イイトコドリップ Vol.37 宮崎県・日南市:神話トリップ
更新日:2017/04/11
イイトコドリップ Vol.37 宮崎県・日南市ってこんなところ
神話と歴史に出会い、日本の魅力を再発見
待ちに待った春の訪れ。芽生えの季節には新たな気持ちになれる旅を。海と山に恵まれた宮崎県日南市は、さまざまな伝説と史跡が残る町。神話ゆかりの神社では、神々のパワーを感じながら過ごせ、自分とも向き合えるひとときに。市内中央部には風情あふれる城下町・飫肥(おび)も。地域に息づく神話と歴史は、日本のよさを改めて実感でき、襟を正して明日を迎えたくなる。
風情ある城下町 飫肥(おび)をおさんぽしよう
風情ある城下町 飫肥(おび)をおさんぽしよう
天正16(1588)年から明治初期まで、飫肥藩の城下町として繁栄した飫肥。飫肥城跡を中心に、風格ある門構えや石垣、漆喰塀が印象的な武家屋敷、昔ながらの格子に壁燈籠、番傘が飾られた商家など、歴史薫る町並みが続き、そこかしこに城下町の面影が。まさに”九州の小京都”の雰囲気があふれ、背筋を伸ばして歩きたくなる。
国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている飫肥には、江戸時代の風情に浸りながらの町歩きにぴったりなスポットも。古民家を改築した「一能」では懐石料理で贅沢ランチ、築130年の商家を利用した「ギャラリーこだま」では名産のカツオ料理に舌鼓を。「天ぷらのこだま屋」で散策がてら味わう飫肥名物・飫肥天など食の楽しみがいろいろ。さらに、飫肥さんぽに欠かせないのが、実は”苔”。飫肥城跡では苔を敷き詰めたような小さな森に出会ったり、「服部植物研究所」では苔のあれこれを知ったり。この町だけの旅時間に、胸を高鳴らせてみたい。
喜庵 一能
東京で料理の経験を積んだ店主が「地域の迎賓館的な存在になれたら」と、故郷に開いた懐石料理店。地産地消をベースにした料理だけでなく、器や盛り付けにも、季節を意識。手間をかけて丁寧に提供される品々は、繊細な味わいにも見た目の美しさにもハッとさせられ、華やかな気分に。
天ぷらのこだま屋
飫肥のソウルフード・飫肥天の人気店。開店から約40年を迎えるこちらでは、白身魚のすり身に豆腐を混ぜ合わせ、味噌、キビ砂糖などで味付け。ひとつずつ手で丸めて揚げる飫肥天は、フワフワの食感で口の中でとろけそうなほど。串に刺してくれるので、散策のおともにして。
服部植物研究所
1946年、世界的な苔の研究者・服部新佐博士が設立した苔の研究機関を公開。苔を顕微鏡でのぞかせてくれたり、スタッフが解説してくれたり、意外と知らない苔の世界に興味津々。設立当時に建てられた和洋折衷の建物や、かわいい苔グッズにもワクワクして、苔が身近に感じられる。
ギャラリーこだま
築約130年の商家を活用した空間は情緒たっぷり。そんな店内では、日南で水揚げされた一本釣りのカツオのみを使うカツオ炙り重や、チキン南蛮の定食など、地域色豊かな料理を。あんみつをはじめとする甘味メニューも揃うので、甘いものでひと息つきたいときにも。
宮崎県・日南市:神話トリップ
神話の聖地で深呼吸
日本神話の舞台が各地に残る宮崎。有名なのが、海幸彦と山幸彦の物語。悠久の伝説に思いをはせつつ参拝してみると、神聖な雰囲気をよりいっそう感じられて、心がすっきり洗われていくはず。
日本のイイトコドリップ
東京女子のココロが動く、まだ知らない日本のイイトコを抽出して届ける連載「イイトコドリップ」は、武智志穂さんはじめ「OZの女子旅モデル」と一緒に毎月1つの旅先をお届け。ぜひチェックして、次の旅のきっかけを見つけて!
WRITING/MIE NAKAMURA PHOTO/MANABU SANO MODEL/SHIHO TAKECHI