脂肪溶解注射とは?種類や効果、デメリットまで徹底解説【医師監修】
痩せたいのになかなか運動が続かない、すぐにリバウンドしてしまう、二の腕やお腹が気になる・・・など、ダイエットにまつわる悩みはさまざま。そこでおすすめなのが、体への負担やダウンタイムが少なく、好きな部位の部分痩せをめざせる脂肪溶解注射。効果や種類、デメリットなど、脂肪溶解注射にまつわるあれこれを「明治通りクリニック」副院長・野口武俊先生に聞きました。ぜひ参考にして、理想のプロポーションをめざそう。
更新日:2023/02/17
東京都内のおすすめ皮膚科・クリニックから検索
脂肪溶解注射がおすすめの人
✔ 部分痩せをしたい
✔ 楽にダイエットをしたい
✔ 周囲に気づかれずに痩せたい
✔ リバウンドしやすい
✔ 脂肪吸引には抵抗がある
脂肪溶解注射とは?
脂肪溶解注射の特徴・仕組み
脂肪溶解注射とは、痩せたい部分に脂肪溶解成分を注入し、脂肪細胞を溶かして痩せる方法のこと。主成分(デオキシコール酸もしくはフォスファチジルコリン)が脂肪細胞を溶かし、さらに体内にあるマクロファージという細胞が破壊。破壊された脂肪細胞の残骸は血管やリンパ管を通り、尿とともに体外へ排出される。
食事制限や運動によるダイエットは脂肪細胞の中の脂肪を減らすのみで、脂肪細胞の数が変わらないためリバウンドする場合があるけれど、脂肪溶解注射だと脂肪細胞の数自体を減らせるので、リバウンドしにくいのが特徴のひとつ。
施術では、注射針で脂肪層へ注入する。注入範囲に満遍なく薬剤が浸透するよう、顔の場合1回2~5CC(体の場合は10~20CC)程度を数カ所に分けて細かく注射する。その後、効果を見ながら2~3週間に1回を目安に打っていく。
脂肪溶解注射の効果・効能、ダウンタイムは?
■効果・効能
脂肪溶解注射の効果は、なんと言っても好きな部位を狙いうちして半永久的に部分痩せをめざせること。ムチムチの二の腕やぽっこりお腹、フェイスラインのたるみなど、気になっている箇所をクリニックで相談しよう。
■ダウンタイム
基本的にダウンタイムが少なく、顔への施術後すぐにメイク可能なのも嬉しいポイント。種類や部位によって異なり、顔への施術(カベリンの場合)では、まれに注入部位に軽い痛みや軽い内出血が出ることがある。体への施術(メソラインスリムの場合)では、鈍い筋肉痛が1週間程度、腫れやむくみが2週間程度出ることも。
脂肪溶解注射の種類
■BNLS アルティメット
BNLS注射は比較的効果が早く出る脂肪溶解注射。顔への施術に特化しており、丸顔や二重あご、団子鼻が気になる人におすすめ。体への負担が軽く、腫れや熱感などのダウンタイムも少ない。脂肪溶解作用やリンパ循環作用、肌の引き締め効果、肌の再生、老化防止効果などが望める。
■カベリン
脂肪溶解作用のあるデオキシコール酸の濃度が0.5%と、高めに含まれている。あまり高濃度すぎると注射後の腫れがひどくなるため、カベリンは脂肪溶解作用の効果と腫れのバランスが絶妙にとれた薬剤。脂肪溶解作用やリンパ循環作用がある。
■MITI
脂肪溶解作用と筋肉増強効果の“ダブル引き締め効果”が期待できるMITI。フォスファチジルコリン、デオキシコール酸などの脂肪溶解作用を持つ成分を多く含有しているにもかかわらず、Phyto-NEPという抗炎症作用のある成分も含むため、腫れなどのダウンタイムが軽度なのも魅力的。
■山参注射
山参(サンサム)とは高麗人参の希少種のこと。そのため山参注射は高麗人参注射とほぼ同義。自然由来の漢方による薬剤なので、安全性が高い。また、脂肪溶解作用に加え、ゴオウをはじめとした生薬配合エキスにより、脂肪分解を促進し、食欲を抑える効果が期待できる。
■チンセラ・チンセラプラス
チンセラやチンセラプラスにはデオキシコール酸が0.8%と高配合されているため、高い脂肪溶解作用を望める。一方で浸透圧がpH7(中性)に調整されているため、痛みや腫れを抑えられる。
■ネオベラ
デオキシコール酸を0.5%と高濃度に含むため、高い脂肪溶解作用があるネオベラ。またLカルニチンによる脂肪燃焼作用も期待できる。痛みや腫れなどのダウンタイムがほとんどない点も嬉しいポイント。
■メソラインスリム
体に特化した薬剤で、ムチムチの二の腕や背中の贅肉、ぽっこりお腹、太ももの太さが気になる人におすすめ。フォスファチジルコリン、デオキシコール酸などの脂肪溶解作用を持つ成分を多く含む。
種類別 |
|
|
|
|
|
|
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
製品名 | BNLS アルティメット | カベリン | MITI | 山参注射 | チンセラ・チンセラプラス | ネオベラ | メソラインスリム |
1回あたりの効果 | △ | ○ | ◎ | △ | ◎ | ○ | ◎ |
注射後の痛み | 少ない | 少ない | やや少ない | やや少ない | ややあり | 少ない | あり |
