歌舞伎座『秀山祭九月大歌舞伎』(昼の部)(夜の部)
更新日:2018/08/29
これぞ“ザ・歌舞伎”!中村吉右衛門、坂東玉三郎など千両役者が揃う『秀山祭九月大歌舞伎』
歌舞伎座九月大歌舞伎は、初代中村吉右衛門の俳名である「秀山」を冠してその功績をたたえた『秀山祭九月大歌舞伎』を開催。毎年、古典的な演目をメインに上演するため、一度は観てみたい人気の公演となっている。今回は、中村吉右衛門、坂東玉三郎らが出演し、昼公演では豪華絢爛な義太夫狂言の傑作「金閣寺」などを、夜公演は名作中の名作「俊寛(しゅんかん)」と、玉三郎と鼓動がコラボした新作歌舞伎「幽玄(ゆうげん)」が見もの。“これぞ歌舞伎”という芸も目白押しなので、この機会に歌舞伎の魅力にどっぷりと浸ってみて。
プラン一覧
【夜の部】『秀山祭九月大歌舞伎』1等席に料亭のランチ付き
1人 16800円(税込)
(通常18000円の夜の部・1等席チケットに料亭ランチ付き)
『秀山祭九月大歌舞伎』(昼の部)1等席鑑賞にお弁当付き
1人 16300円(税込)
(通常18000円の昼の部・1等席チケットにお弁当とイヤホンガイド付き)
『秀山祭九月大歌舞伎』(夜の部)1等席鑑賞にお弁当付き
1人 16300円(税込)
(通常18000円の夜の部・1等席チケットにお弁当とイヤホンガイド付き)
見どころ
一度は観てみたい!金閣寺を舞台に繰り広げられる時代物の名作「金閣寺」(昼の部)
戦国時代、足利十三代将軍義輝を暗殺した松永大膳が、小田春永(=織田信長)と敵対して金閣寺に立てこもっているところから始まる「金閣寺」。なかでも、絢爛な金閣寺を背景に、縛られて身をよじる美女・雪姫の上から桜吹雪が舞い散るという場面は、まるで一幅の絵のような美しさ。歌舞伎の醍醐味とおもしろさが詰まった華麗な舞台を瞼に焼きつけて。
俊寛の孤独と悲哀を描き出す、近松門左衛門の名作中の名作「俊寛」(夜の部)を堪能
ところは南海の孤島・鬼界ヶ島。この寂しい島へ平清盛に謀反を企てた罪で島流しにされた3人の男。そのうちの1人、俊寛僧都を中村吉右衛門が熱演する。ある日、都からの赦免船が彼らを迎えにくるが、1人島に残り永遠の孤独を選ぶことに・・・。近松門左衛門の知る人ぞ知る傑作「俊寛」は、愛と友情など複雑な感情を巧みに描いたわかりやすいストーリーなので、歌舞伎初心者にもおすすめ!
玉三郎と鼓動がコラボ!大きな話題を呼んだ新作歌舞伎「幽玄」に見る新たな芸術の形
坂東玉三郎と太鼓芸能集団 鼓童の共演作「幽玄」は、能楽において世阿弥が唱えた幽玄の世界をテーマにした作品で、歌舞伎界を代表する不世出の女方・坂東玉三郎が優雅に舞い、魂を揺さぶる鼓童の太鼓の響きが一体になって、奥深くも情感豊かなイマジネーションの世界へと誘う。新しさと伝統を感じられる話題の演目をお楽しみに!
あらすじ
【昼の部】
「金閣寺」(きんかくじ)
天下を狙う松永大膳は、将軍足利義輝の母である慶寿院尼を金閣に幽閉していた。ともに幽閉している雪姫に思いを寄せる大膳は、夫の狩野之介直信に代わり金閣の天井に龍を描くか、自らに従うか迫る。そこへ此下東吉が現れ大膳の家臣として召し抱えられる。一方、雪姫は龍を描くことを拒んだため、桜に縛り付けられ、大膳は直信の処刑を命じた。嘆き悲しむ雪姫が、桜の花びらをかき集め、爪先で鼠を描くと・・・。
「鬼揃紅葉狩」(おにぞろいもみじがり)
平維茂が従者とともに信濃国戸隠山を通りかかると、侍女を従えた更科の前から酒宴に招かれ、盃を重ねるうちにまどろんでしまう。すると更科の前は豹変し、戸隠山の鬼女の本性を現した。鬼女が姿を消した後に現れた男山八幡の末社の舞により目を覚ました維茂は、鬼女たちを退治するために山奥に分け入り・・・。
「河内山」(こうちやま)
松江出雲守は、腰元奉公をする上州屋の娘浪路を妾にしようと屋敷の一間に押し込めていた。この窮状を聞きつけた河内山宗俊は、金目当てに奪還を引き受け、上野寛永寺からの使僧と身分を偽り、松江邸に単身乗り込む。問答の末、出雲守を見事にやりこめた河内山は、役目を終えて引き揚げようとした玄関先で、出雲守の家臣北村大膳に正体を見破られてしまう。
【夜の部】
「松寿操り三番叟」(まつのことぶきあやつりさんばそう)
後見が木箱から糸操りの三番叟の人形を取り出し、操りの糸を巧みに操って三番叟が軽やかに踊り始める。途中で操りの糸が切れて三番叟の人形は倒れてしまうが、後見が糸をつなぐと再び踊り始め、五穀豊穣を願ってめでたく舞い納めるのだった。
「俊寛」(しゅんかん)
鬼界ヶ島に流罪となった俊寛僧都、平判官康頼、丹波少将成経。俊寛は、成経が島に住む海女の千鳥と夫婦になることを聞き、日頃の憂いを忘れ喜び夫婦の盃事を行う。そこへ都からの赦免船が到着し、上使から康頼と成経の2人が許されることが知らされる。自分の名がない俊寛は嘆くが、もう1人の上使が現れ、俊寛にも赦免が告げられた。一同は喜ぶが、千鳥の乗船は許されず、悲嘆にくれる千鳥の様子を見た俊寛は・・・。
「新作歌舞伎 幽玄」(ゆうげん)
〈羽衣〉漁師伯竜が三保の松原で美しい衣を見つけ、持ち帰ろうとしたところ衣は天の羽衣だった。姿を現した天女は返してほしいと頼むが・・・。〈石橋〉美しく咲き乱れる牡丹の花と戯れるように勇壮な舞を獅子の精が見せ、深山幽谷に姿を現すと荘厳な音色が響き渡り・・・。〈道成寺〉女人禁制の寺へやって来たのは1人の白拍子。境内に入った白拍子は烏帽子をつけて舞い始める。
公演データ
会場
歌舞伎座
日程
2018/9/2(日)~2018/9/26(水)
チケット通常価格
1等席18000円、2等席14000円、3階A席6000円、3階B席4000円、1階桟敷席20000円
出演者
中村吉右衛門、坂東玉三郎(夜のみ)、中村梅玉(昼のみ)、中村雀右衛門(夜のみ)、中村福助(昼のみ)、松本幸四郎、尾上松緑(昼のみ)、尾上菊之助(夜のみ) 他
公式サイト
会場住所
東京都中央区銀座4-12-15
会場アクセス
東京メトロ日比谷線・都営浅草線「東銀座駅」3番出口より直通。東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線「銀座駅」A7番出口より徒歩5分。
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