プロが教える!防災リュックの作り方とおすすめランキング5選。ライフスタイル別に必要なものとは?
地震や豪雨が起きるたび、きちんと備えなくては・・・と不安になりながらも、何から準備すれば良いのか分からず手つかずだったり、数年前に防災グッズを買い揃えたきり、見直していない人もいるのでは? 今回は、あらためて防災グッズの基礎知識から、今の自分のライフスタイルにあった「防災リュック」の作り方まで、防災共育管理士(R)1級講師のtakaさんに分かりやすくレクチャーしてもらいます。
更新日:2022/03/08
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監修者プロフィール
■taka
整理収納アドバイザー・防災共育管理士(R)1級講師
ものを整理収納するだけでなく、無理なく続けられる片付け方法や家族が片付けしやすい環境づくりを提案。整理収納サービス「つづく暮らし」を主宰し、片付けサポートやオンライン相談、レッスンなどを定期的に開催している。防災に関する知識も豊富で、暮らしの中で備えるコツに定評あり。メディアでも活躍中。
公式HP「つづく、暮らし」
Instagram @taka.5.home
防災グッズの基礎知識
防災グッズというと何か“特別なもの”と捉えがちですが、ラップやガムテープなど身近にあるものでも、災害時に役立つものはすべて防災グッズになり得ます。
防災グッズには0次から2次までの準備段階があり、0次は「防災ポーチ」のような普段の外出時でも持ち歩けるくらいの必要最低限のもの。1次は災害が起きてすぐ避難が必要な時に持っていく1~2日分くらいのもの。こちらは“第1次持ち出し袋”といって、いわゆる「防災リュック」に入れるものを指します。そして、2次はライフラインが断たれてしばらく自宅もしくは避難所で過ごす場合に、家族全員が1週間分くらい過ごせる量の備蓄のこと。
まずは、住んでいる地域のハザードマップを確認して。その上で、マンションか戸建てか、1人暮らしか子どもがいるのかなど、環境によってどんな状況が起こり得るのか想定し、自分にできるところから揃えましょう。
基本の「防災リュック」に入れるもの
・連絡先のメモや本人確認書類・保険証のコピー
・貴重品・大切なもの
・携帯簡易トイレ
・現金(公衆電話用に10円硬貨を多めに)
・ライト(懐中電灯やランタンなど)
・ラジオ(情報が得られるもの)
・飲み物(500mlのペットボトル3-4本くらい)
・1-2日分の非常食(調理不要なもの)
・暑さ・寒さ対策できるもの(冷却グッズ・防寒シートやカイロなど)
・ポリ袋(ゴミ袋)
・衛生用品(テイッシュ、トイレットペーパー、アルコール除菌シート、体温計、マスクなど)
・救急セット
・軍手
・レインコート(防寒にも対応できる)
・ガムテープ(もしくは養生テープ)
・メモ帳&油性ペン・ロープなど
・タオル
※上記に加えて、生理用品やメガネ、常備薬など個々に応じた生活必需品をプラスする。
はじめに、必ず準備しておいて欲しいのが、家族の連絡先メモと保険証や預金番号など大事な書類のコピー。携帯番号はとっさに出てこないので注意して。
それと、携帯簡易トイレも意外な盲点。非常時は公衆トイレが2時間待ちということも。マンションだと停電で断水することもあるため必須です。購入時は、排便に対応しているものを選んで。
ライトやラジオは、電池式やソーラータイプがおすすめ。予備の電池もセットで入れておいて。スマホを情報源にする予定の人は、モバイル充電器も忘れずに。こちらも電池式がベターです。
ガムテープは養生テープにしておくと、貼ったり剥がしたりがしやすいのと、メモ帳がわりにもなって一石二鳥。
これらをリュックに入れ、助けを呼ぶホイッスルを手に取りやすい場所に付け、ヘルメットをかぶって運動靴で避難しましょう。
ヘルメットは国家検定(※1)合格品で安全が証明されたものを選んで。ホイッスルは防犯用や登山などでも使えるので1つあると便利です。
※1:厚生労働省が定めた「保護帽の規格」に則った性能試験にクリアしたもののこと。「労・検」と書かれたラベルが貼られているのが目印。
女性ひとりの防災リュック
女性ひとりの場合、とくに気をつけなければならないのが避難するときの服装。避難所では女性を狙った犯罪があるのも事実。黒や紺など、ひと目で女性だとわかりにくいカラーのもので、ボトムスはズボンを選ぶようにしましょう。
また、着替えやトイレのときに目隠しになるポンチョタイプの上着やタオルがあると便利。生理用のナプキンやおりものシートもあると、下着の替えがない場合も清潔に過ごせますよ。そして、荷物の詰め込みすぎにも注意。避難するときに走れる重さかどうか事前に確認しておきましょう。
赤ちゃんがいる方の防災リュック
災害時は大勢の人が押しかけたり、街路樹が倒れて道が狭くなったりして、ベビーカーで避難することは困難。抱っこ紐で赤ちゃんを抱っこして避難することを想定して準備しましょう。
