至上の印象派展 ビュールレ・コレクション

世界に名だたる美術品が東京に集結! ゴールデンウィークに観ておきたい美術館・美術展7選【2018年版】

更新日:2018/03/29

スイスのビュールレ・コレクションからはルノワールの美少女画、ロシアのプーシキン美術館展からはピクニックを描いたモネの日本初公開作、英国テート美術館のピカソやマティスのヌード画まで。世界の名だたる美術館から東京へ、一級の名画が集められた。そこで編集部が2018年のゴールデンウィークに見るべき美術展を紹介。海外旅行先で名画との出会いを楽しむのもいいけれど、東京で世界の名画をめぐるひとときを過ごしませんか?

左:ピエール=オーギュスト・ルノワール《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》 右:ポール・セザンヌ《赤いチョッキの少年》

国立新美術館「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」

ルノワール、ファン・ゴッホ、モネ、セザンヌ、ピカソ・・・美術ファンでなくても、誰もが知っている世界的に有名な作家たち。そんな作品を、1人のコレクターが情熱的に集めた“個人コレクション”が披露される。プライベートと言っても、スイス国外から一度も出たことがないモネの代表作ほか、印象派・ポスト印象派の傑作ばかり。しかも「ビュールレ・コレクション」の全貌が観られるのは今回が最後だから、この機会を逃さないで。

プーシキン美術館展――旅するフランス風景画
クロード・モネ 《草上の昼食》 1866年 (C) The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.

東京都美術館「プーシキン美術館展――旅するフランス風景画」

珠玉のフランス絵画コレクションで知られる、モスクワのプーシキン美術館。その中で、17世紀から20世紀にかけての風景画65点を集めた展覧会「プーシキン美術館展――旅するフランス風景画」が、2018年4月14日(土)から7月8日(日)まで東京都美術館で開催される。神話から始まって、郊外の自然やパリの都市風景、南フランスの豊かな自然から世界の風景へと目を向けていった、フランス風景画の4世紀に渡る歩みが一度に分かる展覧会。日本初公開となるモネの《草上の昼食》(写真)ほか、プーシキン美術館の素晴らしいコレクションで、「風景画」をめぐる時間の旅を満喫したい。

プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光
ディエゴ・ベラスケス 左:《王太子バルタサール・カルロス騎馬像》1635 年頃 マドリード、プラド美術館蔵 右:《狩猟服姿のフェリペ4世》1632-34 年 マドリード、プラド美術館蔵 (C) Museo Nacional del Prado

国立西洋美術館「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」

16~17世紀、強大な帝国を築いたスペイン王国は、新大陸からもたらされた富で「黄金時代」を迎えていた。美術を愛する国王のもとで王室コレクションの管理を任され、宮廷画家として数々の肖像画も残したディエゴ・ベラスケス。この西洋絵画史の中でも重要な画家の1人とされるベラスケスの作品を筆頭に、プラド美術館から至宝のコレクションを集めた展覧会が開催される。栄華を誇ったスペイン王国の黄金時代を、名画で楽しもう。

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館「ターナー 風景の詩(うた)」
《セント・オールバンズ・ヘッド沖》 1822年頃 水彩・紙 39.8×68cm ハロゲイト、メーサー・アート・ギャラリー (C)Mercer Art Gallery, Harrogate Borough Council

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館「ターナー 風景の詩(うた)」

イギリスを代表する風景画の巨匠、ターナー。独特の光と空気感に包まれた美しい作品は多くの芸術家に影響を与え、当時のヨーロッパはもちろん、明治時代の日本の画家たちも憧れたという。そんなターナーの描いた第一級の風景画を、約120点も展示する展覧会が新宿で開催される。作品の多くが日本初公開というのも、見どころのひとつ。卓越した技術で表現された、近代ヨーロッパの美しい風景を存分に楽しんで。

ルドンー秘密の花園
左:《眼をとじて》1900年以降 油彩/カンヴァス 岐阜県美術館蔵 右:《グラン・ブーケ(大きな花束)》1901年 パステル/カンヴァス 三菱一号館美術館蔵

丸の内の三菱一号館美術館「ルドンー秘密の花園」

印象派の画家たちと同世代ながら、幻想的な内面世界に目を向けた独特の画風で、今も世界の美術ファンを魅了している画家ルドン。その初期の作品から晩年に至るまで、さまざまに表現の方法を変えながらも、植物のモチーフを一貫して描いていたという。そこで、彼の描いた“植物”に焦点をあてた世界でも前例のない展覧会を開催。ルドンの描く花を集めた「秘密の花園」とは?

《群青富士》 1917(大正6)年頃 絹本金地彩色 静岡県立美術館蔵 東京展4/13‐5/6展示(予定)

東京国立近代美術館「生誕150年記念 横山大観展」

横山大観といえば、明治から昭和にかけて新しい日本画の創造に努めた近代日本画の巨匠。その大観の生誕150年、没後60年を記念した大回顧展が開催される。展覧会では、長さ40メートルを超える日本一長い画巻や、行方不明になって100年ぶりに発見された驚きの大作など、話題の展示も見られるとか。代表作をすべて鑑賞できる“オール大観”の展覧会で、近代日本画の名作を堪能しよう。

ヌード NUDE ー英国テート・コレクションより
オーギュスト・ロダン《接吻》1901–4 年 ペンテリコン大理石 Tate: Purchased with assistance from the Art Fund and public contributions 1953, image (C) Tate, London 2017

横浜美術館「ヌード NUDE ー英国テート・コレクションより」

西洋絵画では永遠のテーマの一つになっている「ヌード」だけど、ヌードだけを集めた大規模な展覧会は、これまであまり前例がないそう。そこで注目したいのが、横浜美術館で開催される「ヌード」展。会場では、マティスやピカソなど近現代美術の殿堂・英国テート美術館のコレクションから厳選された約130点が展示される。物語の一場面を描いた歴史画から日本初公開のロダン彫刻作品まで、一流のアート作品が揃うから、恥ずかしいなんて言ってたら、もったいない!

【特集】2018年のゴールデンウィークは東京の青空の下で

5月1日(火)、2日(水)に休みをとれば、最大9連休になる今年のゴールデンウィークだけれど、国内旅行や海外旅行に行かずに、都内近郊でのんびり過ごす人も少なくないはず。せっかくのお休みなのに家にいるのはなんだかもったいない。東京の青空の下でいい1日を過ごせるおでかけをしてみませんか? そこで今回は、フォトジェニックなピクニックや手ぶらBBQスポット、花まつりほか、GWのイベントやおでかけスポットを紹介します。

WRITING/YUKO ARATAKE(OZmall)

※記事は2018年3月29日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります