大地とアートが奏でるパワーを受けとる旅へ
更新日:2017/08/08
芸術祭開催でさらに注目
北の大地のポテンシャル
札幌はなにもかもがおおらか。 国内有数の大都市でありながら、 街中にも原生林が残る森があったり、モエレ沼公園などの広大な公園が点在したり、都会と豊かな自然が共存している。雄大な大地がすべてを包み込み、受け入れてくれるような懐の深さを感じられ、 いつの間にか心身も解放されるよう。そんな札幌を舞台に開催される「札幌国際芸術祭2017(通称 SIAF2017)」の指揮をとるのは、音楽家の大友良英さん。「その場で生まれ、変化し続けるものを『芸術』ととらえることでライブ感のある作品が多く生まれました」と自信を見せる。
ダイナミックな土地のパワーとアートが出会ったとき、さらなる力が宿り、そこはパワースポットになる。そんなエネルギーを体感するアートの旅へ出かけよう。
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札幌国際芸術祭2017(さっぽろこくさいげいじゅつさい)
通称SIAF(サイアフ)。2014年に続き第2回目の開催。ゲストディレクターは音楽家の大友良英。「芸術祭ってなんだ?」 をテーマに、100組以上の国内外のアーティストによる作品が公園や街中のビルに至るまで市内を彩る
【電話】011-211-2314(札幌国際芸術祭事務局)
【開催期間】8/6 ~ 10/1(57日間)
【主な会場】モエレ沼公園、札幌芸術の森、札幌市立大学、北海道大学総合博物館ほか札幌市内の各施設
【料金】パスポート1500円(前売)、2200円(当日) ※一部鑑賞作品は別料金
【巡り方】会場は札幌市内の約25㎢圏内の広域に点在。地下鉄や土・日・祝運行の会場連絡バスを利用して(要パスポート、8/27運休、9/9モエレ沼便のみ運休)。雄大な自然とアートのコラボを満喫するには慌ただしく回るより、目的地を絞ってじっくり浸ろう。
パワーを感じる札幌国際芸術祭の
アート&スポットPICK UP
まずは、自然とアートのコラボの象徴。モエレ沼公園へ
【POWER ART】
RE/PLAY/SCAPE
大友良英、青山泰知、伊藤隆之ほか
屋内スペースでは100台以上の中古のレコードプレーヤーを使用した「without records」の新作を中心にさまざまな作家がコラボ。水辺で波紋を利用した音響彫刻など、7組のアーティストの作品を展開。
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【営業時間】10:00~17:00 ※土、9/17は~19:00
【定休日】9/9
【料金】500円(パスポートで無料)
【POWER SPOT】
モエレ沼公園
世界的彫刻家イサム・ノグチの設計により作られた総合公園。ゴミ処理場だった189ヘクタールもの広大な敷地に、モエレ山や海の噴水など、幾何学形態を多用した施設を配置する。自然とアートが融合した景観が楽しめる。
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【住所】北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
【電話】011-790-1231
【営業時間】7:00~22:00(21:00最終入園) ※施設により開館時間は異なる
【定休日】なし ※ガラスのピラミッドは第1月休(9/4は開館)
【料金】無料
【最寄駅】地下鉄東豊線環状通東駅より中央バス[東 69]あいの里教育大駅、中沼小学校通行きでモエレ沼公園東口下車すぐ ※芸術祭期間中の土・日・祝のみJR札幌駅北口より無料の会場連絡バスが運行
森に響く、生まれ続ける新しい音
【POWER ART】
NEW LIFE:
リプレイのない展覧会
クリスチャン・マークレー、刀根康尚、
鈴木昭男ほか
音を表現の入口として唯一無二の活動を続けてきた5人のアーティストたちが、作品を展示。 野外美術館も含めた広々とした森全体を使っ て展開する。ライブと展示が交差する、変化し続ける展覧会をめざす。
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【営業時間】9:45~17:30(17:00最終入場) ※9/1以降~ 17:00(16:30最終入場)
【定休日】なし
【料金】1100円(パスポートで無料)
【POWER SPOT】
札幌芸術の森
