EMSの効果とは?効果的な使い方やメリット、デメリットを解説

EMSとは「電気による筋肉刺激」という意味を持つトレーニング法。運動など従来のトレーニングとは違い、時間や場所に縛られず行える。整骨院や介護施設などでは数十年前から使われているほど歴史があるEMSだけれど、期待できる効果や使い方について詳しく知っている人は少ないはず。この記事ではEMSの基礎知識からおすすめの使い方、メリット、デメリットまで紹介。EMSを上手に活用して、理想の身体作りに役立てよう。

更新日:2024/09/30

お話を聞いたのは・・・

美容家 出口アヤさん

美容家歴30年目。一般社団法人 国際セルフエステアカデミー代表理事。年会費600万円の会員制エステで店長を経験した後、麻布十番でエステサロンを開業。トータル2万人以上を施術し、プロセラピスト養成は400人以上を超える。多くの実体験から自分自身で美しさを維持できるノウハウを伝えようと独自のセルフエステ技術を生み出し、確立。セルフエステの手技を使い表情筋を動かし心にアプローチすることで、女性が本来持つ自信を取り戻し、美と健康だけではなく心を整えることによって真の美しさを形成することを自らのミッションとしている。

<著書>
『ビジュアルでわかりやすい! 30秒セルフエステでオンナを磨く』『お肌つるつる♥電動シリコン洗顔ブラシBOOK(監修)』『お金と人を呼ぶ表情』『見違えるほど美人になるセルフエステ』ほか

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※本記事で紹介されているアイテムやPRアイテムは監修者が選定したものではありません。

1.EMSとは

EMSとは電気的筋肉刺激(Electrical Muscle Stimulation)の略。体の外側から電気を流すことで、自分の意思とは関係なく筋肉を動かせる。最近ではEMSを取り入れた機器を使用したエステサロンや家庭用美顔器などもあり、幅広い目的で利用されている。

2.EMSに期待できる4つの効果

EMSには、主に着用することでの筋肉へのアプローチ、運動との併用ができる、健康的な身体を目指せる、姿勢を意識できるなどの4つの効果が期待できる。期待できる効果について、それぞれ具体的にみていこう。

2-1.着用することで筋肉にアプローチ

筋トレや運動に加え、EMSで筋肉にアプローチすることで効率的なトレーニングが可能。運動習慣が身につけば、基礎代謝が高まり1日のエネルギー消費量が増えるので、太りにくく痩せやすい体質作りにもおすすめ。生活習慣が乱れていたり、普段ほとんど運動しなかったりするなら、ぜひEMSを活用して。

2-2.運動との併用ができる

装着しながら複数のトレーニングが同時にできるから、時短が可能&で効率的なのもEMSの魅力のひとつ。通常のトレーニングだけでなく、通勤や家事などの合間に「ながらトレーニング」もできるので、怪我のリスクや過度なストレス、疲労を感じる心配が少ない。

2-3.健康的な身体を目指せる

ジョギングや水泳などの運動と違って、EMSはピンポイントのトレーニングに向いている。鍛えたい部分だけを刺激できるので、より効率的に健康的な身体を目指しやすい。普段あまり動かさない内転筋や大殿筋、上腕三頭筋などの筋肉も鍛えて、理想のボディラインに近付けよう。

2-4.姿勢を意識できる

EMSの刺激を感じながら鍛えることで、トレーニング部位に集中することができるため、正しい姿勢を維持しやすくなり、からだの各部位にかかる負担が軽減。気になる部位や運動不足になりがちな部位こそ集中的に鍛えることで、健康的な身体を維持できる。

3.実際どう?EMSは効果なしといわれる理由

インターネット上には「EMSは効果がない」という声も少なくないので、買うのを迷っている人もいるかもしれない。EMSに対するネガティブな評判があるのは、痩せる、すぐ効果が出るものという間違った認識が広まったりしたことが原因。EMSに対する誤解から生まれているものも多く、なかには信ぴょう性が低いものもある。

使うだけで体重を落とすなど直接的な減量は難しいけれど、運動と同時に併用できるため、効率的なトレーニングの一助となったり、運動習慣のきっかけにもなるので、何か始めたいと思っている人は検討してみて。

4.EMSトレーニング機器を持つ人に聞いた、使い始めた理由や使用頻度

EMSトレーニング機器の所有者206人を対象にアンケートを実施。使おうと思った理由や使用頻度、使っている部位を調査した。

※アンケートはクロス・マーケティングのQiQUMOを使った調査。集計期間は2024/3/7~3/9、回答数206人

4-1.EMSに興味を持って使い始めた人が約半数

実施したアンケートによると、EMSトレーニング機器を使い始めた理由で約半数を占めたのは、「なんとなく興味を持った」という回答。取り立てて悩みがなくても、EMSの機能性や話題性に興味を持って使い始める人は多いとわかった。

次いで多かったのは、「ボディラインを引き締めたかったから」で17.0%。さらに「効率的な筋トレのため」が12.6%、「健康維持のため」「運動不足解消のため」の回答が同率で4.9%と続いた。「手軽さが魅力」「コロナ禍で外出が難しいときに使い始めた」などの声が見られることから、自宅にいながらトレーニング効果が期待できるところに惹かれる人が多い印象。

4-2.使用頻度は週1~2回が最多。ほぼ毎日使う人は少ない結果に

継続して使っている人の使用頻度を調べたところ、最も多かったのは「週1~2日」で62.9%。次いで「週3~5%」が32.0%を占めた。「ほぼ毎日」の回答が5.1%にとどまったことから、毎日の習慣として取り入れたいEMSを、週に数回の特別なトレーニングとして認識している人も多いと予想できる。

4-3.お腹まわりのトレーニングを目的にEMSを取り入れる人が多い

EMSトレーニング機器を使用した部位を尋ねると、最も多かったのは「お腹」という回答。使い始めた理由にも「ぽっこりお腹を引き締めたかった」「腹筋を鍛えたかった」などの声が見られたことから、お腹まわりのトレーニングに高い期待が寄せられているとわかる。

ほかの部位については人によってさまざまで、比較的多かった回答は「ふくらはぎ」「肩」「お尻」など。気になる部位にピンポイントでアプローチできるEMSの特徴を活かし、それぞれの悩みに合わせて取り入れていることがうかがえる。

5.EMSの主なメリット4つ

EMSの主なメリットは次の4つ。意識下でのトレーニングにはない、EMSならではの魅力を知っておこう。

5-1.継続しやすい

EMSの使い方は製品によってさまざまだが、基本的には使いたい場所に装着してスイッチを入れるだけでOK。使うまでの手間がほとんどかからないので、飽き性の人や面倒くさがりの人も続けやすい。誰でも簡単に、無理なく継続できるのは、筋トレやセルフマッサージにはない魅力といえる。

5-2.いつでも気軽に使える

EMSは場所を取らないので、いつでもすぐ使える。家事や仕事をしながら好きなタイミングで筋肉を刺激できるのは、忙しい人にとって大きなメリット。周りの目を気にせず、誰にも気を使わずにできる筋トレを探している人は、ぜひEMSを検討してみて。

5-3.気になる部位だけ鍛えられる

EMSはピンポイントでのトレーニングが可能。通常の筋トレや運動の場合、鍛えたい部分以外にも少なからず圧がかかるので、疲労感が強くなることも少なくない。その点EMSは他の部分に影響が出ることはなく、少ない疲労感で効率的に鍛えられる。

5-4.運動や筋トレが苦手でも始められる

一部使用ができない場合を除き、きつい運動が苦手な人や運動時間を確保できない人、身体の痛みや持病で十分活動できない人も、EMSを使えば無理なく運動できる。普段ほとんど運動習慣がない人の場合、トレーニングを始める上でもっとも心配なのは続けられるかどうか。EMSは運動や筋トレが苦手でも無理なく簡単に始められる。

