【大分県】伝統と文化が薫る日田市と玖珠町を歩く2泊3日の旅
おんせん県とも呼ばれ、名湯で有名な大分県。今回は、福岡からもほど近い県西部にあり、温泉もさることながら、県内随一の文化が薫る日田市と玖珠町へ、OZmall読者を代表して東京女子部のリポーターが、この土地ならではの豊かな文化と暮らしに触れる2泊3日の女子旅を満喫してきました。その様子をモデルコースとともに紹介します。
更新日:2019/08/08
物語が息づくふたつの町でファンタジーな旅を
大分県の西部にある日田市とそのとなり町の玖珠町へ。江戸時代には幕府直轄地、天領として栄えた日田市は、日田祇園祭など小京都といわれる伝統文化が色濃く残る地で、見どころもいっぱい。なかでも里山にひっそりたたずむ小鹿田焼(おんたやき)の里、趣あるレトロな町並みを残した豆田町は、昔々の物語の世界にタイムスリップした感覚にひたれます。かつて城下町であった玖珠町は、いまでは童話の里と呼ばれ、昔話が残る伐株山(きりかぶさん)や、絵本が並ぶ久留島武彦記念館など、物語にあふれたスポットばかり。日田市と玖珠町の旅には、おとぎの国に迷い込んだかのようなファンタジーなわくわく体験がまっています。
日田市・玖珠町を歩く、2泊3日の女子旅プラン
1日目
羽田空港→福岡空港
博多駅「ゆふいんの森号」に乗車
日田駅着
「大はら茶屋」で昼食
「小鹿田焼の里」を散策
「鹿鳴庵」でひと休み
「日田シネマテーク・リベルテ」を見学
「旅籠かやうさぎ」で温泉&夕食
「天領日田洋酒博物館」で一杯
「旅籠かやうさぎ」に宿泊
2日目
「日田祇園山鉾会館」を見学
「豆田町」を散策
「日田きこりめし」の昼食
「桜滝」を見学
「玖珠温泉 豊後乃里」に宿泊
3日目
「伐株山」を散策
「久留島武彦記念館」を見学
「森のクレヨン」で昼食
「豊後森機関庫公園」を見学
「城下町(森まちなみ)」を散策
福岡空港→羽田空港
1日目_自然がいっぱいの日田の里山でタイムスリップ!
300年前から続く物語を奏でる小鹿田焼の里へ
日田市内から車で約30分、緑が濃い山間に9軒の窯元がたたずむ里がみえてくる。開窯より300年続くこの里を歩くと、水車小屋からカタンカタンと土を砕く唐臼(からうす)の音、煙を上げる登り窯、焼成を待つ皿やカップなどが並ぶ窯元の家々、ロクロを回し、釉薬をかける、一子相伝の技術を守る陶工の人々・・・時間がとまったような感覚に浸れる。手間暇をかけて丁寧に作られた焼き物も美しい。「唐臼の音色が「日本の音風景100選」と聞いたとき、ん?と思いましたが、実際にその場に行ってみると美しい唐臼の音が響き渡り、目と耳で美しさを感じられました」(@yuuka0829さん)「代々継承されてきた技を大切に守っている小さな里は、タイムスリップしたようでとても印象的でした。窯元を見学しストーリーを知ることで、小鹿田焼にとても愛着が湧きました」(@wakako0408さん)このほか、里の手前にある、小鹿田焼のセレクトショップ&カフェの「鹿鳴庵」でひとやすみ。小鹿田焼の器でおいしいスイーツとお茶をいただいてみんな大満足。
博多から日田、湯布院を通り、別府までを走るラグジュアリーなリゾート特急で旅をスタート。「博多駅から高級感も感じるレトロモダンな列車に乗っての移動で非日常感を味わえ、ビュッフェ車両や木のぬくもりがたっぷり感じられるサロンスペースも利用し、短い時間でしたが車内を満喫しました」(@yuuka0829さん)。「乗る前から、旅の期待値をあげる外見で、レトロな旅への入り口のような外観でした。中のボックスシートで4人座ると、女子旅の楽しさはさらにアップ。話に華が咲きます。外の景色を眺めながら、スイーツを食べ、楽しく過ごせました。内装もノスタルジック漂い素敵でした」(@lynn.lynn5さん)
