劇団四季『キャッツ』

あのミュージカルの名作が実写化!映画版『キャッツ』鑑賞レポート

更新日:2020/03/03

『キャッツ』といえば1981年のロンドン初演以来、世界中で愛され続けるミュージカルのひとつ。日本では1983年より劇団四季で上演されていて、昨年は上演35周年、通算公演回数10000回を達成。そんなミュージカルの金字塔『キャッツ』が、華やかな世界観をそのままについに実写映画化された。1月24日(金)からの日本公開に先駆けて行われた試写会に、オズモール編集部も参加。ワクワクドキドキの感想をいち早くお届けします。

(c) 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.

個性豊かなキャッツたちの
希望と再生のストーリーに感動

(c) 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.

物語は、満月が美しく輝く夜、ロンドンの路地裏のゴミ捨て場に、白猫の「ヴィクトリア」が迷い込むシーンからはじまります。ヴィクトリアが出会ったのは、兄貴肌の「マンカストラップ」や、色気たっぷりの歌声で雌猫たちのハートを虜にする「ラム・タム・タガー」、ちょっと気が弱くてマジックが特技の「ミストフェリーズ」など、人間に飼い慣らされることを拒否し、たくましく生きる“ジェリクルキャッツ”たち。さらに今夜は、年に一度の特別な舞踏会が開かれ、ジェリクルの中で1匹だけ新しく生まれ変わる猫が選ばれる日。人間に捨てられ、寂しさや孤独でいっぱいだったヴィクトリアが、個性豊かなジェリクルたちと触れ合う中で、自分らしい生き方を見つけていきます。

“一度は進む道を誤ってしまったとしても、それですべて終わりではないし、どんなに欠点だらけでも、理解して受け入れてくれる人が必ずいる。”そんなメッセージが映画から伝わり、思わず涙ぐんでしまいました。

世界で活躍する俳優やダンサーが集結!
トップレベルのパフォーマンスに喝采

映画『キャッツ』
(c) 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.

なんといっても注目は、豪華なキャストによる歌やダンス! キュートな子猫のヴィクトリアを演じるのは、英国ロイヤルバレエ団でプリンシパル(トップダンサー)を務めるフランチェスカ・ヘーワード。この他にも、映画「ドリームガールズ」でアカデミー助演女優賞を受賞したジェニファー・ハドソンや、アメリカの大人気俳優・司会者のジェームズ・コーデン、日本でもファンが多い歌姫のテイラー・スウィフトなどに加えて、さまざまなジャンルのプロのパフォーマー達が出演しています。すべての俳優とダンサーは、動物行動学の専門家の指導のもと、3カ月間ものリハーサル期間を経て“いかに猫のように振る舞うか”を追究したのだとか。

映画『キャッツ』
(c) 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.

映画では、「グリザベラ」を演じるジェニファー・ハドソンが歌う「メモリー」をはじめ、ミュージカルでおなじみのナンバーはもちろん、アンドリュー・ロイド=ウェバーとテイラー・スウィフトが映画のために共同製作した楽曲も披露されています。ジェニファーの魂を揺さぶる圧巻のパフォーマンスや、体に沁み込んでくるようなテイラーの繊細な歌声が素晴らしい一方で、白猫ヴィクトリアが初々しく優しく歌い上げる姿もとってもキュート! 過去の栄光と再生への希望を想う「メモリー」と、孤独の人生を歩んできた複雑な心境を語る「ビューティフル・ゴースト」の対照的な歌詞の内容にも胸が熱くなりました。

細部にまでこだわったセットにも注目

映画『キャッツ』
(c) 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.

猫の視点から見たサイズ感を、綿密に計算されて制作された撮影セットにも、製作スタッフのこだわりが感じられました。舞台となるのは、1930年代のロンドンの劇場街・ソーホーで、セットはソーホーに実在する建物を組み合わせて作られています。また、家具やインテリア、地面に落ちている落ち葉や新聞紙など、すべて実物の2.5倍の大きさに作られているそう。俳優やダンサーはもちろん、製作スタッフ1人ひとりのキャッツへの愛が詰まった作品は、ミュージカルファンはもちろん、初めてキャッツを観る人も楽しめるはず。ぜひ劇場で、キャッツの世界にどっぷり浸ってみて!

劇団四季『キャッツ』もお見逃しなく!

劇団四季『キャッツ』
撮影:山之上雅信

映画と同時に上演しているのが、ロングランヒットを続ける劇団四季『キャッツ』。劇場全体が舞台となり、臨場感あふれるジェリクルキャッツたちを間近で観れるから、映画とはまた違った体験ができるはず。この大人気公演のS1席チケットを、OZが食事付きで特別にご用意。映画を観た後にぜひ、専用劇場キャッツ・シアターにお気に入りの猫を見つけにいこう。

映画『キャッツ』
2020年 1月24日(金)全国ロードショー

公演日程
1月24日(金)~
キャスト&スタッフ
【監督】トム・フーパー
【脚本】トム・フーパー、リー・ホール
【制作】トム・フーパー、ティム・ビーバン、エリック・フェルナー、デブラ・ヘイワード
【製作総指揮】スティーブン・スピルバーグ、アンドリュー・ロイド=ウェバー、アンジェラ・モリソン、ジョー・バーン
【キャスト】ジェームズ・コーデン、ジュディ・デンチ、ジェイソン・デルーロ、イドリス・エルバ、ジェニファー・ハドソン、イアン・マッケラン、テイラー・スウィフト、レベル・ウィルソン、フランチェスカ・ヘイワード 他
【日本語吹き替えキャスト】葵わかな、山崎育三郎、高橋あず美、秋山竜次(ロバート)、森崎ウィン、大貫勇輔、藤原 聡(Official髭男dism)、大竹しのぶ 他
【配給】ユニバーサル・ピクチャーズ、東宝東和
ホームページ
https://cats-movie.jp/

WRITING/MINORI KASAI

※記事は2020年3月3日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります