歌舞伎座『團菊祭五月大歌舞伎』
更新日:2019/04/19
海老蔵の弁慶が観られる!名作揃いの昼の部と夜は尾上菊五郎・菊之助・丑之助親子三代の競演に注目
歌舞伎座を盛り上げる5月恒例の祭典、九世市川團十郎と五世尾上菊五郎の功績を称えて昭和11年に始まった『團菊祭』。昼の部は「寿曽我対面」「勧進帳」「神明恵和合取組 め組の喧嘩」とどれも名作揃い。なかでも歌舞伎十八番「勧進帳」は成田屋(市川團十郎家の屋号)のお家芸であり、海老蔵演じる弁慶の“石投げの見得”に惚れ惚れする。夜の部では、尾上菊之助の長男・丑之助が「絵本牛若丸」で初舞台をつとめ、祖父の尾上菊五郎・中村吉右衛門を始めたくさんの名優たちが勢ぞろい。また、新開場以来初めての上演となる、歌舞伎舞踊の頂点「京鹿子娘道成寺」では菊之助の美しい踊りが見逃せない。豪華役者が揃う華やかな祭典で、これぞ歌舞伎! という見どころ満載の舞台に酔いしれて。
プラン一覧
【昼の部】歌舞伎座『團菊祭五月大歌舞伎』の1等席チケットにお弁当&イヤホンガイド付き
■1人17900円(税込)
通常18000円の1等席チケットにお弁当&イヤホンガイド付き
<開催日>
2019/5/3(金・祝)~2019/5/27(月)
【夜の部】歌舞伎座『團菊祭五月大歌舞伎』の1等席チケットにお弁当&イヤホンガイド付き
■1人17900円(税込)
通常18000円の1等席チケットにお弁当&イヤホンガイド付き
<開催日>
2019/5/3(金・祝)~2019/5/27(月)
見どころ
海老蔵の「勧進帳」をはじめ「寿曽我対面」、「神明恵和合取組 め組の喧嘩」など名作揃いの昼の部
昼の部は、歌舞伎十八番のなかでも有名な演目、海老蔵の「勧進帳」に注目! 弁慶役の海老蔵が頭上で右手をパッと開き、グッと睨みをきかせる表情はうっとり見惚れてしまうほど。めでたいときに披露される「寿曽我対面」は、曽我兄弟が父親の敵を討つ物語。さらに、江戸の相撲取りと鳶職の大乱闘で派手な立ち廻りを楽しめる「神明恵和合取組 め組の喧嘩」も人気の演目。名作が目白押しなので、歌舞伎初心者にもおすすめ!
夜の部「絵本牛若丸」で尾上菊五郎・菊之助、丑之助の親子三代競演が実現!宮崎駿の祝幕も登場
夜の部で話題なのが、尾上菊之助の長男・寺嶋和史が七代目尾上丑之助として初舞台を勤める「絵本牛若丸」。平家討伐、源氏再興をめざし、鞍馬寺で修行中の牛若丸を丑之助が演じる。尾上菊五郎、菊之助親子3代の競演が観られると同時に、丑之助くんの愛らしい牛若丸にメロメロになってしまうはず。また、丑之助くんの初舞台を祝って、スタジオジブリの宮崎駿監督の意匠による特別な祝幕は夜の部限定で使用されるので、ぜひ注目して。
『團菊祭五月大歌舞伎』のイヤホンガイドは幕間特別放送も!ストーリーや独特の約束事も分かりやすく解説
初心者に嬉しいのが、OZ限定で付いてくるイヤホンガイド(通常700円)。『團菊祭五月大歌舞伎』では、尾上丑之助の初舞台にちなみ、菊五郎、菊之助、丑之助の親子三代の特別インタビューを放送。『絵本牛若丸』は、現菊之助が六代目丑之助を名のって初舞台を踏んだ際に、父・四代目菊之助(現菊五郎)の意向で、村上元三によってつくられた演目。このゆかりある演目の誕生秘話、そして先輩役者として、親としての温かな思いなどが明かされる。 新丑之助の元気なかわいい声もお楽しみ。
あらすじ
令和の幕開けを豪華顔合わせで寿ぐ團菊祭
【昼の部】
「寿曽我対面」 様式美にあふれる豪華な一幕
工藤祐経の館。富士の巻狩りの総奉行に任じられた工藤が祝宴を催し、多くの大名が集まっている所へ、曽我十郎と五郎の兄弟が対面を願い出る。ふたりの父河津三郎は十八年前に工藤の不意打ちにより落命。その仇を討とうとする五郎は、工藤に詰め寄るが・・・。江戸歌舞伎の色彩美にあふれる人気の高い一幕。
「勧進帳」 主君義経を思う弁慶が読む勧進帳
兄頼朝と不和になり、都を落ち行く義経は、武蔵坊弁慶らと共に姿を変えて奥州平泉をめざす。その道中、一行は義経を捕らえるため幕府が設けた加賀国安宅の関で、関守富樫左衛門の詮議を受ける。弁慶は機転を利かせ、自分たちを東大寺建立のための勧進の山伏と名乗る。しかし、富樫はそれを証明するために、寺建立の寄付を募る帳面「勧進帳」を読むように命じる。窮地に立たされた弁慶は・・・。
歌舞伎十八番の中でも屈指の人気を誇る名作。團菊祭ならではの顔合わせで楽しめる。
「め組の喧嘩」 「火事と喧嘩は江戸の華」鳶と力士の真剣勝負
品川の遊廓島崎楼。些細なことから喧嘩を始める、め組の鳶と力士四ツ車大八たちを、め組の頭・辰五郎がおさめる。しかし数日後、鳶と力士の間で喧嘩が再熱。辰五郎と四ツ車も一触即発のにらみ合いとなるが、江戸座の座元喜太郎が仲裁に入り事なきを得る。ところが、仕返しをしない辰五郎に愛想を尽かし出ていこうとする女房お仲へ胸のうちを明かすと、女房と我が子に別れを告げ、辰五郎は出かけていく。そして、鳶と力士たちは争いに決着をつけるため芝神明に集まり・・・。
粋な江戸風俗を巧みに取り入れた、世話物狂言の傑作。
【夜の部】
「鶴寿千歳」 新しい時代を寿ぐ箏曲の舞踊
めでたい御代を寿いで宮中の者たちが舞い踊る。やがて大臣と女御が雄鶴雌鶴に姿を変え、萬歳楽を奏でて齢を君に奉る。
昭和天皇御即位の大礼を記念して作られた箏曲の舞踊。
「絵本牛若丸」 豪華な顔ぶれが揃う初舞台
鬼一法眼と吉岡鬼次郎に伴われ、鞍馬寺を訪れた義朝の遺児牛若丸。源氏再興のために奥州へ旅立とうとする牛若丸には、弁慶が付き添うことに。その噂を聞きつけた平家方の郎党は、源氏を根絶しようと襲い掛かってきて・・・。
豪華な顔ぶれが揃い、七代目丑之助の初舞台。
「京鹿子娘道成寺」 華やかに踊り分ける切ない恋心
鐘供養のため大勢の所化が集まる紀州の道成寺。そこへ白拍子の花子が現れ、鐘を拝みたいと申し出る。所化たちは舞を奉納するならと承知するが、花子は切ない恋心を艶やかに踊り披露するうち、次第に形相が変わり・・・。
恋する娘を様々に踊り分ける、歌舞伎舞踊屈指の大曲が楽しめる。
「御所五郎蔵」 七五調の名台詞で聞かせる男伊達の粋と意地
御所五郎蔵は、もとは大名家の家臣だったが、腰元皐月との不義を星影土右衛門に密告され追放の身となる。俠客になった五郎蔵は、仲之町で土右衛門と再会し、今は廓勤めの皐月をめぐり一触即発、その場を甲屋与五郎が収める。旧主のための金策で苦心する五郎蔵の様子を見かねた皐月は、金の工面のため土右衛門になびいたふりをするが、その本心を知らない五郎蔵は激高し・・・。
河竹黙阿弥ならではの名台詞のやりとり、みどころ溢れる一幕。
公演データ
会場
日程
2019/5/3(金・祝)~2019/5/27(月)
チケット通常価格
1等席18000円、2等席14000円、3階A席6000円、3階B席4000円、1階桟敷席20000円
出演者
尾上菊五郎、中村吉右衛門(夜のみ)、中村時蔵、中村雀右衛門、尾上松緑、尾上菊之助、市川海老蔵 他
公式サイト
会場住所
東京都中央区銀座4-12-15
会場アクセス
東京メトロ日比谷線・都営浅草線「東銀座駅」3番出口より直通。東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線「銀座駅」A7番出口より徒歩5分。
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