竹林を抜けると現れる、130年前の古民家をリノベした大はら茶屋。湯布院亀の井別荘で料理長を務めあげたオーナーが、地元食材と体にいいものにこだわった「家族に毎日食べさせたい料理」を提供。毎朝、山に入って自ら採ってきた山菜など、どれも素材本来の味が活き、しみじみとおいしい。「空気も綺麗で竹林の奥にある大はら茶屋の雰囲気も良かったです。窓から竹林が見えながら、食べるランチも東京では味わえないなと思いました。食材も自然のものを使っていて、身体にも優しいので嬉しかったです」(@nakamuraamさん)。「お店の門をくぐり抜けた瞬間、目の前に美しい竹林が広がっており、風情があり素敵な空間だなと思いました」(@yuuka0829さん)
本館と露天風呂付きの離れからなる、13室のみの小さな宿。今では作れない手作りガラスを入れた木製の窓や建具、お部屋のアクセントになるタイルなどが、どこか懐かしいスローな滞在を叶えてくれます。琴平温泉の美肌成分たっぷりのとろりとした湯も魅力です。「素敵なお宿でとっても気に入りました。いくつかお部屋をご紹介いただきましたが、離れは一つひとつ雰囲気が異なり、それぞれに内風呂と外風呂が付いていてとっても贅沢。また泊まりにきたいと思えるお宿でした。食事は夕食と朝食どちらも美味しかったです」(@yuuka0829さん)「温泉は、夜と朝で2回入りました。露天も内湯も良かったですが、やはり露天風呂は気持ちよかったです。温泉はトロトロしていて、入っているときからお肌がすべすべになるのが実感できました。」(@nakamuraamさん)
2日目_華やかな町人文化をしのんで、日田の町を歩く
レトロかわいい町さんぽ、ときどき食べ歩き
日田市の中心街にある豆田町は、昔ながらの土塀白壁の建物や石畳のあるレトロな町。名水どころならではの、日本酒、焼酎などの蔵元をはじめ、菓子店などの老舗が軒を連ねる中、最近はリノベカフェや雑貨店も増えていて、あれこれお店を眺めたり、食べ歩きをしながらの町歩きが楽しい。ここでは小鹿田焼や日田杉を使った日田下駄やクラフト、土鈴など日田の銘品も揃って、お土産探しにもぴったり! 「かつて城下町として栄えた町並みはさんぽに最適! 町歩きが好きなので楽しかったです。センスが良い土鈴が数多く見られて、土鈴のお店が最も気に入りました。日田下駄もおしゃれな物がお手ごろ価格で売っていて、おすすめしたいです」(@yuuka0829さん)。「途中で食べ歩きをした、いた屋本家のうなぎの焼きおにぎりが絶品でした! チーズスフレのロールケーキも止まらなくなる美味しさ」(@wakako0408さん)
ユネスコ無形文化遺産に登録された「日田祇園祭」は毎年7月に町をあげて行われる伝統行事。この祭に欠かせない、高さ約12~15m、豪華な装飾が施された山鉾(やまぼこ)6基や見送幕を展示。その大きさ、壮麗さで訪れた人を魅了する。ちょうど訪れた7月は、祭の準備で山鉾が出払っていてすべては見られなかったけれど、次はお祭りを見にきたい!とみんなでリベンジを誓いあいました。
古くから林業が盛んで、幕府にも献上されていた日田杉のきこりが食べていた弁当をモチーフにしたのがこちら。日田杉を使った器、杉の木をみたてたごぼうをミニのこぎりで切っていただくキュートさ、そして地元食材を使った素朴なおいしさで大人気。日田市駅前の老舗食堂「寶屋(たからや)」で前日までに予約して手に入れて。「きこりめし弁当は可愛くて、おいしかったです」(@nakamuraamさん)。「目でも楽しめ、発想も面白い。ごぼうが想像よりもとてもおいしくて驚きました。また、麦めしがこれでもかっていう位敷き詰められていて、お腹がパンパン!」(@yuuka0829さん)
JRの天ヶ瀬駅で通過するゆふいんの森号に手を振りつつ、緑に包まれる遊歩道をのんびり歩くこと10分。細かく砕け散る繊細な水が花びらのよう美しく、まさに絶景! 「事前に調べていた中で1番楽しみにしてたのは桜滝でした。幅が広く大きい滝は日本でなかなか無いと思うので、迫力があって素晴らしかったです」(@nakamuraamさん)。「流れ落ちる滝水が、桜が舞い散る様に似ていることから名づけられたと聞き、なんだかかわいいな、良いなと思いました」(@yuuka0829さん)
3日目_物語の世界へ引き込まれるファンタジーな町へ
大人も楽しめる絵本の記念館
