世界遺産・食・クラフトの魅力が満載！夏の北東北を訪ねる縄文トリップ
2021年7月、世界遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」。この夏は、そんな国内最新の世界遺産をめざし、JRを乗り継いで青森、岩手、秋田の北東北3県の縄文遺跡を訪ねる縄文トリップへ。緑豊かな遺跡群は自然を愛でながらのんびり過ごせて、開放感もたっぷり。各県を代表するおいしいものやクラフトも堪能して、心をゆるます夏旅を。
更新日：2022/07/14
【縄文スポット1／青森県】約5900年の時空を超えて発見された日本を代表する縄文集落跡
青森市郊外に広がる「三内丸山遺跡」は、縄文時代前期～中期の約1700年にわたって人々が定住生活していた集落跡。その暮らしがうかがえる住居跡や土器、石器などが大量に発掘され、土偶は日本最多の2000点以上が見つかっているそう。見渡すほどの緑にあふれた広大な遺跡では、高さ14.7mの掘立柱建物、大型竪穴建物などを復元し、内部に入れる建物も。縄文時代にタイムトリップしたような風景を楽しみながら、古代の暮らしを体感して。
三内丸山遺跡
さんないまるやまいせき
TEL.017-766-8282
住所／青森県青森市大字三内字丸山305
開館時間／9:00～17:00（最終入館16:30）※GW中と6/1～9/30は18:00まで開館。最終入館17:30
休館日／第4月（祝の場合翌休）、12/30～1/1
入場料／410円
アクセス／JR新青森駅よりシャトル・ルートバスねぶたん号で約15分、三内丸山遺跡前下車すぐ
【縄文スポット2／岩手県】縄文の自然にあふれた公園でのんびり気分の遺跡さんぽ
一戸町を流れる馬淵川の東岸、「御所野縄文公園」として整備されている「御所野遺跡」。今から5000～4200年前の縄文時代中期の大規模集落跡には、縄文人が食糧や暮らしに役立てていたクルミ、クリ、トチノキなどの樹木が茂り、縄文時代を偲ぶ自然がいっぱい。遺跡では800棟以上の竪穴建物跡が見つかっており、その一部を復元。こんもりとした土屋根には小さな草花が自生し、なんともかわいらしいたたずまい。ゆるやかな気持ちで遺跡をたどれる。
御所野遺跡
ごしょのいせき
TEL.0195-32-2652
住所／ 岩手県二戸郡一戸町岩舘字御所野2
開園時間／9:00～17:00（博物館展示室の最終入場16:30）
休園日／月（祝の場合翌休）、祝日の翌日（土・日は開園）、年末年始 ※臨時休あり
入園料／無料（縄文公園、廊下展示、郷土資料コーナー、ミュージアムショップ）※博物館展示室／300円、大学生200円、小・中・高校生（18歳以下の方）無料
アクセス／JR二戸駅よりタクシーで約15分
【縄文スポット3／秋田県】縄文時代の姿を残すストーンサークルに太古のロマンを感じよう
北秋田市の小高い丘の上で発見された「伊勢堂岱遺跡」は、4000年ほど前の縄文時代後期の祭祀遺跡。最大で直径約45mある、円を描くように石が並べられた４つの環状列石（ストーンサークル）は、縄文人たちが200年以上かけて作ったとされる、歌や踊りを捧げる祈りと祭りの舞台。遺跡が広がる丘の上からは、日本で初めて世界遺産に登録された白神山地を一望。縄文人たちもきっと眺めていた山岳の眺望とともに、悠久のロマンに浸りたい。
伊勢堂岱遺跡
いせどうたいいせき
TEL.0186-84-8710
住所／秋田県北秋田市脇神字小ケ田中田 100-1
開館時間／9:00～17:00（最終入館16:30）
休館日／月（祝の場合は翌休）、12/29～1/3 ※伊勢堂岱縄文館は通年開館、遺跡の公開は4月下旬頃～10月末
入館料／無料
アクセス／JR秋田駅より電車で約1時間30分、鷹巣駅下車、秋田内陸縦貫鉄道に乗り換え約6分小ヶ田駅より徒歩15分
縄文トリップの途中に立ち寄りたい！北東北の夏旅スポット
【青森県青森市】好み具材を選んでのっけて自分だけの海鮮丼
市街地の市場・青森魚菜センターの名物「青森のっけ丼」。案内所で食券（5枚750円、10枚1500円）を購入して、ごはんを入手したら、場内に20軒以上あるお店で具材選び。マグロ、エビ、ホタテなど新鮮な海の幸をはじめとする具材は1ネタにつき食券1～3枚。お店の人とのおしゃべりも楽しく、ついついたくさんのっけてしまいそう。
青森魚菜センター
あおもりぎょさいセンター
TEL.017-763-0085
住所／青森県青森市古川1-11-16
営業時間／7:00～16:00
定休日／火 ※GW、青森ねぶた祭り開催期間、お盆、年末年始は変更の場合あり
アクセス／JR青森駅より徒歩4分
【青森県青森市】館内で醸造する県産リンゴのシードルをお土産に
館内にはフード、スイーツ、工芸品などメイドイン青森のあれこれがずらり。人気は館内の工房で醸造する青森県産リンゴを使用したシードルで、スイート（アルコール度数3％）、スタンダード（5％）、ドライ（7％）（各375ml1098円）の定番3種。季節・数量限定品のシードルとして、三内丸山遺跡で発見された酵母で仕込んだ「三内丸山ユメカモス2021（375m1599円）」を販売中（※）。
※なくなりしだい終了
A-FACTORY
エーファクトリー
TEL.017-752-1890
住所／青森県青森市柳川1-4-2
営業時間／10:00～19:00 飲食ショップ11:00～18:00（17:30LO）※変更の場合あり、詳細はHPにてご確認ください
定休日／不定休（メンテナンス休あり）
アクセス／JR青森駅より徒歩3分
【岩手県二戸市】地元の人気店で鮨×日本酒のヴィーガン時間
フードダイバーシティをめざし、ヴィーガン対応の飲食店が増えている二戸。店主が試行錯誤して完成させたヴィーガン寿司3200円（前日までに要予約）は、地元の旬の野菜など手間をかけて下ごしらえしたネタと、てんさい糖、米酢で仕立てたシャリを組み合わせた一品。世界で初めてヴィーガン日本酒の認証を取得した二戸の地酒・南部美人とのペアリングも楽しんで。
鮨処 たけ田
すしどころ たけだ
TEL.0195-22-3988
住所／岩手県二戸市堀野馬場46-4
営業時間／11:30～14:00 17:00～22:30
定休日／日
アクセス／二戸駅より車で約9分
【岩手県花巻市】宮沢賢治生誕の地でファンタジックな体験を
宮沢賢治のふるさと岩手県で、ぜひ訪れたいスポットがこちら。広大な敷地内には賢治の世界を5つのテーマで表現した「賢治の学校」をはじめ、屋内外で賢治ワールドに浸れる楽しみがいろいろ。2022/7/23～10/30にはライトアップが開催され、童話の世界に迷い込んだような幻想的な雰囲気に。※土・日・祝および8/8～12、9/16～22に実施
宮沢賢治童話村
みやざわけんじどうわむら
TEL.0198-31-2211
住所／岩手県花巻市高松26-19
開館時間／8:30～16:30、ライトアップ 日没～21:00（最終入場20:30）※ライトアップ実施日は「賢治の学校」開館時間19:00まで
休館日／12/28～1/1 ※設備メンテナンスなどの臨時休あり
入館料／一般350円、高校生・学生250円、小・中学生150円
アクセス／新花巻駅より車で約3分
【秋田県大館市】手に心地よくなじむ、曲げわっぱを愛用品に
秋田の伝統的工芸品・大館曲げわっぱの工房「柴田慶信商店」のショップ＆ギャラリー。弁当箱8800円～、おひつ、パン皿など、天然杉の白木を塗装せずに手作りする曲げわっぱは、ごはんや料理などの水分をほどよく吸収。おいしさを長く保ってくれるそう。店内には、曲げわっぱの製作体験や、創業者が収集した世界の曲げ物を展示するスペースも。
柴田慶信商店 わっぱビルヂング店
しばたよしのぶしょうてん わっぱビルヂングてん
TEL.0186-59-7123
住所／秋田県大館市御成町1-12-27
営業時間／10:30～17:00
定休日／火、不定休あり
アクセス／JR大館駅より徒歩3分
【秋田県北秋田市】さまざまな部位を使った比内地鶏料理を満喫
夜は備長炭で丁寧に焼きあげる、つくねやもも肉各480円といった焼き鳥、たたき850円、塩もつ煮込み、レバーパテなど、秋田名物の比内地鶏を多彩な調理法で提供。自家栽培の野菜を盛り込んだ前菜、締めに食べたい手打ちそばも揃う。比内地鶏を使用した親子丼と手打ちそばのセットなどが味わえる、ランチ利用もおすすめ。
手打ち蕎麦と比内地鶏 いな穂
てうちそばとひないじどり いなほ
TEL.0186-62-1305
住所／秋田県北秋田市材木町6-41
営業時間／11:30～14:00（13:30LO）※そばがなくなりしだい終了 17:30～22:00（20:30LO）※夜は来店前に電話を
定休日／月・火のランチ
アクセス／JR鷹ノ巣駅より徒歩3分
3年ぶりに開催！夏旅でめざして行きたい、北東北の夏祭り
【青森県】青森ねぶた祭
青森の市街地を舞台に繰り広げられる、東北三大祭りのひとつ。巨大で艶やかなねぶたを乗せた山車、お囃子に合わせて“ラッセラー、ラッセラー”と声を上げながら踊り歩く跳人たちの姿が迫力満点。2022/8/2～7に開催。
【岩手県】盛岡さんさ踊り
盛岡市中心部の中央通をメイン会場に、地域、企業、学校などで結成された太鼓、笛、唄、踊り手たちのグループがパレードする盛岡さんさ踊り。勇壮な太鼓の音色と華麗な群舞に圧倒されること間違いなし。2022/8/1～4に開催。
【秋田県】西馬音内盆踊り
日本三大盆踊りのひとつに数えられる、羽後町に古くから根付く伝統行事。野性的で勇ましいお囃子と、編み笠や彦三頭巾で顔を隠した踊り手たちの優雅で流れるような舞いは、対照的ながら美しく調和。2022/8/16～18に開催。7/9、8/7、9/10は、定期公演のほか衣装の着付け・踊り・藍染体験（予約制）も実施。
INFORMATION
北東北3県をつなぐキャンペーンで夏旅を楽しく！
「ドキドキ、キタキタ 北東北」をキャッチコピーに、北東北三県観光立県推進協議会とJR東日本がタッグを組んで観光キャンペーンを実施。登録1周年を迎えた縄文遺跡群の「世界遺産」、3年ぶりに北東北各地で開催予定の「夏祭り」など、青森、岩手、秋田を5つのテーマでつなぎ、公式サイトやキャンペーンガイドブックで旅の楽しみ方を発信する。夏旅の参考にしてみて。
PHOTO／MANABU SANO WRITING／MIE NAKAMURA(JAM SESSION)
