驚くようなスケールのアート作品!六本木で「そこまでやるか」壮大なプロジェクト展

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街中を約3kmにわたって続く彫刻や、500人が入れる風船など、世の中には「そこまでやるか」と驚くようなスケールで表現されるアート作品が存在するもの。そんな作品を集めて、壮大なアートプロジェクトが完成に至るまでの様子なども紹介する、ちょっと変わった展覧会が六本木で開催中。普段の生活では思いもつかないような楽しさ、新しい価値観に気づくことができるかも。

更新日:2017/08/21

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風景を一新する大規模プロジェクトや巨大な風船状のコンサートホールなどを写真や映像で紹介

東京ミッドタウンのミッドタウン・ガーデン内にあるデザインの施設「21_21 DESIGN SIGHT(トゥーワン・トゥーワン・デザイン サイト)」では、現在開催中の企画展「『そこまでやるか』壮大なプロジェクト展」を10月1日(日)まで行い、国内外の8組のアーティストの作品を紹介する。

例えば写真は、風景を一新させる大規模プロジェクトで世界的に有名なアーティスト、クリストとジャンヌ=クロードの「フローティング・ピアーズ、イタリア・イセオ湖、2014-16」の一場面。こちらは2016年6月に、イタリアのイセオ湖に10万平方メートルにもおよぶ布の浮き橋を出現させたものだという。

フローティング・ピアーズ

フローティング・ピアーズ、イタリア・イセオ湖、2014-16でのクリスト(Photo: Wolfgang Volz)(C)Christo

これらの作品を実現するために費やされた膨大な時間と、不可能と思われるようなプロジェクトを実現してきた様子を、撮りおろしインタビュー映像や写真など、3面のマルチ・プロジェクションで紹介する。映像は全編で約1時間もあるので、しっかり見たいなら時間に余裕を持っておでかけを。

50年を超える創作活動の軌跡は、アーティストの人生そのもの。展覧会ディレクターを務めるライターでエディターの青野尚子さんが「なぜ、そこまでやるのか?」と尋ねると、クリストとジャンヌ=クロードは「自分たちが見てみたいから」と答えたそう。そんなシンプルな動機から始まるアートだからこそ、観るほうも直感的に「楽しい」「面白い」と思えるのかもしれない。

ルツェルン

ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ「福島での開催の様子」(2015年)

また、2011年の東日本大震災を機に制作された、長さ36mの巨大な風船状の可動式コンサートホールも紹介。このプロジェクトでは実際に中でコンサートも開催したそうで、展示では素材のサンプルや図面に加えて、組み立てる時の映像やコンサートの様子なども見ることができる。約500人が入れる風船を作ろうという、その発想にまず驚く。

テープ約1万5000メートルの床!? 壮大なプロジェクトの一端を体験できる展示も

野外空間などで行われる大規模プロジェクトの紹介だけでなく、実際に壮大なプロジェクトを作品展示で見せるものも登場する。

舞台美術や工業デザインで、テープやネットなどの素材を使って表現を行うアートユニットの「ヌーメン/フォー・ユース」は、新作のインスタレーション「テープ・トウキョウ 02」を制作して展示。この作品で空間を作るために使用したテープは、なんと約1万5000メートルというから、まさに壮大。ここではテープの床の上を実際に歩くこともできるけれど、体験は1回につき2名なので、希望者が多いと順番待ちになるかも。

ヌーメン

ヌーメン/フォー・ユース「テープ・トウキョウ 02」(撮影:木奥恵三)

シンガポールのマーライオンなど公共の構造物を取り込んでホテル空間を出現させるアーティストの西野達は、新しくオープンしたギャラリー3のスペースに、カプセルホテルをモチーフにした新作インスタレーションを発表。9月1日(金)、15日(金)には、閉館後に作品のシャワールームやカプセルベッドなどを体験することができる夜間特別イベントも開催されるとか。こちらは開催の10日前まで受付が行われ、抽選で泊まれるので、アートホテルを体験してみたいなら、ぜひ応募を。

カプセルホテル21

西野 達「カプセルホテル21」(撮影:木奥恵三)

図録も壮大!ポスターのような超大型の出版物で見ごたえたっぷり

さらに、会場では展覧会出版物「『そこまでやるか』壮大なプロジェクト」(594円)も販売。「こちらは展覧会参加作家8組が、本紙のためだけに寄せたメッセージを、未公開のものを含む貴重な画像とともに紹介している、超大型の出版物です。作家の思いや、展覧会のコンセプトへの理解がより一層深まりますので、ぜひ合わせてお楽しみください」と、21_21 DESIGN SIGHT スタッフ。実際に出展された作品や作家のメッセージが、ポスターなどに使われるA2判(420×594mm)という大判サイズで見られるので、見ごたえも読み応えもたっぷり。

出版物

展覧会出版物「『そこまでやるか』壮大なプロジェクト」594円

大胆な発想とユニークなアプローチで「壮大なプロジェクト」の実現に向かって進むクリエイターたち。その作品に驚き、情熱に共感しながら、鑑賞者としてプロジェクトに参加するのも楽しそう。

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企画展「『そこまでやるか』壮大なプロジェクト展」

外観

TEL. 03-3475-2121
東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガーデン内
アクセス:都営大江戸線「六本木駅」、東京メトロ日比谷線「六本木駅」、千代田線「乃木坂駅」より徒歩5分

会期:2017年6月23日(金)~10月1日(日)
開館時間:10:00~19:00(入場は18:30まで)
※六本木アートナイト特別開館時間 9月30日(土)10:00~24:00
休館日:火曜日
入場料:一般1100円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料

Photo:Masaya Yoshimura

NAOKO YOSHIDA (はちどり)

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※記事は2017年8月21日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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