映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』

【6/8映画公開】妻の「死んだふり」に毎回リアクションする安田顕の苦労とは?榮倉奈々&安田顕の仲良し夫婦をインタビュー

更新日:2018/06/06

映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』で妻を演じる榮倉奈々さんと、夫の安田顕さん。この日は夫婦役らしく2人でモノトーンコーデ。榮倉さんのシャツワンピース姿に「斬新!これを着こなせるのは榮倉奈々か宇宙人ですよ」と安田さん。撮影中も「この2ショット、あとでください!」と安田さんが言えば「本当に思っていますか?」と笑いながら応える、楽しい夫婦を独占インタビューした。

映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』

出演を決めた理由は、榮倉「行間の中に書かれた小さな感情」安田「僕は即答です」

榮倉:まずはタイトルのインパクトと、「Yahoo!知恵袋」から広まって映画化、という企画が現代らしくて惹かれました。そして脚本を読んだときにとても優しい内容で。この作品は行間の中に書かれた小さな感情がとても素敵で、演じてみたいと思いました。

安田:私は、マネージャーさんから頂いたお仕事をお断りしたことがないんです。それに榮倉さんとの共演ですよ! 即答です!

夫を演じる安田さんに、榮倉さんの印象を聞くと、カメラの前でも普段もナチュラルなのだそう。では、安田さんの印象は?

榮倉:安田さんとは11年前、19歳のときにはじめて共演させていただいたのですが、そのときから私にもとても丁寧に接してくださって、逆に距離が縮まらなくて・・・。安田さんがなにを考えているのか、今でもミステリアスでまったくわからないです(笑)

安田:そう! そりゃ本音なんて話せないですよ。ここでも本音を話したら記事にできないですよ(笑)

映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』

榮倉奈々「死んだふり」15変化。お気に入りは、鮮度が高いヨダレも必見

映画では、タイトルどおり榮倉さんが必ず死んだふりをしていて、それを帰宅した安田さんが毎回発見する。自分の家庭で起きたら結構な大事件なのだが、この2人にかかると微笑ましい。

榮倉:ワニ(に食べられた死んだふり)がお気に入りです。どれもスタッフさん渾身の“死んだふり”なのですが、中でもワニに関しては、ワニが口から垂らすヨダレを試験管で何種類も作って「どれがいいですか?」と監督と相談しながら進めていました。私はそのヨダレがちゃんと見えるように、発見後、私の頭を安田さんが引き抜いたときにワニの前歯がうまく取れるように、と考えながら死んだふりをしていました。

映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』

妻の「死んだふり」に毎回リアクションする安田顕の苦労

最初は心臓が止まるくらい驚くが、死んだふりだとわかってからのじゅんはちえの行動に思い悩む日々。そのたびに発見し、驚くふりをしたりスルーしたりその設定につきあったりと、安田さんのリアクション演技もそれは大変なもの。なんと1日に4種類くらいの死んだふりの撮影をしていたそう。

映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』

安田:榮倉さんが撮影している間、僕は黙って待っていました。それ以前に、僕が発見してリアクションする部分は、榮倉さんが次の「死んだふり」の着替え中に撮ることもあったので、本人が目の前にいないし大変でしたよ。

榮倉:死んだふりメイク中に撮っていたんですね。

安田:僕はただ監督から説明受けるだけなの。最初はそれも丁寧だったけど、撮影が切羽詰まってきてからはスピードがあがって次々撮るから、僕も途中からどんな死んだふりを発見しているのかわからなくなっていて・・・。完成を見て知りました。

映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』

夫婦って?結婚って? 安田「愚痴は実はのろけ」榮倉「理想どおりにいかないから素敵」

オズモールにはこれから結婚した読者や、すでに一緒に生活を送っている読者まで、夫婦について描かれたこの作品を楽しみにしている読者がたくさんいます。お2人の結婚観・夫婦観もぜひ参考にさせてください。

安田:女性男性問わず、結婚の愚痴を外で言う人って多いと思うんです。それを聞かされる結婚してない人からすると、「結婚ってどうなの?」と思うかもしれない。でもね。実はその愚痴って「のろけ」なのよ。結婚してないと愚痴も言えないしね。

榮倉:私はこの映画を通して夫婦っていろんな形があるな、と思いました。
結婚に限らず、自分の経験していないことに人は理想や憧れを描くけれど、「相手がいること」って、理想どおりには進まないこともあると思います。

安田:うんうん。

榮倉:でもそれが素敵といいますか・・・。オリジナルの凸凹夫婦ができていく過程が描かれていて、この映画を見ると「なんだか夫婦っていいな」と思っていただける気がします。

榮倉さんは、じゅんの会社で繰り広げられる男子トークのシーンもお気に入りだそう。「男性ってこんな風に家のことを話しているのかな、ととても興味深かったです」とのこと。確かに大人男子たちの「夫婦についての本音」が聴ける映画でもある今作。安田さんの言うとおり「愚痴ものろけ」と思って観ると、このオフィスの男子トークが愛おしく見えてくるはず。

PROFILE

榮倉奈々(えいくら・なな)
1988年、鹿児島県出身。ファッション誌「SEVENTEEN」専属モデルを経て2004年に NHKドラマ「ジイジ〜孫のいた夏〜」で女優デビュー。主な出演映画に『余命1ヶ月の花嫁』(09)、『図書館戦争』シリーズ(13、15)、『娚の一生』(15)、ドラマにTBS「Nのために」(14)、TBS「99.9-刑事専門弁護士-」(16)、NTV「東京タラレバ娘」ほか。
安田顕(やすだ・けん)
1973年、北海道出身。森崎博之、戸次重幸、大泉洋、音尾琢真らと共に演劇ユニット「TEAM NACS」を結成。以降、映画やドラマ、舞台で活躍。出演映画に『俳優 亀岡拓次』(16)、『銀魂』(17)、『不能犯』(18)、『北の桜守』(18)。ドラマにTBS「下町ロケット」(15)、NTV「正義のセ」(18)
など。今秋、主演映画『愛しのアイリーン』の公開を控える。
映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』ポスター

映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』

結婚して間もなく3年が経とうとしているちえとじゅん。じゅんは再婚で、一度目の結婚がダメになったのが3年目のときだったことから、ちえと「3年たったら、これからも結婚生活を続けるかお互いの意志を確認し合おう」と約束していた。ある日、じゅんが会社から帰宅すると、リビングでちえが血を流して倒れていた。驚いて震える手で救急車を呼ぼうとしたら、ちえがむくっと起き上がり嬉しそうに笑った。「驚きましたか?」。その日から、じゅんが家に帰るとちえは必ず死んだふりをしているのだった。あるときはワニに喰われ、あるときは銃で撃たれ、またあるときは頭を矢で射抜かれ・・・次第にエスカレートしてゆく“死んだふり”。最初は呆れるだけのじゅんだったが、だんだん不安を覚え始める。さみしいだけなのか、なにかのSOSのサインなのか。ちえの謎の行動には、“秘密”があった。

監督
李闘士男
脚本
坪田文
原作
「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」(作:K.Kajunsky 漫画:ichida/PHP研究所刊)
出演
榮倉奈々・安田顕・大谷亮平・野々すみ花・浅野和之・品川徹 / 螢雪次朗
配給
KADOKAWA
上映時間
1時間55分
公開
6月8日より全国ロードショー
ホームページ
映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』公式HP
※記事は2018年6月6日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります