【茨城県・笠間市】素敵な器と陶芸家に 出会うクラフト旅
関東を代表する陶芸の産地、茨城県の笠間市へ。年に数回行われる陶器イベントも楽しいけれど、開催時期をあえてはずして訪れてもお楽しみはいっぱい。作家のアトリエを訪ねたり、笠間焼のギャラリー、陶芸体験したり、さらに濃密なクラフトさんぽが楽しめる。ひと休みには、笠間焼の器でいただくランチやカフェの時間を楽しんで。都心から2時間弱だから、今度の週末ふらりと日帰りででかけては?
更新日:2020/01/14
【STORY】茨城県笠間市の陶芸ものがたり
陶芸の町・笠間市にある陶芸家夫妻のアトリエへ
日々の暮らしを彩ってくれる器。作り手とのコミュニケーションを通して、作品への思いや器が生まれる背景を知ったら、より愛着が湧いてくるはず。そこで、自分だけの逸品探しに都心から日帰り圏内の陶芸の町・笠間へ。江戸時代中期に信楽焼の技法が伝わり、かめ、すり鉢といった厨房用陶器の産地として栄えた笠間。戦後には地域ぐるみで陶工の育成、技術の開発などに取り組み、やがて関東有数の工芸陶器の産地に。
地域の作家らが約40年前に始めた「笠間の陶炎祭(ひまつり)」など、年に数回行われる陶器のイベントには、作家との触れ合いを楽しみに多くの人が訪れる。
「普段、作り手はお客さんと接することが少ないので、作家もイベントが楽しみ。でも、もっとお客さんと交流できて、作家同士の情報交換の場にもなればと、月に4回、アトリでギャラリーを開いています」とは、山あいの集落・本もと戸ど にアトリエ「abe factory」を構える阿部誠さん。
妻の横山知加子さんも陶芸家で、ギャラリーには夫妻の作品が並ぶ。阿部さんの陶器は、抽象画を思わせる色使いや模様が独創的で形もさまざま。エネルギッシュな魅力にあふれている。
一方、横山さんの陶器は淡くやさしい色彩と、ちりばめられた遊び心がなんともかわいらしい。作風は違っても、同じ温度感のぬくもりがあって、異なる個性が仲よく肩を寄せ合っているよう。
「今の笠間焼は特別な定義がありません。作家の個性を大切にしているので、技法、作風が自由なんです。陶芸の道に進んで20年が経ち、ようやく浮かんだアイデアを作品に詰め込めるようになりました。夫も私も自分らしく作れるのは笠間で活動してこられたからだと思います」と横山さん。
abe factory
ともに陶芸家の阿部誠さん、横山知加子さん夫妻のアトリエ。毎月第1・2の土・日には敷地内のギャラリーをオープン。カップ、皿、花器など個性あふれるふたりの作品を展示販売する。
アベ ファクトリー
TEL.0296-74-3366
住所:茨城県笠間市本戸118-5
営業時間:第1・2土・日10:00~17:00※変更の場合あり、詳細はインスタグラムで確認を
アクセス:笠間駅よりタクシーで約15分
SAMPO_店主とのトークも楽しい!ギャラリーを巡る笠間焼さんぽ
茨城県・笠間市INFORMATION ACCESS & MAP
ACCESS
【都内より】秋葉原駅より茨城交通・関東やきものライナーバスで約1時間45分、笠間駅前下車(秋葉原駅発8:20の便は要予約)。または上野駅よりJR常磐線・特急ときわで約1時間10分、友部駅でJR水戸線に乗り換え、笠間駅まで約10分。
【笠間市内】笠間駅からは、徒歩、レンタサイクル、笠間観光周遊バス、タクシーで周遊を。なお、笠間観光周遊バスは友部駅からも運行。
EVENT
笠間では年間を通して、さまざまな陶芸イベントを開催。その代表格が「笠間の陶炎祭」。笠間焼の作家、窯元、販売店が約200出店、期間中は約50万人が訪れる。作家が集まる地区で行うオープンアトリエも人気。イベントと併せて出かけるのもいい。
●4/29~5/5 笠間の陶炎祭
●9月下旬頃 オープン・アトリエ陶の里
●10月上旬 笠間浪漫
●11月上旬 陶と暮らし。
●11月中旬頃 オープンスタジオ本戸
●1月上旬 彩初窯
TRAVEL PLAN
08:20頃 秋葉原よりバス「やきものライナー」で出発
10:00頃 笠間着
10:008:20 秋葉原よりバス「関東やきものライナー」で出発
10:05頃 笠間駅前着
10:30 abe factoryを訪ねる
12:00 昼食をとる
13:00 陶芸体験や美術館を楽しむ
14:30 ギャラリー巡り
16:45頃 笠間駅前よりバス「関東やきものライナー」で帰路につく
笠間の陶芸家・鈴木あかねさんのお皿をプレゼント
今回は、笠間市に夫妻で「しののめ窯」を構える陶芸家・鈴木あかねさんの小皿を2枚1組1名様にプレゼント。普段から花や鳥を絵付けした陶器を中心に手がけている鈴木んさん。赤い花をあしらったこちらのシリーズは、そんな彼女の新作。見ているだけで心が和むお皿で、日々の食卓をかわいく彩って。茨城県笠間市についてのアンケートに答えて、プレゼントをもらおう。
PHOTO/AYUMI OSAKI WRITING/MIE NAKAMURA(JAM SESSION)