母と娘の“はじめて”を応援する連載「母と娘のはじめて物語」。今回は、コーヒーをこよなく愛する史枝さんと重子さん母娘が「ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ」に併設されたトレーニングラボでコーヒークラスを体験。ドリップコーヒーの淹れ方からフードペアリング、ラテアートにも挑戦した2人の感想は?
まずはブルーボトルコーヒーのドリップメソッドを学ぶ
自宅やカフェで、毎日のようにコーヒーを楽しんでいるという史枝さん(@pomta07)と、お母さまの重子さん。史枝さんのお好みは深煎りのコクのあるタイプで、重子さんはエスプレッソ。普段は手軽なドリップパックで淹れることがほとんどなのだとか。
今回のコーヒークラスで学んだのは、ドリッパーを使って淹れるドリップコーヒーの基本。コーヒートレーナーの川村明子さんがコーヒーの抽出に必要な器具や、抽出方法などについて、動画を交えながらわかりやすく解説してくれます。ブルーボトルコーヒーでは、独自で研究を重ねて開発したオリジナルのドリッパー&フィルターを使用しているのだそう。
「ブルーボトルコーヒーでは、使用するコーヒー豆に合わせて粉の量を調節することで、コーヒーの濃度やフレーバーの強さを調節しています。ご自宅でカレーを作るときに、カレールウの量で味の濃さを調整するイメージに近い感覚です」
お店と同じ方法でコーヒーの抽出を体験!
基本を学んだら、まずは水でドリップの練習を行います。
タイマーが付いたスケールを使って、お湯の量と時間を計りながら、4回に分けて注いでいきます。ポイントは、中心から外側、外側から中心へとらせんを描くようにお湯を注ぐこと。
〈ドリップ方法〉
1湯目:60gのお湯を中心から外側に向かって、10秒間かけて粉全体に浸透するようにまんべんなく注ぎ、タイマーが40秒になるまで置く。
2湯目:スケールをリセットせず、10秒間かけて150gまでお湯を注ぐ。
3湯目:タイマーが1分10~15秒になったら、10秒間かけて250gまでお湯を注ぐ。
4湯目:タイマーが1分40~50秒になったら、10秒間かけて350gまでお湯を注ぐ。
「カフェの店舗でも実際にスケールを使って淹れています。ドリップをするときに大切なのは、一定量のお湯を粉にまんべんなくふくませること。おうちでもコーヒー用の注ぎ口が細いケトルを使って淹れてみてください」とのこと。ぜひ参考にしてみて。
丁寧&リズミカルにお湯を注いで香りや風味を引き出す
2度の練習と、明子さんによるデモンストレーションを経て、いよいよ本番!
ドリップに適しているお湯の温度は90度前後。沸騰させたお湯を2~3分置いてからケトルに移すとちょうどいい温度になるそう。
「お湯を注いだときに粉が膨らむのは、豆を焙煎する際に含まれるガスが放出されるためで、新鮮な豆ほどよく膨らみます。1湯目にしっかり粉全体にお湯を含ませて蒸らすことで、抽出しやすくします」
「思ったよりも難しい!」「あっ、お湯がたくさん入りすぎちゃった!」と悪戦苦闘しながらもだんだんとコツを掴んできた史枝さんと重子さん。ぴったり時間通りに350gのコーヒーを抽出することができ、明子さんも「素晴らしいですね!」とにっこり。
先に明子さんが淹れたコーヒーと自分が淹れたコーヒーを飲み比べながら「いつも飲んでいるコーヒーよりおいしい!」「でも、明子さんのコーヒーはコクがあってよりおいしく感じますね」と2人。ドリップコーヒーの奥深さを改めて実感したよう。
コーヒーの楽しみ方のひとつ、フードペアリング
次は、自分で淹れたコーヒーとお菓子のペアリングも体験。
コーヒーのペアリングの考え方はこちらの3つ。
1.ベリー風味のコーヒー×ブルーベリータルトなど同じ風味を持つ食べものを合わせる「同調」