おすすめ部位 | 顔 | 顔 | お腹、二の腕、太もも(※ボディ専用) | 顔、体(脂肪の付きやすい箇所) | 顔、体 | 顔、体 | お腹、二の腕、太もも(※ボディ専用) |
目安料金 | 1cc約4000円~ | 1cc約5000円~ | 1cc約5000円~(※通常5cc~) | 1cc約8000円~10000円 | 1cc約7000円~ | 1cc約5000円~ | 5cc約8000円~ |
特徴 | 体への負担が少なく、取り扱い医院も多い | BNLSよりデオキシコール酸の濃度が高い | セルライトにも効果的で筋肉増強効果がある | 自然由来の成分を使用。食欲抑制効果も | デオキシコール酸濃度はカベリンより高く効果がしっかりと出やすい | カベリンと同程度のデオキシコール酸配合 | 大豆アレルギーの人は使用不可 |
ダウンタイム | 内出血:2週間程度<br />腫れ:3日程度 | 内出血:2週間程度<br />腫れ:3日程度 | 筋肉痛のような痛みが1週間程度<br />BNLSより腫れることがある | ほとんどなし | 内出血:2週間程度<br />腫れ:1週間程度 | 内出血:2週間程度<br />腫れ:3日程度 | 内出血:1週間程度<br />腫れ:2週間 |
※効果や痛みは個人差があります
※掲載の脂肪溶解注射の種類は一部になります。クリニックによって取り扱っている脂肪溶解注射の種類が異なります
※価格帯は目安になりますので詳細は各クリニックに問い合わせください
脂肪溶解注射で受けられる部位と目安の量は?
■顔 ※使用量はカベリン使用の場合の目安
<フェイスライン>
小顔をめざす・たるみに
1回2~4CC
<頬>
ほうれい線に
1回2~4CC
<鼻>
小鼻を小さく
1回1~2CC
<エラ>
エラ張りに
1回2~4CC
<アゴ下>
二重あご、たるみに
1回4~5CC
■体 ※使用量はメソラインスリム使用の場合の目安
<二の腕>
たるみ・減らしづらい贅肉に
1回10~20CC(両側で)
<腕の付け根>
バストからはみ出す脇肉に
1回10~20CC(両側で)
<背中(肩甲骨)>
減らしづらい贅肉に
1回10~20CC
<腰周辺>
減らしづらい贅肉に
1回10~20CC(両側で)
<お腹・おへそ周り>
減らしづらい贅肉に
1回10~20CC
<下腹部>
ぽっこりお腹に
1回10~20CC
<太モモ(内側・外側・前・後)>
セルライト・減らしづらい贅肉に
1回10~20CC(両側で)
<お尻>
たるみ・減らしづらい贅肉に
1回20CC
<ふくらはぎ>
たるみ・減らしづらい贅肉に
1回10~20CC(両側で)
脂肪溶解注射はおすすめの治療?ドクターが解説
「食事制限や運動などのダイエットを失敗してしまった方、ダイエットできたもののリバウンドをしてしまった方、痩せたいけれど脂肪吸引手術までは抵抗があってできない方、脂肪を減らしたい範囲がある程度決まっていて繊細な施術を希望している方などには、脂肪溶解注射の治療はおすすめです。皮下出血などのダウンタイムはほとんどないため、周りからは気付かれにくく、細かい部分にも注射が可能なので、自然に仕上げることができます。診察の際はいい点だけでなく、リスクもしっかりとお伝えした上で治療を進めてまいりますので、安心してご来院ください。」
脂肪溶解注射の施術の流れ
美容クリニックで受ける脂肪溶解注射の施術の一例
施術部位や注入量によるけれど、「明治通りクリニック」の場合、診察から施術完了までの時間の目安は30~50分ほど。施設によって工程が異なるため、詳細は各施設に問い合わせて。
STEP1.看護師によるカウンセリング
最初に記入した問診票をもとに看護師がカウンセリング。めざすフェイス、ボディイメージを共有し、どのくらいの回数や頻度で治療が必要か説明を受ける。顔の場合でもクレンジングの必要はなく、注入する部位のみメイクを落としてくれる。
STEP2.医師による治療方法の説明
注入する薬剤の種類(「明治通りクリニック」の場合、顔はカベリン、体はメソラインスリム)、最適な本数、リスク、副作用、ダウンタイムについて、医師が説明。横になってからだと重力により変化する可能性があるため、座位もしくは立位の状態で行う。
STEP3.施術部位の冷却
冷却することで皮膚の感覚を鈍くし、痛みを和らげる。ただし、注入時および注入直後の痛みを減らすよう、体の場合は局所麻酔を混ぜて注射する。
STEP4.薬剤の注入
針先が皮膚内や血管内にないことを確認し、皮膚の下にある脂肪層へ注入していく。注入範囲に満遍なく薬剤が浸透するよう、数カ所に分けて細かく注射する。
STEP5.医師の確認
注入時に体調の変化がないかを確認。また、注入直後は刺入点から出血が続いていないか確認し、さらに看護師がダブルチェックする。その後問題なければ、顔の施術の場合はメイクをし、会計して終了。
東京都内で安心の美容皮膚科・クリニックを探す
脂肪溶解注射はどこで受けられる?