赤ちゃんがいるご家庭では外出のときにいつも持ち歩く、いわゆるママバッグのようなものがあるはず。そこに赤ちゃんに必要なものがひと通り入っているはずなので、それを活用すればOK。使った分のオムツなど、不足分の補充を忘れないようにして。粉ミルクはお湯が使えないこともあるので、液体ミルクを準備しておくと安心です。
幼児~小学生の防災リュック
自分でリュックを背負える年代であれば、ひとり1つの防災リュックを準備するのが基本。ひと通りの防災グッズを無理なく背負える重さの分だけ入れるようにして。
それにプラスして、避難所で飽きずに過ごすための絵本やお絵かきノート、おもちゃやお菓子を用意しておくのがおすすめ。避難所では周りの大人も精神的に張り詰めているため、子どもが騒ぐ声や音に敏感になるケースも。
また、配布される食料は大人向けのものがほとんどなので、アレルギーを持っていたり好き嫌いが多い場合は、アレルギー対応食やお気に入りの食料も忘れずに。
ペット用の防災リュック
避難所によってはペットを連れていけないところもあるので、事前に自分が住んでいる地域の対応を確認しておきましょう。
避難するときは、リードで係留するもしくはクレート(ケージ)やキャリーバッグに入れておくことになるので、日頃から慣れさせておくのも重要。また、万が一迷子になってしまった場合も考えて、鑑札や迷子札を付けるなどしておきましょう。
そのほか、排泄処理をするための道具、日頃から食べ慣れている食料・飲料、ストレスを発散させるためのおもちゃ、動物手帳・写真があると安心です。
防災リュックの選び方
おすすめは肩が痛くならないもの、長時間背負えるもの。容量は自分が背負って走れる範囲であれば気にしなくて大丈夫。基本の防災グッズを入れて少し余裕がある状態だと、いざというとき助かります。また、外側にポケットが付いていると、すぐ使いたいもの(マスクや軍手・アルコールシート・ポリ袋など)を入れておけるので、出し入れがスムーズで整理もしやすく便利。
普段使っていないアウトドア用のリュックを活用したり、セットで売っているものでもOK。とくに規定はないので、準備しやすいリュックで始めてみて。
防災リュックの置き場と見直しタイミング
玄関付近に置いておくのがベスト。難しい場合は、必ず逃げるときの通り道となる手に取りやすいところにして。それでも置き場所が見つからないなら、無印良品の頑丈ボックスのような収納ボックスの中に入れて、避難経路の近くに置いておくと、見た目も気にならなくていいですよ。
見直しタイミングは、季節の変わり目ごとに(年4回)行うのがベストですが、負担に感じる方は3・11と9月の防災週間の年2回がおすすめ。ちょうど春夏・秋冬に入るタイミングなので、カイロなどの防寒グッズを入れ替えるという意味でも理に適っています。
Amazonの売れ筋ランキング「防災リュック」5選
アイリスオーヤマ
アイリスオーヤマ 防災リュック 33点 防災セット
3980円
すっきりした見た目で置き場所にも困らない防災リュックは、26Lの大容量。この中に東日本大震災を経験した防災士が「役立つ」というアイテムを33点詰め込んだセット。
懐中電灯などの避難用品、寝具、歯ブラシやタオルといった衛生用品に携帯用トイレ。食事のときに使いたい食器やカトラリーのほか、アルミホイルやラップまで。
避難時の作業に欠かせない、ラバー手袋やドライバー、カッターも入って、なにから揃えたらいいのかわからない人におすすめしたいリュックになっている。
商品サイズ | 幅約32×奥行約16×高さ約43cml |
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セット内容 | 1.リュック、2.懐中電灯ランタン、3.ホッスル、4.レインポンチョ、5.サンダル、6.アルミシート、7.アルミブランケット、8.エア枕、9.ウォータータンク、10.紙皿、11.プラカップ、12.割りばし、13.スプーン・フォーク、14.ラップ、15.アルミホイル、16.タオル、17.歯ブラシ、18.綿棒、19.マスク、20.ティッシュペーパー、21.携帯用トイレ、22.ポリ袋、23.ラバー手袋、24.圧縮袋、25.布テープ、26.2WAYドライバー、27.カッターナイフ、28.お薬ケース、29.ポーチ、30.筆記用具セット、31.ルーペ、32.防水スマホ袋、33.使い捨て下着 |
防災防犯ダイレクト
防災セット 地震対策30点避難セット
20800円
「非常持出袋は10~15kg」とされているけれど、重い荷物を持って非難するのに不安がある・・・。そんな人が選んでいるこちらは、総重量約5kg。防災リュックとして初めてグッドデザイン賞を獲得したスタイリッシュなルックスに、自立式・反射材付きと機能性も兼ね備えている優れモノ。
中には、被災者の声を元に防災士が厳選した26種類のグッズがイン。大容量バッテリーにもなるソーラー式多機能ラジオライトをはじめ、水のいらないシャンプーやアルコール除菌ジェルの衛生用品も充実している。
