幽霊が見える八雲御子(みこ)は、わざわざ「ワケあり物件」ばかりに住む不思議な女の子。成仏させるのが目的ではなく「事故物件の告知は次に入居する1人目だけ」という都市伝説を逆手にとった「ルームロンダリング」のバイトをしているのだ。人付き合いが苦手な御子が、元住人の幽霊たちに翻弄されながら成長していく物語は、毎日笑って過ごしたい人におすすめ。「ワケありな自分の心」を浄化してくれるファンタジックコメディ。
大きなアヒルのランプを抱えた女の子。池田エライザ、幽霊からお悩み相談される
御子は いつも、5歳の時に両親から誕生日にもらった大きなアヒルのランプを抱えている。このランプが点滅すると幽霊が近くにいるサイン。幽霊がいても、御子にとってルームロンダリングのバイトは怖くない。やや面倒なのは、浄霊するわけではないので幽霊と「同居」することになること。悩み相談をされたりお風呂をのぞかれたり、自分の世界に閉じこもっていたい御子は振り回されっぱなし。そんな御子の夢は美大に行くこと。そして失踪した母親と再会すること。御子を演じるのはファッション誌「CanCam」の専属モデルで今年は出演映画が目白押しの池田エライザ(22)。普段の明るくて気さくな彼女とは違った一面が見られるはず。
御子とルームシェアする幽霊たち。クスっと笑える演出だけどそれぞれの思いに共感
御子が引っ越す先々でキャラが濃い幽霊たちが登場する。1Kの部屋で自殺した公比古(渋川清彦)は明るいアマチュアパンクミュージシャンの幽霊で、御子に自分が見えて話ができるのが嬉しくてたまらない。2Kの部屋で殺されたOLの悠希(光宗薫)はこの世への未練が強く、1日中御子に恨み節で話しかけてくる。そんな御子の息抜き場所は公園。人間とうまく関係が作れない御子の友達はやっぱり幽霊。そこには事故で死んだ幼なじみで「さるかに合戦」のカニの扮装をした男の子・はぐむ(込江大牙)がいる。見かけは子供だが御子と同じ20歳と言い張り「大人になるとできるいろいろ」をしたがる。「こういう幽霊もいるかも」と共感してしまうのが不思議。
オダギリジョー&健太郎。御子を取り巻く不器用でいじらしい人間男子たち
不正なお金をクリーンに見せかけるのがマネーロンダリングだが、それをいわくつき物件でやるのがルームロンダリング。御子の叔父・吾郎は不動産業の看板を掲げてルームロンダリングや立ち退きを渋る住人への嫌がらせをするなど、ワケあり街道まっしぐら。オダギリジョー(42)がどこか憎めないキャラに演じている。どうやら吾郎は姉で御子の失踪した母親についてなにか知っているよう。また、御子の引っ越し先でやたらと話しかけてくる隣の部屋の住人・亜樹人。交流がなくて前の住人を助けられなかったから、引っ越してきた御子のことを知りたいらしい。「私のなにが知りたいんですか」と聞く御子に、名前を聞かずに趣味を聞いてしまう、ややずれている天然男子を健太郎(20)が演じる。
池田エライザ、オダギリジョーさんの舞台挨拶と公開前の映画が観られる「トレンド体験」に200名様ご招待
ワケあり物件を、ワケあり女子が浄化していくファンタジックコメディ映画『ルームロンダリング』。そこで映画公開に先駆けて6月11日(月)に行われる舞台挨拶付き完成披露上映会に、OZmall読者をご招待するトレンド体験を開催します。主演の池田エライザ、オダギリジョーほか、主要キャストのトークを直接聞き、そのあとに映画を観る。特別なひとときに刺激を受けるはず。
映画『ルームロンダリング』
20歳の八雲御子は空想と絵を描くのが得意な女の子。5歳で父親が亡くなり翌年には母親が失踪、「どうして私ばかり不幸なの・・・」と自分の殻に閉じこもるように。育ててくれた祖母も18歳のときに他界、御子は葬儀中にどなりながら乗り込んできたガラの悪い男に「御子はこれから俺が面倒を見る!」と連れ出される。男は、御子もその存在を初めて知る母の弟・吾郎だった。吾郎は御子にバイトと住む場所を紹介してくれた。それは、ワケあり物件に住み歩いて事故の履歴を帳消しにする「ルームロンダリング」の仕事だった・・・。
- 監督
- 片桐健滋
- 監督・脚本
- 片桐健滋・梅本竜矢
- 出演
- 池田エライザ・渋川清彦・健太郎・光宗薫・木下隆行・奥野瑛太・つみきみほ・田口トモロヲ・渡辺えり/ オダギリジョー
- 配給
- ファントム・フィルム
- 上映時間
- 1時間49分
- 公開
- 7月7日より全国ロードショー
- ホームページ
- 映画『ルームロンダリング』公式HP