大分県・由布市／日田市（3）　列車で巡る温泉＆クラフトの街トリップ Vol.60

更新日：2019/03/26

大分県・由布市／日田市ってこんなところ

観光列車で巡ればもっと楽しい、自然豊かな温泉の街と歴史薫る街

ちょっと遠くの大分県由布市と日田市を巡る旅へ。由布市といえば、全国的に知られる由布院温泉。ヨーロッパの温泉保養村を手本にした温泉地は、豊かな自然に囲まれ、のんびりした雰囲気。造り酒屋を移築した喫茶店、アートミュージアムなど、ゆったり過ごせるスポットが多く、浸れる温泉旅をかなえてくれる。一方、江戸幕府直轄地として栄え、当時を偲ばせる景観が残る日田市。約300年続く小鹿田焼（おんたやき）、地場の杉を使った品など手仕事も盛んだから、街を巡りながらお気に入りを探したい。そんなふたつの街を訪れるなら、今年で30周年を迎える特急「ゆふいんの森」に乗車を。車窓から眺める景色に、旅がいっそう楽しくなる。

Access

羽田空港より福岡空港まで約2時間、空港から市営地下鉄で約5分の博多駅へ。JR九州の特急「ゆふいんの森」に乗り換え、日田駅まで約1時間20分、由布院駅まで約2時間10分。日田駅、由布院駅から各スポットへのアクセスは、徒歩またはタクシーで

日田・由布院への移動は、今年30周年を迎えた特急「ゆふいんの森」で！

木のぬくもりあふれるモダンな観光列車

木の薫るシックなインテリアが特徴的な、博多～由布院～別府を結ぶ観光列車。人気店のスイーツやお弁当、ドリンクを販売する“沿線地域のセレクトショップ”でもあるビュッフェのほか、制帽を借りてのフォトサービスなど、移動時間を楽しく過ごせる仕掛けがたくさん！

特急ゆふいんの森

運転区間／博多～由布院～別府　※全席指定
運転日／毎日運転、博多～由布院1日2往復、博多～別府1日1往復
※車両検査時は特急ゆふで運転
料金／博多～日田片道3100円、博多～由布院片道4560円
予約・問い合わせ／JR各駅のみどりの窓口、JR九州 HP

■お楽しみPOINT1：特別感いっぱいの眺めとデザイン

シックなインテリアの客室から車窓に広がる景色まで、すべてが美しく設計された、特急「ゆふいんの森」。車内には気分を盛り上げてくれる仕掛けがたくさん。まずは眺望のよさ。普通席は少し床を高くしたハイデッカー構造になっていて、一般的な列車より高い位置から風景が望める造りに。視界が広いので、車窓から開放感たっぷりの景色を眺められるのが嬉しいポイント。3～4名用のBOXシートもあるので、グループでの旅ならぜひこのシートを利用して。車両の種類は3・4号の“I世”と1・2・5・6号の“III世”で、I世には木の温もりあふれるサロンスペースが、III世にはビュッフェ前に床から天井まで続く大きな窓があるのが特長的。行きと帰りで異なる車両を楽しむのもおすすめ。

■お楽しみPOINT2：ここだけのグルメ＆お土産

特急「ゆふいんの森」では、ビュッフェとワゴンサービスがある車内販売にも注目。この列車のためにメニュー開発された地域の食材を取り入れたお弁当、沿線地域の人気カフェが監修したドリンクなど、ここだけのおいしいものが充実している。4種の小さなおにぎりとおかずが入ったゆふいんわっぱ720円と、由布院の老舗旅館｢玉の湯｣内にある「ティールームニコル」監修の直伝レシピによる爽やかな飲み口のゆずみつスカッシュはぜひ味わっておきたい。また、手描きのイラストがかわいらしいマスキングテープや一筆箋、ピンバッジといったオリジナルグッズも揃うから、旅の記念やおみやげに。
ティールームニコルの詳細

■お楽しみPOINT3：日田駅でゲット！のこぎりで切って味わう体験型のお弁当

「ゆふいんの森」が通る日田は、古くは林業で栄えた町。ここでぜひ手に入れたいのは、愛らしいお弁当「日田きこりめし」。おかずの食材は地元産が中心で、日田杉で作られたわっぱや小さなのこぎりもかわいい。日田市を舞台に森を愛する人々で結成された「ヤブクグリ」がこのお弁当を企画し、熱いオファーを受けて作ったのは日田駅前にある食堂「寶屋」の3代目店主・佐々木美徳さん。丸太に見立てたごぼうの煮物を作るのが特に大変だったそうで、のこぎりで切れるくらいのやわらかさがありながら、ごぼうらしい食感や味わいも残すために、試作と試食を何度も繰り返したというこだわりの一品。木肌まで再現したようなごぼうの煮物は、のこぎりですーっと切れてかむほどにうまみが広がる。