玖珠町は童話の里といわれる所以は、この町出身の児童文学者・久留島武彦氏にあり! 日本のアンデルセンといわれ、童話を広め、幼児教育に尽力した氏の記念館は、まさにおとぎの国。愛くるしい壁画に出迎えられ、いろとりどりの絵本展示のほかに、CGなど趣向を凝らした体験型のコーナーもあって童心にかえって楽しめる。「絵本の記念館とはどんなものなのかと思いましたが、面白い仕掛けやディスプレイが多く大人でも楽しめました」(@wakako0408さん)。「知らない方だったのですが、記念館を拝見し、とても興味が出ました。継続は力なり、という言葉の生みの親というのが驚きでした。チャンスはハゲおやじ、という言葉も、面白いのに、中身は深く、もっとゆっくり館内を見たいと思いました。絵本の世界も可愛かったです」(@lynn.lynn5さん)
玖珠町のシンボル伐株山(きりかぶさん)は、その昔、天にも届きそうな楠を大男が村人のために切り倒した後の伐株だという伝説が残ります。地名の玖珠(くす)は楠にちなむそう。山頂は、まさに伐株のように平たんで、今は広場になっていて、ハイジブランコで人気! 天気がよいとパラグライダー体験もできます。「伐株山にまつわる伝説は面白いなと思いました。さすがは童話の里ですね」(@yuuka0829さん)「 雨で霧がすごく景色が見れなくて残念。Instagramでも話題になっていたブランコに乗って写真を撮りたかったです」(@nakamuraamさん)
鉄道好きにはたまらない、豊後森機関庫公園には、国の登録有形文化財である機関庫と転車台。そして大正8年~昭和49年に活躍したSL(蒸気機関車)が展示され、広い空と空間と相まったダイナミックな景色は写真映えも抜群。「列車などに興味がなかった私でもわくわくする程、迫力のある機関車に大興奮でした。ミュージアムで行なったプラ板体験もとても面白かったです」(@wakako0408さん)。「とても立派な機関車でした。後ろの機関庫も風情があり、人気なのも頷けます。戦争中に活躍していた列車ということで、とても深い歴史を感じました」(@lynn.lynn5さん)
白壁の蔵屋敷が軒を連ねる森町は、日本一小さな城下町。のんびり歩いてみると、美しい町並みのあちこちに、物語から飛び出てきた像がみられます。「街中にさまざまな石像があり、石像巡りも面白いと思いました」(@wakako0408さん)。「城下町には、色々な物語の銅像があり、それぞれの作者の個性が出ていてとても面白かったです。昔の裕福な商人のお屋敷も、外観だけですが見られて、当時の様子を想像して楽しみました」(@lynn.lynn5さん)
最後に今回旅をした東京女子部のレポーターから感想を。「日田市では、一子相伝の小鹿田焼をこれでもかと堪能しました。元々焼き物や陶芸に興味があるので、すごく興味深かったです。職人技や、見たこともない水車?のような機械を見学させていただきました。背景を知ると、ますます器が美しく見え、宝物が増えました。この旅で一番アドレナリンが出ました。日田市も玖珠町も、歴史的な背景や、当時の生活が垣間見える町だと思いました。今まで知らなかった事を知ることができ、知識的な面では一番深い旅になりました」(@lynn.lynn5さん)。「大分は何度か訪れたことがある場所ではありましたが、数年前に最後に行ったきりのため、初めての感覚で楽しめました。日田市、玖珠町では観光も楽しかったですが、訪れた町の皆さんに良くしてもらって心が温かくなる旅となり、感謝の気持ちでいっぱいです。今回は「和」のスポットをたくさん回らせていただきましたが、全体的に好印象で、素敵な場所がいっぱいだったなと思います。また行く機会があれば、工事中だった日田駅前にあるHITAのモニュメントで「I」やりたいです笑」(@yuuka0829さん)「やはりおんせんの町、大分県なだけあって温泉にも大満足でした」(@nakamuraamさん)
もっと知りたい!日田市と玖珠町の旅
PR/日田市観光協会、玖珠町観光協会
PHOTO/@yuuka0829、@nakamuraam、@lynn.lynn5、@wakako0408(東京女子部) WRITING/OZmall編集部