和ごはん特集

【シェフ考案ごちそうおにぎり】イタリア料理「エルバ ダ ナカヒガシ」の和洋折衷おにぎり

更新日:2019/10/21

和食といえばやっぱりおにぎり。SNSでは見た目にも華やかな“ごちそうおにぎり”が大人気。そこで今回は、麻布にある完全予約制のイタリアンレストラン「エルバ ダ ナカヒガシ」の中東俊文シェフに、本気のごちそうおにぎりを作ってもらいました。さらに家庭でも作れるよう、アレンジレシピもご紹介。ぜひ自宅でも作って楽しんで。

中東俊文さん
京都で料理屋を営む両親とともに、幼い頃から色々なお店を食べ歩く。中でも13歳のときに食べたイタリア料理のおいしさに感動し、イタリアンのシェフを志すように。一児の父でもあり、朝ごはんなどにおむすびを作ってあげることもあるそう。

まるで和食!?イタリアと日本のソウルフードが融合したおむすび

一つひとつ吟味した素材のおいしさを引き出すことを何よりも大切にする中東シェフの料理。そんなシェフが今回の“ごちそうおにぎり”の具材に選んだのは、なんとうなぎ。ちょっと意外だけれど、イタリアでもよく食べられているのだとか。味付けのベースとなるのは、熟成が進んだバルサミコ酢を煮詰めた特製のタレ。おなじみの蒲焼のタレとはひと味違う、ほのかな酸味と濃厚な味わいが楽しめる。
お米は、シェフが大好きだという山形県産のつや姫を、山から汲んだ軟水で炊きあげるのがこだわり。炭火で香ばしく焼いたうなぎとミョウガを刻んだものを具にして、俵形ににぎって海苔を巻き、生ワサビを添えて完成。見た目はまるで和食のようだけれど、バルサミコ酢がふわりと香り、“和洋折衷”なおいしさ。

中東シェフのコメント

意外かもしれませんが、バルサミコ酢はごはんとも相性抜群で、ウナギの臭みを抑える効果も。ちなみに、関西出身の僕にとってはおにぎりといえば俵形が定番。俵形にも五穀豊穣を願うなど意味があるといわれているんですよ。僕は“おむすび“と呼んでいるんですが、力を入れてギュッと握るのではなく、手のひらで優しく“むすぶ”のもおいしく作るコツです。

【おうちでつくろう】エルバ ダ ナカヒガシ特製マイタケのおむすび

家庭でおいしいタレを作るには、3年熟成のバルサミコ酢に砂糖を加えてまろやかさをプラス。マイタケは食感を楽しめるように、大きめにほぐすのがポイント。オリーブオイルとバターで炒め、バルサミコ酢で味付けしたマイタケはそれだけでも主役おかずになりそう。

作り方

1.マイタケはほぐす。フライパンを熱してオリーブオイルとバターを入れ、マイタケを焼く。
2.マイタケがこんがり焼けたらバルサミコ酢と砂糖を加え、煮詰める。
3.つや姫は優しく洗い、しっかり水を切ってザルに上げた状態で1時間休ませてから同量の水で炊く。
4.ごはんが炊けたら、黒ごまと塩を混ぜ込み、マイタケを具にしておむすびにする。
5.海苔を巻いてお皿に盛り、しば漬けを添える。

材料(2名・4個分)
マイタケ 60g
バルサミコ酢(3年熟成) 50g
砂糖 8g
黒ごま 5g
塩 ひとつまみ
オリーブオイル 10g
バター 5g
海苔 4枚
しば漬け 適量
米(つや姫がおすすめ) 2合
軟水 お米と同量

erba da nakahigashi(エルバ ダ ナカヒガシ)

イタリア語で“草”を意味する「エルバ ダ ナカヒガシ」は、四季折々の草=野菜を中心に楽しませてくれるレストラン。料理には、シェフが週に2回自ら山に入って採取する山野草などをはじめ、100%東京産にこだわった野菜が使われる。力強く、存在感のある“草”の意外なおいしさを堪能したい。

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PHOTO/TAKASHI KATO WRITING/MINORI KASAI

※記事は2019年10月21日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります