今回、東京離島・新島の楽しみ方を提案してくれる縁結びプランナーは西麻布にあるイタリアンレストラン「マーレキアーロ」のシェフ日高雅史さん。くさやや明日葉など新島の食に触れ、新島の郷土料理研究会では料理教室にも参加し、新島の人のよさにも触れた島旅を紹介します。
くさやや明日葉、クセのある新島の料理はぜひチャレンジを!
「島の食材というと魚をイメージしますが、新島は意外にも農業がさかん。明日葉、玉ねぎ、アメリカ芋といった農作物が豊かなんです。
なかでも苦みが強い明日葉は島らしい農作物。農作物って言っていいのかな? 普通に道に生えているらしいんですけど(笑)。僕は今回パスタで食べたんですが、もっと明日葉が入っていてもいいくらいおいしかった。せっかくなら島らしさをどーんと味わえるように、わっさわさに明日葉を入れてほしかったな(笑)。
でも、男性とかは苦みが苦手な人が多いから、初・明日葉は天ぷらがおすすめ。油と明日葉が出会うことで、苦みが抑えられてクセのある野菜が苦手な男性でもおいしさを共有できますよ。
同じクセの強いやつでいうと“くさや料理”はぜひ体験してほしい。くさや単体では、その刺激臭に耐えられない人もいますが、チーズをのせたピザなら臭いも緩和され比較的食べやすい。くさやは島の伝統の食文化なので、残していったほうがいい。実は、この旅でくさやに触れて閃いたんですが、島唐辛子とニンニクをいれてイタリア風のオイル漬けにしたらきっとおいしと思う。オイルとニンニクで食べやすくなるから多くの人にくさやに親しんでもらえるんじゃないかな! 新島のだれか、くさやのオイル缶詰を一緒に作りましょう~(笑)」
縁結びPOINT
食は旅の醍醐味でもありますよね。くさやと明日葉は必食ですが、もう一つ島寿司も食べてみてほしい島料理。3種類の魚を漬けにしてからしをつけていただく島寿司はしゃりが多くて、ボリューム満点。ふたりで訪れるなら、島ならではの島寿司と普通の寿司、両方頼んで食べ比べるのがおすすめです。
出会う人みんなが優しい! それを楽しみに新島旅するのもあり
「この旅では、新島の食文化に触れさせてもらうために、郷土料理研究会と一緒に料理もさせていただくことに。最初は、僕も研究会の奥さまたちもぎこちない距離感があったんですが、料理が始まると、新島の食材や料理についていろいろ教えてもらったりして、すぐに打ち解けられましたね。彼女たちの手ほどきを受けながら、明日葉入りの巻き寿司や島寿司、あおやぎというお菓子を一緒に作りました。短い時間でしたが、笑いが絶えなくて、帰るときには“これ持って行って”とおみやげいっぱいもらっちゃって。素敵な出会いでしたね。
郷土料理研究会の人だけでなく、新島の人は会う人みんなフレンドリー。居酒屋の大三に行ったときには、飲みに来ていた地元の人と盛り上がり、別れ際に自分の家に実ったシークワーサーをくれたり、島の子供たちも人懐こくてかわいかった。夜、道路にわーって横になってた子供がいて、危ないよって言ったら、“車来ないから大丈夫”なんて言われて。その自由さに思わずなごんで、笑っちゃいました(笑)。そんな島の人の優しさも新島の食と同様、“味わって”ほしいですね」
縁結びPOINT
特に居酒屋の大三は、島の人がよくいくお店らしく、地元の人に声をかけられて、楽しかったです。地元の人との交流をすればするほど、優しさに触れられて、新島がもっと好きになると思います。
料理も映える、オリーブグリーンの色が美しい新島ガラス
「自分のレストランでもよく使うのがガラスの器。新島には、新島ガラスというのがあり、美しいオリーブグリーンをしたガラスの伝統工芸品があるんです。
この個性的なグリーンの色は、原料である新島のコーガ石を使っているからなんですが、この自然の色がいいんです。作られていない色だからこそ、料理との相性もいい。
器がグリーンなので、例えば、赤いラディッシュをのせたサラダや、白身の魚とか。赤や白の野菜や魚料理を盛り付けると料理も映えていいと思います。
彼と一緒に器を選んで、帰ってきてから一緒に料理して、新島ガラスの器に盛り付けたら、旅から帰ったあとでもふたりの旅の思い出を重ねられそうですね」
縁結びPOITNT
新島ガラスは、新島ならではのもの。こちらでは、ガラスづくり体験もできるので、ふたりで作ってそれをおみやげにするのもいいかもしれませんね。
今回紹介してくれたプランナー_日高雅史さん
西麻布にあるイタリアンレストラン「マーレキアーロ」のシェフ。“菜園と海”をコンセプトに、旬の野菜と魚介の“相性”を考えた華やかで独創的な料理がいただける。特別な日の特別な人との食事にはピッタリなレストランだ。シェフこだわりの料理と裕江マダムがおすすめするワインのマリアージュを楽しんで。