2.スパイシーな香りのコーヒー×クリーミーなチーズケーキなど、異なる味わいのものを合わせる「補完」
3.苦めのコーヒー×甘いメレンゲなど、相反する味わいのものを組み合わせることでお互いの味を引き立たせる「相互作用」
今回体験したのは、人気のブレンドでラズベリーやチョコレートのような華やかな香りの「ベラ・ドノヴァン」と、チョコレートチップクッキー、ブルーボトル羊羹とのペアリング。
クッキーはチョコレート×チョコレートで「同調」、ナッツやドライフルーツ、シナモンやコリアンダーなどのスパイスも利かせた羊羹は「補完」のペアリングです。
「普段から和菓子と合わせることが多いのですが、私は羊羹とのペアリングが好みですね」と重子さん。
プロのレクチャーを受けて、コーヒータイムがますます楽しみに
最後に、ハートのラテアートにも挑戦。明子さんに手を添えてもらいながら、エスプレッソに温めたミルクを注いでみるも、お手本のようにきれいなハートを描くのは難しく、改めてプロの技術に感動した2人。
「丁寧に淹れるとこんなにおいしいんですね。娘と一緒に特別に参加させていただいて、記憶に残る時間となりました」と重子さんが笑顔を見せると、「母とはよく一緒にショッピングに出かけるのですが、カフェに行く機会はほとんどなくて。今回の内容は勉強にもなりましたし、親子でゆっくり過ごせて嬉しかったです」と史枝さん。
終始「おいしいね」と言葉を交わしたり、さりげなくエプロンを直したりと仲の良い様子を見せていた2人。これからも、一緒にコーヒーを淹れたり、カフェへ足を運んだり、ますます母娘で過ごす楽しいひとときを過ごすことでしょう。
今回、体験したスポットはこちら
2人が体験したのはアメリカ・カリフォルニア生まれのコーヒーショップ「ブルーボトルコーヒー」。
季節ごとに旬のおいしい豆を厳選して買い付け、豆ごとに最適なレシピで自社焙煎。最もおいしく飲める“ピークフレーバー”と呼ばれる期間内に、フレッシュな味わいを楽しんでもらうことを大切にしています。
今回は特別にドリップの基本やペアリング、ラテアートをぎゅっとまとめて体験しましたが、通常、ブルーボトルコーヒーのコーヒークラスでは、ドリップ・ラテアート・カッピングなどをそれぞれじっくり1時間以上かけて開催。開催情報は公式InstagramやPeatixなどを通じてお知らせしているので、ぜひチェックしてみて。
オズモール読者のおうちコーヒータイムをアンケート
おうちでは簡単に淹れられる方法が上位に来たけれど、複数回答の方が多く、忙しい平日の朝はインスタント、休日は豆からハンドドリップなど、シーンによって使い分けている人も多いよう。みんなのコーヒーに対するこだわりもそれぞれ。
「ドリップコーヒーは何種類か購入して、その日の気分や食事内容によってどのコーヒーにするか決めます」
「ドリップパックは1杯ずつ飲めるので、常に豆がフレッシュな状態でよい。バルミューダ―の湯沸かしケトルは、お湯を少しずつ注げるので、豆が蒸らされておいしい」
「時間がある時はハンドドリップ。コーヒーの香りが家中に広がって癒されます」
「焙煎は深めが好みなので、ミルクと合わせてしっかりとした味わいが出る珈琲豆を購入しています。ミルは細かめに調整してしっかりと苦味やコクが出るようにしています」
SHOP DATA
- スポット名
- ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ
- 住所
- 東京都江東区平野1-4-8
- 営業時間
- 8:00~19:00
- 定休日
- 無休
- 交通アクセス
- 清澄白河駅より徒歩7分
- ホームページ
- ブルーボトルコーヒー
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PHOTO/AYUMI OSAKI WRITING/MINORI KASAI