医療行為のため、美容皮膚科やクリニックで受けられます。安心のクリニックを探すならすべての施設に編集部が足を運んで厳しい審査をしているオズモールがおすすめ。オズモールからの予約なら初回限定プランや2回目以降も利用しやすいプランも。口コミやランキングから気になる施設を探してみて。
東京都内の掲載施設 一例
脂肪溶解注射のQ&A
気になる疑問に医師が回答! 効果や通う頻度の目安、脂肪吸引VS脂肪溶解注射だとどちらがいいのか、リスク、注意点などの疑問を解決し、安心して施術を受けよう。
注射は痛みを感じますか?
針でさされる痛みがあります。氷で冷やすことで痛みを感じづらくなるよう工夫をしています。また、注入時および注入直後の痛みを減らすよう、体の場合は局所麻酔を混ぜて注射します。 施術についてもっと詳しく≫
腫れが引かない場合はどうすればいいですか?
通常は数日~2週間で腫れは引いてきますが、2週間経過しても改善されない場合は、施術したクリニックへご相談ください。
1回の施術での効果は?頻度の目安はどのくらいですか?
徐々に効果が出てくるため、一度だと効果を実感しにくいでしょう。3~5回目から実感しやすくなります。2~3週間に1回を目安に施術を受けるのがおすすめです。
ダウンタイムはありますか?
ダウンタイムは少なく、顔への施術後すぐにメイク可能です。種類や部位よって異なり、顔への施術(カベリンの場合)では、まれに注入部位に軽い痛みや軽い内出血が出ることがあります。体への施術(メソラインスリムの場合)では、鈍い筋肉痛が1週間程度、腫れやむくみが2週間程度出ることも。
リスクやデメリットはありますか?
内出血やむくみ・腫れ、アレルギー反応のリスクがあります。針で刺して薬剤を注入するため、細かい血管に当たった場合、刺入部に紫色の出血点が出ることも。また、薬剤によって程度の差は大きくありますが、むくみ・腫れが1〜2週間程度持続することがあり、通常は徐々に改善していきます。含まれる成分にアレルギーを持っている場合は、注入後に注入部が赤くなったり、全身に発疹が出現したりする可能性がまれにあります。
施術前後の注意点はありますか?
施術前はとくに注意点はありません。施術後、当日は激しい運動や過度の飲酒を控えてください。多めに水分を摂り、分解された脂肪細胞を排出しやすくします。
一緒に受けたら効果的な施術はありますか?
HIFUやRF(高周波)治療を行うと、脂肪溶解注射でボリュームの減った皮膚を引き締め、引き上げることでよりすっきりさせられます。また、HIFUの一部の機種では、脂肪溶解を促すモードが搭載されており、脂肪溶解注射との相乗効果でさらにサイズダウンをめざせます。
脂肪吸引手術との違いはなんですか?
脂肪吸引手術と比べ、脂肪溶解注射は細かく注射するため繊細な部分やせが可能です。また、脂肪吸引手術は皮下出血が広範囲に出現することが多くダウンタイムが長いですが、注射の場合、ダウンタイムはほとんどなく、出現してもごくわずかの出血点なので目立ちません。
明治通りクリニック副院長。北海道大学医学部医学科卒業後10年以上の間、都内の総合病院およびクリニックで皮膚科専門医として勤務。「美容医療は皮膚の詳しい知識があってこそ、安全かつ確実に行えるもの」をモットーに、わかりやすい言葉で患者が納得するまで丁寧に説明をしてくれる。得意分野は各種レーザー治療(美容、あざ、ほくろ)、脂肪溶解注射、ボトックス注射など。
OZの美容クリニックとは
1.勧誘なしの施設のみを紹介
編集部が実際に足を運び厳選した施設のみを掲載しているので、しつこい勧誘はもちろんなし。安心して訪れて。
2.オズモール限定で初回9000円、何度でも11000円以下
光フェイシャルやレーザーなど人気メニューも初回限定9000円均一で受けられるのはオズモール限定。リピーターも継続して通いやすいプランも。
3.24時間いつでも即時予約
行きたい時にいつでもWEB予約OK! リクエスト予約は一切なし。クリニックの空いている日にすぐ予約ができるのが嬉しい。
美容クリニックTOPを見る≫