お誕生日のケーキをはじめ、お祝いにお菓子はつきもの。そこで、新年のお祝いや婚礼などに使われる伝統的なお菓子のエッセンスを取り入れた、世界のお祝い菓子専門店「LaFéte(ラ・フェット)」が田園調布にオープン。各国に伝わる伝統と世界中の“おめでとう”が詰まった、彩り豊かなお菓子を味わおう!
大切な人と祝う日にはフランス王やイギリス王室にゆかりのお菓子を
2017年11月24日(金)にオープンした「ラ・フェット」は、田園調布の小さな洋菓子店。店名の「ラ・フェット」はフランス語で“お祝い”を意味するそう。こちらでは、世界各国のお祝い菓子の伝統と文化を大切にしながら、現代のお祝いシーンにぴったりのお菓子を作り出している。
例えば写真左の「ピュイダムール」(380円)は、“愛の泉”という意味を持つお菓子で、フランスのルイ15世が愛するポンパドゥール夫人のために、王宮の専属パティシエに作らせたという逸話があるとか。パイ生地の器にカスタードクリームを詰め込んで、表面をキャラメリゼした一品は、ちょっとロマンティックなお祝いにいいかも。お菓子の上の飴細工は購入時に別にしてくれるので、食べる時に乗せて美しいビジュアルが楽しめる。
また、右の「バッテンバーグケーキ」(1P・240円/箱・2100円)は、19世紀にイギリス女王の孫娘とドイツのバッテンバーグ王子との結婚を祝って作られたもので、切り口の文様が華やか。この2品は通年扱っているので、二人の記念日や結婚のお祝いに、エピソードを添えて贈りたい。
マリー・アントワネットも愛したクリスマスの伝統菓子「クグロフ」
クリスマスシーズンを彩るお菓子の中では、17世紀ごろからヨーロッパで広く愛されてきた「クグロフ」(ミニ1個200円~)に注目を。フランス語で“僧侶の帽子”を意味するお菓子は、まさに名前どおりの帽子のような型にアーモンドを粉状にしたアーモンドプードルや洋酒漬けのレーズンが入った生地を流し込んで焼いたもの。オーストリアやスイス、ドイツなど各地で伝統菓子として受け継がれているけれど、マリー・アントワネットが愛したことでも知られるという。同店では、子どもが食べられるようにお酒を使わないバニラ味のクグロフもあるそうなので、クリスマスパーティーのお持たせにも安心。
幸せのピースは誰に?新年の運試しに最適な「ガレット・デ・ロワ」
新年を祝うお菓子として、キリストが現れた日とされる1月6日の「公現祭(エピファニー)」に欠かせないのがフランスのパイ菓子「ガレット・デ・ロワ」(2300円)。生地がサクサクで口当たりのよいパイは、軽くていくらでも食べられそう。パイの中には小さな陶器の人形(フェーヴ)が隠れていて、切り分けられた自分のピースにこれが入っていると、その日一日だけ“王様”になれるという。ガレット・デ・ロワに載っている王冠は、実はお砂糖でできた「シュガーレース」。もちろん食べられるので、飾って楽しんだ後は紅茶などに入れて味わえる。
同店では陶器の人形の代わりに、“幸せを運ぶ鳥”の形のクッキーをフェーヴにしているので、ラッキーな印をそのまま食べられるのが嬉しい。他にも、クローバー、ブタ、ニワトリ、カギなど、“幸せ”なイメージをモチーフにしたフェーヴがあり、どれでも1つ無料とのこと。1年の運だめしに最適なお菓子として、新年のパーティーにいかが。
バレンタインのチョコにも愛を込めてお祝いのエッセンスをプラス!
バレンタインデーに贈りたいチョコレートにも、お祝いのエッセンスをプラス。写真の「半生チョコクッキー」(1個280円)は、クッキーの上に半生タイプのチョコレートを載せたもの。中には、ティラミスに使用するふんわり食感のクリーム「ザバイオーネ」がたっぷり詰まっている。「ザバイオーネ」は、16世紀にトリノの修道士が考案したとされ、結婚式などお祝いごと全般で提供されるイタリアの定番ドルチェ。こちらの商品は、3日ほど日持ちするもので、事前に予約すれば来店時間に合わせて最高にフレッシュなものを用意しておいてくれるそう。
これ以外にも、1点から小分けにした焼き菓子が買えるので、ちょっとした手土産にもいいみたい。とにかく「喜び」とお菓子は相性がいい。世界で愛されてきた歴史的なエピソードを持つお菓子で、大切な人たちと特別な一日をお祝いして。
スポットDATA
- スポット名
- LaFéte
- 電話番号
- 0364597937 0364597937
- 住所
- 東京都大田区田園調布2-22-2 田園調布プラネット 102
- 営業時間
- 10:00~19:00
- 定休日
- 不定休
- 交通アクセス
- 東急東横線「田園調布駅」東口より徒歩5分
- ホームページ
- ラ・フェット HP
WRITING/NAOKO YOSHIDA (はちどり)