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日常生活に筋トレを取り入れるなら、シックスパッドのパワースーツコアベルトがおすすめ。着用感がいいので、運動中はもちろん、家事や仕事など「ながら」で手軽にトレーニングできる。

ジェルシートがいらないのも大きな魅力。水を吹きかけるだけで通電可能なので、ランニングコストはかからない。ゴミも出ず環境にやさしい仕様。

6.EMSの主なデメリット3つ

メリットばかりに思えるEMSだが、デメリットもいくつかある。EMSのデメリットを理解し、納得したうえで使用しよう。

6-1.短期間では効果を感じにくい

効果を実感できるまでの期間は使用頻度や部位、年齢や個人の感覚によって違うけれど、一般的には2~3カ月程度かかるといわれている。すぐに効果が出ないからといって止めてしまうのではなく、長いスパンで使用することが大切。

6-2.無理をし過ぎると痛みを感じる場合がある

設定のレベルが高すぎたり、過度な運動との併用で無理に負荷をかけると、痛みや違和感を感じる場合がある。特に初めてEMSを使う人や負荷が気になる人は、低い出力から始めるのがおすすめ。

6-3.ジェルパッドはランニングコストがかかり、扱いにくい傾向に

ジェルパッドやジェルシートを使うEMSでは、定期的なお手入れや交換が必要。製品や使用環境によるけれど、ジェルの交換サイクルは約1カ月と短い。交換のたびにコストがかかること、衛生面を保つにはこまめな洗濯が必要なことを考えると、忙しい人や面倒なことが苦手な人には向いていない。より気軽にEMSを使いたい人は、ジェル不要のタイプを選んで。

なお、推奨されている交換期間を過ぎてジェルを使用した場合、粘着力が落ちて装着しづらくなったり、乾燥して通電が十分されなくなったりする。せっかく使っていても効果が得られない原因になるので、ジェルタイプのEMSを選ぶときは必ず交換までの期間を確認しよう。

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シックスパッドの「パワースーツ コアベルト」は、ジョギングなどの有酸素運動や筋トレとの併用可能。伸縮性の高い生地で、激しく動いても体にしっかりフィットしてくれる。

汗などの影響を受けにくく、劣化しにくいのも特徴。耐久性が高いので、汗や汚れが気になったら自宅の洗濯機で丸洗いできるのも嬉しい。

7.EMSをおすすめする人、しない人

誰でも気軽に使えるEMSだが、人によって向き不向きがある。ここでは、EMSをおすすめする人、しない人の特徴について解説。買ってから後悔しないためにも、自分が向いているタイプかしっかり検討しよう。

7-1.EMSをおすすめする人

楽に鍛えたい、運動や筋トレは苦手、トレーニングの時間が取れない、特定の部位だけ鍛えたい人は、EMSに向いている。EMSは継続して使えば筋肉トレーニングや運動との併用で効率的なトレーニングが期待できる。スキマ時間を使って鍛えられるぶん、仕事や家事など毎日忙しい人もメリットを感じやすいはず。時間がかかっても無理なく確実に効果を得たい人は、ぜひ前向きに検討を。

7-2.EMSをおすすめしない人

一方、短期間で効果を実感したい人やEMSだけで痩せたいと思っている人には、EMSはおすすめできない。減量が目的の場合はEMSではなく、食事などの生活習慣を見直すことから始めよう。

また、強い出力でもあまり刺激を感じない人もEMS向きではない。これまで電気治療などで刺激を感じにくかった経験がある人は、電流のレベルが最低3~4つはあるEMSを選ぶことが大切。刺激の感じ方は人によって違うので、初めてのEMSは微調整がしやすいものから選んで。

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装着するだけで筋肉を刺激してくれるコアベルト。操作も簡単で手軽に使えるので、普段ほとんど運動習慣がない人や機械が苦手な人でも扱いやすい。

また、ジェルシートがいらないのも大きな魅力。水を吹きかけるだけで通電可能なので、ランニングコストはかからない。ゴミも出ず環境にやさしい仕様。

家事や仕事をしながら使用できるから、日常生活にも取り入れやすいはず。これまで筋トレが続かなかった人こそ試してみて。

8.EMSの効果的な使い方3選

EMSの効果を最大限に発揮するための、効果的な3つの使い方をご紹介。

8-1.毎日継続して使用する

EMSに限らず、すべてのトレーニングは継続することが大切。EMSの効果が実感できるまでには月単位の時間がかかるけれど、毎日の習慣として続けることで変化を徐々に感じられるはず。体調がすぐれない日を除いて、基本的にEMSは毎日使う癖をつけよう。

継続するためのポイントは、自分の変化を客観的に見ること。気になる部分を日々写真に撮り、日記のように記録しておくとビフォーアフターがわかりやすくなる。モチベーションを維持しつつ楽しみながら続けられるよう、ぜひ記録をつけてみて。

8-2.徐々に刺激レベルを上げていく

刺激を怖がるあまり、ずっと弱い出力で続けるのは意味がない。とくに、お尻や太ももなどの筋肉が大きい部位は出力が弱いと効果を感じにくいので、筋肉が多少ピクピクするくらいの出力をキープしよう。慣れてきたら徐々に刺激レベルをあげていくと、より効率的な筋肉トレーニングができる。

8-3.有酸素運動や筋トレを並行する

有酸素運動や従来の筋トレを並行することで、EMSの効果はさらに実感しやすくなる。EMSを使用しながら簡単な筋トレを行うと、トレーニングの効率性や効果を上げられる可能性も。軽く汗ばむくらいの運動でいいので、余裕があるときは積極的にチャレンジしてみて。

9.EMSについてよくある質問

EMSは筋トレになる?

EMSは手軽に筋肉を刺激できる、ひとつの筋トレ方法です。フルパワーで筋肉に力を入れていられる時間は一般の人で4秒程度と限られていますが、EMSなら自分の意思とは関係なく長時間力を入れ続けられます。電流を上手にコントロールすれば、EMSで筋肉をトレーニングすることが可能です。

EMSの腹筋への効果は?使い続けると腹筋は割れる?

使用頻度によっても異なりますが、食事など普段の生活習慣に気を付けつつEMSを併用すれば、腹筋を割りやすい環境は整えられます。とくに男性は女性より皮下脂肪が付きにくいので、比較的腹筋を鍛えやすいといえるでしょう。

効果的なEMSの使用時間は?

EMSは製品によって使用時間が決められています。家庭用EMSの場合、一般的な使用時間は30分程度ですが、出力量が強いものでは15分程度でよいものもあります。初めてEMSを使うときは必ず取扱説明書を確認し、正しい使用時間を守りましょう。

EMSの周波数の目安は?

筋肉がピクピク動いているけれど痛くはないという状態が、自分に最適な出力量です。家庭用EMSの場合、20Hz帯の製品であれば筋トレ効果が期待できます。

ベルトやシート、美顔器など、どのEMSを選べばいい?

EMSの形状を選ぶときは、どの部分に使用したいかを考えましょう。たとえばお腹全体を鍛えたい人はベルト型、腹筋を中心に鍛えるならパッド型など、使用部位に合ったものを選ぶことが大切です。顔を鍛えたいときは、EMS美顔器がおすすめです。

家庭用EMSと業務用・医療用EMSの違いは?

EMSには家庭用、業務用、医療用の3種類があり、出力量やパッドの形、推奨される頻度などが異なります。業務用と医療用は使用できる範囲や出力量の幅が広く効果が得られやすい反面、扱いが難しいという難点があります。対して家庭用は一般の人でも安全に使いやすくなっています。家庭用は比較的安価で購入できますし、自宅で使うなら家庭用EMSで十分です。

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※記事は2024年9月30日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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