天文・博物から芸術まで究極の趣味人が集めた一大コレクション!「ルドルフ2世の驚異の世界展」

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神聖ローマ帝国皇帝として君臨したハプスブルグ家のルドルフ2世は、稀代のコレクターとして、また芸術の支援者として知られる人物。16世紀末から17世紀初頭、プラハの宮廷には世界各地から優秀な人物や芸術作品、当時の最先端の品や珍しい自然物が集められたそう。そんな驚きのコレクションの中から、選りすぐりの逸品を紹介する展覧会が開催される。究極の趣味人だった皇帝のワンダーランドを観に行こう!

更新日:2017/11/27

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皇帝の壮大なプライベートミュージアムから芸術作品や貴重な資料を中心に120点以上

2018年1月6日(土)から3月11日(日)まで、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムでは「神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」を開催する。展覧会では、ルドルフ2世が愛好した芸術家の作品を中心に、版画を含む絵画約80点と、当時の工芸品や天文学に関する道具など約20点、さらに天文学や錬金術についての貴重な資料など合わせて120点あまりを展示。皇帝が好奇心のままに集めた、壮大なプライベートミュージアムとは?

また、この時期は、望遠鏡による天体観測が始まったり、ガリレオ・ガリレイが地動説を唱えたりと、人々が宇宙に大きな関心を寄せた時代でもある。ルドルフ2世もお抱えの天文学者を雇うなど、天文学や占星術に高い関心を示したそうで、今回は当時の天体観測の道具なども紹介する。

ルドルフ+アルチンボルド

左:ハンス・フォン・アーヘン作のコピー 《ハプスブルク家、神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の肖像》 1600年前後、油彩・キャンヴァス、スコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden 右:ジュゼッペ・アルチンボルド 《ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像》 1591年、油彩・板、スコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden

植物や動物などを組み合わせて人物像を作り上げる奇想の画家、ジュゼッペ・アルチンボルドは、ルドルフ2世が寵愛した画家のひとり。右の作品は、アルチンボルドが四季を司るローマの神・ウェルトゥムヌスとして皇帝を描いた異色の肖像画で、皇帝の力を神になぞらえて表現しているというから、まさに最大の賛美と言えそう。

生きた動物を集めた動物園まで所有! 自然の博物を細密に描いた日本初公開作品も

自然の中にある珍しい植物や鉱物の収集はもちろん、ルドルフ2世は生きている動物を集めた動物園も所有していて、特に馬はお気に入りの動物だったそう。写真はお抱え画家のひとりであるルーラント・サーフェリーの作品で、絵の中には馬やライオン、ダチョウやコンゴウインコなど、実にさまざまな動物が描かれ、にぎやかな動物園の様子がうかがえる。

サーフェリー 《動物に音楽を奏でるオルフェウス》

ルーラント・サーフェリー 《動物に音楽を奏でるオルフェウス》 1625年、油彩・キャンヴァス、プラハ国立美術館、チェコ共和国 The National Gallery in Prague

博識だったルドルフ2世は、ラテン語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、チェコ語を話し、かなりの蔵書家でもあったそう。それほどのインテリジェンスの持ち主なら、植物や動物、鉱物など自然界の知識についても豊かだったはず。写真は、そんなルドルフ2世の注文に応じて描かれたもので、自然の博物をモチーフとした細密画が得意なヨーリス・フーフナーヘルの日本初公開作品。描かれている花や虫は繊細で華麗なタッチだけど、どこか小さな命に対する温かいまなざしが感じられる。

フーフナーヘル

ヨーリス・フーフナーヘル 《人生の短さの寓意》(花と昆虫のいる二連画、部分) 1591年、グアッシュ、水彩・ヴェラム、リール美術館 Photo(C)RMN-cliché Stéphane Maréchalle

当時ヨーロッパ随一といわれた素晴らしい「驚異の部屋」を追体験

15世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパの貴族の間では珍品を集めるのが流行して、数々の「驚異の部屋」が作られたという。しかし、ルドルフ2世は同時代のあらゆるコレクターを寄せ付けないほどの圧倒的なコレクションで、ヨーロッパ随一の「驚異の部屋」を築き上げた。

写真はそれぞれ、アメジストやメノウなどで彩られたフタ付きの豪華な杯、オウム貝を使い技巧を凝らした杯、そして精緻な装飾で飾られた真ちゅうの時計。こうした品々を見ることで、美しいものや、ちょっと奇妙なもの、異国趣味など、ルドルフ2世の好きなものがいっぱいに詰まった空間が想像できるかも。

驚異の部屋

左:《蓋付き杯》 1600年代、瑪瑙、銀、月長石、アメジス
中央:《貝の杯》 1577年、貝、銀
右:《時計》 1584年、真鍮に鍍金、鋼
いずれもスコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden

特別出品作は絵画作品を立体的に仕上げた現代アート。広がる世界観を楽しんで

また、今回は特別出品作として、映画監督で現代美術家のフィリップ・ハースの作品も登場する。こちらは、アルチンボルドの作品にインスパイアされて制作したもので、野菜や果物、花をファイバーグラスなどの素材を使ってリアルに表現。2次元の絵画を立体的に仕上げている。海外では、4~5メートルにもおよぶ巨大彫刻にして展示され、大きな話題を集めた作品もあるそう。会場には、《四季》シリーズの模型4点(各高さ約1m)を特別に展示予定で、絵画から飛び出したような不思議な感覚も楽しめる。

皇帝の大いなる知識と好奇心を原動力にして集められた、膨大な趣味のコレクション。文字通り、当時の「驚異」が詰まった世界を、タイムスリップ感覚で堪能しよう。

 フィリップ・ハース

フィリップ・ハース 《春(模型、アルチンボルドに基づく)》 2010年、ファイバーグラスに着彩、作家蔵 (C)Philip Haas

「神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」の招待券を5組10名様にプレゼント

【応募方法】
① OZmall東京体験公式Twitterアカウント「@OZmall_TOKYOex」をフォローしてください。
② 下記の「Twitterで応募する」ボタンからツイートしてください。
【応募期間】
2017年11月27日(月)10:00~12月4日(月)09:59まで
※上記期間以降の応募に関しましては抽選の対象外となります。
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。

【注意事項】
プレゼントにご応募される前に、下記【プレゼント応募条件】【当選者への通知・お願いについて】をよくお読みいただき、同意のうえ、ご応募いただきますようお願い申し上げます。
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神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展

外観

TEL.03-5777-8600(ハローダイヤル)
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
アクセス:JR、東京メトロ銀座線、京王井の頭線「渋谷駅」より徒歩7分、東急東横線・田園都市線、東京メトロ半蔵門線・副都心線「渋谷駅」3a出口より徒歩5分
※渋谷駅・宮益坂口(東急東横店)より無料シャトルバス運行(9:50~20:15)

会期:2018年1月6日(土)~3月11日(日)
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
※毎週金・土曜は21:00まで(入館は20:30まで)
休館日:1月16日(火)、2月13日(火)
入館料(前売):一般1600円(1400円)、大学・高校生1000円(800円)、中学・小学生700円(500円)
※「グッズ付きチケット」1700円(一般のみ)3Dクリアファイル(非売品)1枚付き、会期中は1枚につき1人1回限り有効

NAOKO YOSHIDA (はちどり)

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※記事は2017年11月27日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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