40ヘクタールもの広大な敷地に美術館やアート体験ができる施設が点在。「野外美術館」は起伏に富んだ森に、写真の《椅子になって休もう》 ほか74点の彫刻作品を展示。建物を含め、森全体がSIAFの会場になる。
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【住所】札幌市南区芸術の森2-75
【電話】011-592-5111
【営業時間】9:45~17:30(17:00最終入場) ※9/1以降~ 17:00(16:30最終入場)
【定休日】11/4~4/28の月
【料金】入園無料、野外美術館700円
【最寄駅】地下鉄南北線真駒内駅より、中央バス[空沼線][滝野線]で芸術の森入口または芸術の森センター下車すぐ ※芸術祭期間内の土・日・祝のみJR札幌駅北口より会場連絡バスが運行
北海道の玄関で札幌発のアートを考える
【POWER ART】
札幌デザイン開拓使
サッポロ発のグラフィックデザイン
~栗谷川健一から初音ミクまで~
幻の開拓使旗エンブレムや昭和初期にグラ フィックデザインの先駆けとなった観光ポス ター、札幌オリンピックの時期に登場したデ ザインなどを展示。「デザインってなんだ?」 の問いに札幌にまつわるデザインから考える。
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【営業時間】13:00~19:00 ※土・日・祝10:00~
【定休日】なし
【料金】500円(パスポートで無料)
【POWER SPOT】
JRタワープラニスホール
北海道最大の鉄道の拠点であり、道内方面への起点となるJR札幌駅。その直結の商業 施設エスタ内にあり、さまざまな展覧会やイベントを通じて文化を発信しているホールがSIAFの会場となり、作品も展示される。
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【住所】北海道札幌市中央区北5条西2札幌エスタ11F
【電話】011-213-2776
【営業時間】イベントにより異なる
【定休日】なし
【最寄駅】JR札幌駅直結
旅の拠点で繋がる縁と生まれるアート
【POWER ART】
Sapporo ARTrip
アートは旅の入口
相川みつぐ、斉藤幹男、富士翔太朗ほか
札幌市内の8箇所のゲストハウスを会場に、「旅」をテーマにした展覧会やイベントを開催。ゲストハウスとアーティストの個性による相乗効果が場を魅力的に彩る。SIAFの情報や札幌の見所、ギャラリーを紹介する冊子も制作。
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【営業時間】各施設により異なる
【定休日】各施設により異なる
【料金】無料
【POWER SPOT】
Ten to Ten
Hokkaido Hostel&Kitchen
2016年にオープンした、建築事務所をリノベ したゲストハウス。1階にはフロントと共有 スペースを兼ねたカフェ&バーを併設してい て、ローカルと観光客がつながるコミュニケ ーションの場となっている。
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【住所】北海道札幌市中央南8条西5-288-5
【電話】011-211-1777
【営業時間】カフェ&バー 11:00~23:30(23:00LO)
【定休日】カフェ&バー 月11:00~16:00
【席数】22
【最寄駅】地下鉄南北線中島公園駅より徒歩8分
市電とその周辺の風景、人、物の物語
【POWER ART】
Rest In Peace,Sapporo
~ひかりの街をはしる星屑~
旅をしながら公演会場の土地に根づいた物 語や歴史をもとに、その場所ならではの演劇の上演を行っている北海道出身のアーティスト指輪ホテル。市電やその周辺地域を舞台にした演劇を市民とともに制作・公演。
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【上演時間】9/23・24 17:00〜、19:00〜
【料金】2500 円(前売券のみ)
【POWER ART】
札幌市電
1918年に開通し最盛期には多くの路線があったが道路事情の変化や地下鉄の開通によりしだいに縮小。1974年には現在の1路線のみに。2015年の環状化により利便性も向上し、現在も市民の足として親しまれている。
札幌・旅の便利メモ