商品サイズ | 41.3 x 30.8 x 16.6 cm、5.3Kg |
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セット内容 | 1.ソーラー多機能ラジオ5000、2.5年保存水(500ml×4本)、3.缶詰ソフトパン(100g×3)、4.食品加熱袋・加熱剤、5.非常用簡易トイレ(×3回分)、6.アルミブランケット、7.アルコール除菌ジェル、8.マルチツール、9.エアーまくら、10.アイマスク・耳栓、11.スリッパ、12.非常用給水袋、13.水のいらないシャンプー、14.緊急用呼子笛(IDカード付き)、15.レジャーシート、16.軍手、17.非常用ローソク・マッチ、18.布ガムテープ、19.レインコート、20.常備カイロ(×2)、21.三角巾、22.乾電池(×4)、23.緊急時連絡シート、24.防災アドバイス、25.救急ポーチ・救急セット、26.マスク |
Defend Future
Defend Future 防災セット1人用Relief2
13800円
日本発の防災グッズブランドDefend Futureが防災士と作った、3日間生き抜くための防災士が作った3日間生き抜くための防災セット。災害時の断水や停電を想定した1人用36種類39点が、ネイビーのおしゃれなリュックにイン。
特徴はストレスを緩和してくれるグッズの多さ。毎食違うごはんに、パワーブーストようかん、水なしで使えるシャンプー手袋、モバイルバッテリーやラジオとしても活躍するダイナモライトなどが用意されている。
商品サイズ | 54 x 35 x 17.5 cm; 6.56 Kg |
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セット内容 | ダイナモラジオライト、非常用5年保存水500ml×4、アルファ米(白米、五目ごはん、きのこごはん)、温めずにおいしい野菜カレー、パワーブーストようかん、10Lウォータータンク、エアーマット、アルミブランケット、ホイッスル、洗濯パック、ボディタオル、シャンプー手袋、ウェットティッシュ、歯ブラシ、救急セット、簡易トイレ(3枚)、ポータブルウォシュレット、目隠しポンチョなど |
SIMPLE.
ネコのための防災セット デラックス
12800円
折りたたみトイレを入れても十分余裕がある大型のポータブルケージに、愛猫のために必要なものをサッと持ち出せる大容量リュックがセットになったこちら。リュックの底を開けるとさらに収納スペースが増えるので、水やお気に入りのフード、トイレ砂などを詰めて災害に備えるのがよさそう。
お水やごはんを入れられる多機能ペットボウル、いざというときに猫が落ち着くネットと、便利なグッズも用意されている。
セット内容 | ポータブルケージ、大容量リュック、折りたたみ蓋付きトイレ、スコップ、うんちが臭わない袋20枚、多機能ペットボウル2個、ネコが落ち着くネット、避難時持ち物チェックリスト |
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Relieved Life
Relieved Life 防災グッズ ソーラーラジオセット
12980円
たっぷり収納できて、耐久力もある撥水リュックに最低限備えておきたい39種類のアイテムがイン。全部詰め込んでも余裕のあるサイズなので、着替えや自分に必要なものを追加して備えておけるセット。
2000mAhの大型バッテリーでランタンにもなる多機能ラジオライトのほか、寝袋・エアーベッド・ポンチョ・ブランケットと防寒対策もばっちり。東日本大震災の救援活動に就いた消防士の経験と想いが詰まったオリジナル防災冊子付き。
商品サイズ | 54 x 35 x 17.5 cm; 6.56 Kg |
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セット内容 | 1.防災リュック、2.マルチソーラーラジオライト、3.アルミブランケット、4.アルミ寝袋、5.アルミポンチョ、6.エアーベッド、7.防災冊子、8.ボールペン、9.マルチツール、10.エアーマット用ポンプ、11.スモークシャットアウト、12.トイレの凝固剤(10回)、13.ゴミ袋(10枚入り)、14.ポケットティッシュ、15.5L給水タンク、16.ラバー付き手袋、17.緊急ホイッスル、18.レスキューライス(3袋)、19.5年保存水3、20-22.トラベルセット(エアー枕・アイマスク・耳栓)、23.タオル、24-26.歯ブラシセット(歯ブラシ、歯磨き粉、コップ付きケース)、27.衣類圧縮袋2、28-39.救急セット(キットバッグ/サージカルテープ/包帯/カラーメンボー(10P)/ガーゼ(2枚)/やすり/ハサミ/爪切り/耳かき/毛抜き/絆創膏) |
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WRITTING/AYAKO SASAKI