“おいしいパンを旅しよう”をコンセプトに、毎月、全国各地のパン屋さんの冷凍パンをお届けするサブスクリプションサービス「パンスク」編集部が、表通りから一本離れた中野のパン屋さんをご紹介。今回は、スタイリッシュなコンクリートの外観が印象的な「CROIX(クロワ)」。国家公務員から転身してパン職人となった榎本さんが作る、こだわりのパンとは?
住宅街で愛される、国産小麦のこだわりパン
中野と高円寺のあいだ、大通りを1本入った路地裏にある「CROIX」。お店に着くとすぐ目に入るのが4つのパンが描かれた看板。メイン商品のカンパーニュ、ベーグル、食パン、麦の穂(エピ)が入ったロゴが描かれています。“Croix”とはフランス語でクロスという意味。パンスクでもお届けしている、看板商品のカンパーニュに入っている十字の切り込み(クープ)がイメージされています。
「小さいお店のパンが全国に届くというのは、けっこうワクワクします」と、オーナー兼パン職人の榎本さん。
パンスクが住宅街にひっそりと佇むそのお店を見つけ、お届けを始めたのは2022年の1月。パンスクが一目惚れした親しみやすく優しい甘味ともちもちの食感には、店主のこだわりが詰まっています。
ひと口目のおいしい、を求めてパンの世界へ
「ひと口食べておいしいと思っていただけるパンをめざして作っています」と言う榎本さん。
国家公務員からパン職人になった経歴をもつ榎本さんは、大手ベーカリーで修行したのち、2014年にCROIXを開業。もともとパン屋巡りが好きだったことと、手に職をつけたいという想いから、自宅の一部を改装して住宅街の中にお店を構えられたそう。
6種類の北海道産小麦を使い分ける
榎本さんが作るパンには、こだわりがたくさん。6種類の北海道産小麦をパンごとに使い分けることで、国産小麦特有の香りの豊かさともちっとした食感を生み出しています。「粉の種類によって硬さが変わってくるので、カンパーニュやベーグルなどは、それぞれ配合を変えながら焼いています」と榎本さん。特にベーグルを食べると、その食感や風味の違いがよくわかります。
店舗で1番人気のベーグル
小麦の風味ともっちり感のファンになる方が多い、ベーグル。フワッと広がる小麦の香ばしさと、噛めば噛むほど感じられるもちっとした食感がたまりません。土曜日には早めに売り切れてしまうこともあるそうなので、午前中の訪問がおすすめです。
店内に漂う、焼き立てベーグルの香りがたまらない
ベーグルは、定番のクランベリーとホワイトチョコから、変わり種の爽やかなレモンとクリームチーズ(200円)、おかず系のソーセージとチーズ(200円)、甘いココアとチョコ(200円)など、悩んでしまうほどバリエーションが豊富。予約をすればベーグルのBLTサンド(1/2サイズ250円)も注文できるそう。日によって種類が変わるそうなので、その日出会ったベーグルを楽しんでみるのもよさそうです。
パン屋さんの新しい可能性を見つけていきたい
今後どんな風にCROIXのパンを広げていきたいか伺うと、「ひとりでやっているのでメインは店舗販売ですが、イベントや通販など新しい可能性を探しながらも地元に愛される店にしたいですね」と榎本さん。取材日はあいにくの雨でしたが、子供から大人まで、さまざまな年代の方が次々とお店に来店していました。
10年目も変わらないおいしさを追求
来春、CROIXは10年という大きな節目を迎えます。お客さんのリアクションを参考にパンの味や種類を変え、「ひと口目のおいしさ」を追求しつづけているからこそ、住宅街に位置しながらもたくさんの人から愛されているのかもしれません。
「路地裏にあるからこそ、見つけてもらったときの嬉しさと通っていただける嬉しさの両方があります。気軽に寄って、新しい味のパンに出会ってもらえると嬉しいですね」と微笑む榎本さん。
想いの詰まったCROIXのパンを、ゆっくりと噛みしめてみてください。ひと口目からおいしい、が詰まっています。
- スポット名
- CROIX(クロワ)
- 住所
- 東京都中野区野方1-44-6
- 営業時間
- 10:00~18:00(なくなり次第終了)
- 定休日
- 日・月
- 交通アクセス
- JR高円寺駅より徒歩12分、JR中野駅より徒歩15分
中の人に聞く!パンスクってどんなもの?
“おいしいパンを旅しよう”をコンセプトに、毎月、全国各地のパン屋さんから冷凍パンが届けられるサブスクリプションサービス「パンスク」。提携するパン屋さんは約100店舗、会員数は4万人以上と大人気の「パンスク」について、株式会社パンフォーユー・広報の西尾春香さんにお話を伺いました。
PHOTO/パンスク、WRITING/パンスク