サッポロビール博物館
ビールの歴史や作り方が学べる日本唯一のビ ール博物館。歴史を感じさせる赤レンガの建物は北海道遺産にも選定。見学後はビールの試飲もできる(有料)。ビアレストランも隣接。
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サッポロビール博物館(サッポロビールはくぶつかん)
【住所】北海道札幌市東区北7条東9-1-1
【電話】011-748-1876
【営業時間】11:30~20:00(19:30最終入館)※2018年より変更予定
【定休日】月・12/31~1/3 ※展示物の自由見学のみ可能
【料金】無料
【最寄駅】地下鉄東豊線東区役所前駅より徒歩10分、またはJR札幌駅より中央バス[サッポロビール園・ファクトリー線・環88]ほかでサッポロビール園下車すぐ
八仙 大通
新鮮なラムの肩ロースのみを使用した、生肉塩ジンギスカンの元祖。ランチは塩ジンギスカン定食1512 円に+432円で牛トロライスにするのがおすすめ。夜はラム以外に牛や豚の炭焼きも。
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八仙 大通(はっせん おおどおり)
【住所】北海道札幌市中央区南1条西14-1-236
【電話】011-272-4055
【営業時間】11:30~14:30 18:00~23:30(23:00LO) 日・祝18:00~
【定休日】火(祝の場合翌休)
【席数】昼40、夜80
【価格】昼1000円~、夜3500円~
【最寄駅】札幌市電西15丁目停留所より徒歩3分
奥芝商店 実家
人気のエビスープカレー専門店の新店。エビの頭を煮出してうまみを抽出したスープカレーがクセになる。直径30cm ほどの大きな丼で食べ応えも十分。やわらかチキヤサカリーの巻1480円。
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奥芝商店 実家(おくしばしょうてん じっか)
【住所】北海道札幌市北区北6条2パセオウエスト1F
【電話】011-213-5660
【営業時間】11:00~22:00(21:00LO)
【定休日】なし
【席数】48
【価格】1280円~
【最寄駅】JR札幌駅直結
たべるとくらしの研究所
食と暮らしについて模索する研究所が営むカフェ。8種ほどの料理がワンプレートになった日替わりごはん1080円のほか、スイーツやドリンクがいただける。器や古道具なども並ぶ。
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たべるとくらしの研究所(たべるとくらしのけんきゅうじょ)
【住所】北海道札幌市中央区南9条西11-3-12
【電話】011-522-8235
【営業時間】11:00~17:00
【定休日】日~火
【席数】20
【最寄駅】札幌駅よりじょうてつバス[真駒内線南54・55・64]ほかで南9条西11丁目バス停下車徒歩3分
夜パフェ専門店 ななかま堂
札幌で人気の夜パフェ専門店。道産の牛乳を使用したソフトクリームを中心にソルベやム ースを重ねたパフェが常時5~6種ある。芸術祭コラボの限定メニューの南瓜とプラリネ1300円。
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ななかま堂(ななかまどう)
【住所】北海道札幌市中央区南4条西5 第4藤井ビル2F
【電話】011-596-8607
【営業時間】18:00~24:00(23:30LO) 金・土・祝前日~26:00(25:30LO)
【定休日】なし
【席数】21
【最寄駅】地下鉄南北線すすきの駅より徒歩5分
海味 はちきょう本店
札幌市内に4店舗を構える人気の海鮮居酒屋。 道産の天然いくらをあふれるほどのせた、つっこ飯(小)1890円をはじめ、北海道の旬の味をすべて楽しめる。人気店のため予約がおすすめ。
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海味 はちきょう本店(はちきょうほんてん)
【住所】北海道札幌市中央区南3条西3 都ビル1F
【電話】011-222-8940
【営業時間】18:00~24:00(23:00LO) 日・祝17:00~23:00(22:00LO)
【定休日】なし
【席数】45
【価格】4000円~
【最寄駅】地下鉄南北線すすきの駅よりすぐ
撮影/米山典子 取材・文/森亜紀子