家庭用脱毛器はほくろがあると使えない?当ててしまったらどうなる?気になるうわさを医師に取材

腕や足など脱毛をしたい箇所にほくろがあるケースは多い。脱毛の光は黒いメラニン要素に反応するため、ほくろ部分の脱毛をしてもいいのか? 照射する場合はどのように使えばいいのか? わからない人も多いのでは。そこで今回は虎ノ門中村クリニック院長の中村康宏さんから聞いたほくろがある場合の家庭用脱毛器の使い方をご紹介。ほくろ照射の方法やリスクを理解して正しく脱毛器を使おう。

更新日:2024/11/20

お話を聞いたのは

虎ノ門中村クリニック院長 中村康宏先生

Profile
関西医科大学卒業後、国家公務員共済組合連合会 虎の門病院に入職。その後、米国医師免許試験を突破しアメリカ・ニューヨークへ留学。帰国後、「中村康宏内科クリニック」を京都で開業する。その後、日本初のアメリカ抗加齢学会施設認定を受けた「虎の門中村康宏クリニック」を東京で開業し、予防に特化した医療サービスを提供している。2020年の12月より「虎ノ門中村クリニック」に移転。また、専門家タレントとして、WEBメディアを中心に医療、予防医療についての啓蒙活動も行う。

<クリニック>
虎ノ門中村クリニック

1.家庭用脱毛器でほくろがある部分への照射は避ける!

家庭用脱毛器を使う際は、ほくろがある部分を避けて照射しよう。光がほくろのメラニン色素にまで反応し、強い痛みを感じるだけでなく、火傷を引き起こす恐れもある。とくに大きいサイズのほくろは、光の影響を強く受けてしまうので要注意。

2.ほくろに光を当ててしまった場合はどうすればいい?

ほくろに照射をしてしまった場合は、すぐに冷やすようにしよう。ほくろに当てると火傷している時と似たような状態になるため、その時と同じようにアフターケアをするということを意識して。自宅にある保冷剤などを使うのがおすすめ。冷やした後も痛みや違和感が続くようだったら、かかりつけの病院にいくようにして。

3.ほくろ付近への正しい照射方法

照射レベルを弱めに設定

ほくろへの影響を抑えるために、レーザーの出力をなるべく下げて照射するようにしよう。高出力だと万が一当たってしまった時のリスクが大きいため、なるべく主力を下げてから脱毛して。
とはいえリスクがゼロになるわけではないので、下げてもほくろ付近はあてないようにする方がよい。

白いシールでほくろを保護する

シールの色が濃いと光を吸収してしまうので、白色が適切。専用のシールのほか、100円ショップなどに売っている丸いシールなどでもOK。基本的には、脱毛器の付属品としてシールはついていないことの方が多い。

ほくろ部分をなるべく避けて照射

照射をする際は、ビニールテープやシールで遮断してほくろを避けながら施術をしよう。また、万が一当たってしまった時のことを想定して、デリケートな部分を照射する際は出力を弱めることを忘れずに。

クールダウンと保湿を行う

脱毛器を使った後の肌は熱を帯びた状態なので、保冷材等で肌をクールダウンさせよう。照射した日は、サウナや直射日光などは避けるようにして。
また、肌が乾燥しやすい状態なので、冷やした後はしっかり保湿することも忘れずに。化粧水や乳液などを使って優しく肌をケアしよう。

4.ほくろと家庭用脱毛器にまつわるQ&A

ほくろから毛が生えている場合はどうすればいい?

ほくろから生えた毛は、除毛クリームやシェーバーを使って処理するのがおすすめ。脱毛器を使った部位よりも頻繁にケアが必要だが、肌トラブルのリスクは抑えられる。
どうしても気になるなら、電気が流れる針を毛穴に挿入して脱毛する、「ニードル脱毛」を受けるのもひとつの手。ただし場所や状態によって適した処理はさまざまなので、一度クリニックで相談してみて。

脱毛するとほくろは消えるの?

ほくろ除去の施術にはレーザーが用いられています。そのため医療脱毛のレーザーにおいて、光を当てることでほくろが消えるといわれていますが、消えるとは言いきれません。薄くなる可能性はあるといえます。
しかし、脱毛目的の場合はやけどなどのリスクを避けるため、そもそも当てないようにすることが多いです。

脱毛するとほくろが増えたり大きくなったりする?

脱毛の影響で直接ほくろが増えることはないです。ほくろの原因である紫外線は、レーザー脱毛や光脱毛で使われる光線には含まれないためです。
ほくろは増えたり大きくなったりしなくても、脱毛後はシミができやすい状況。保湿と紫外線対策をしっかり行うことを意識して。

ほくろを隠す方法はコンシーラーや絆創膏でもいいの?

ほくろを隠す時は、シールやテープを使うようにしましょう。コンシーラーでは、表面のみ隠す状態になっており遮断が弱くなってしまう。また通気性がいいとレーザーの光が入り込んでしまうので、テープで保護するのが推奨されています。

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※記事は2024年11月20日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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