べてみました!
シェフによれば、お客さんも食べ方に悩むそうですが、その考える時間もたのスィーツですね!
下から洋梨のコンポート、プラムのコンポート、その上に赤ワインジュレがのっています。
果実を煮詰めたコンポートの上質な甘さが、艶のあるジュレの甘さに包み込みこまれ、しっとりと大人のくちあたり!
ビターではなく、ミルクチョコレートのムースを使用しているのは、洋梨の風味を消さないようにするため。
生クリームの軽さも、主役を引き立てるためで、そのバランス配分がとってもすばらスィーツ! 上のパーツとあわせたときにも、軸となる瑞々しさが存在感を発揮しています。
「食べやすさを意識し、洋梨の味をボヤかさないようにプラムを使いました」と吉岡シェフ。
確かに、酸味と甘味のバランスがちょうどよく、女性の方もとても好きな味だと思います。
もともとはパフェをやっていなかったそうですが、お客さんからの熱望ではじめたそうです。
遊び心感じるパフェですが、シェフも趣味でゲームセンターでUFOキャッチャーするそうでかなりの腕前とか。お店にぬいぐるみがあったら、その日はシェフが景品をゲットしてきたラッキーデイ!
そのあたりもチェックしながら楽しんでみてくださいねー!
パティスリー&デザート アトリエコータ
TEL.03-5227-4037
東京都新宿区神楽坂6-25
営業時間/【テイクアウト】(平日)10:00~20:00 (土日・祝日)10:00~19:00 無休
【カウンターデザート】(平日)14:00~18:00 L.O (土日・祝日)11:00~18:00 L.O 月曜定休ほか、不定休
席数/9席
アクセス/東西線 神楽坂駅より徒歩2分
カード使用不可 予約可
完全禁煙
文/スイーツ芸人 ナカノタカフミ
東京NSC16期。早稲田大学第二文学部卒業。特注オーダーしたというBigなパンケーキ帽がトレードマーク。「三度の飯よりスイーツが好き!」という芸人の中ではいちばんのスイーツマニアで、特に好きなのはチョコレート。年間500軒以上を食べ歩き、今までに巡ったスイーツショップは2000店以上にものぼる。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。日本スイーツ協会認定スイーツコンシェルジュ会員。
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WRITING&PHOTO/ナカノタカフミ ILLUSTRATION/HONGAMA