ボトックス注射で表情しわを撃退!つるんと若々しいフェイスに
額や目尻のしわ、笑うと歯茎がニィッと見えるガミースマイルなど表情じわは老け印象を加速させる原因に。その改善に効果的なのが「ボトックス注射」。筋肉の働きを弱めてしわを寄りにくくする治療法で、ひと昔前は美容上級者がやるものというイメージがあったけれど、近年は気軽な施術のひとつになっている。そこで、どんな施術なのか美容皮膚科「CHRISTINA CLINIC 銀座」の院長・松島桃子先生に聞きました。
更新日:2023/02/17
ボトックス注射とは?
ボトックス注射の特徴
ボトックスとは、ボツリヌス菌が産みだす神経の伝達をブロックする複合体毒素「A型ボツリヌス菌毒素製剤」のことで、ボトックス注射は、それを患部に注射して筋肉の働きを弱める治療法のこと。毒素と聞くとちょっと怖い感じがするけれど、美容医療で使用されるのは極々少量であり、世界中で使われていて特に大きな副作用もないので安心して受けられる。
筋肉の働きを弱めることでしわが寄りにくくなるので、結果、眉間の縦じわや額の横じわ、目尻のしわを目立たなくすることができる。また、エラやあごの過度に発達した筋肉にも有効で突出を和らげてきれいな輪郭へと導いたり、ふくらはぎや肩の筋肉の発達を弱めてほっそりとしたラインを作ったりすることも可能。
もうひとつの働きとして、ボトックスは皮膚の浅い部分に注入することで、汗腺の神経に働きかけ、汗の分泌を弱めることができる。
効果・効能
■表情ジワの改善、予防(目尻・眉間・おでこ)
ボトックスは筋肉の働きを弱めることができるため、上を向いたときおでこに刻まれる横じわや、顔をしかめた時にできる眉間のしわ、目尻にできる笑いじわなどに効果的。表情筋が動かなくなることでしわが刻まれるのを予防し、目立たなくすることができる。
■あごのデコボコ(梅干しじわ)改善
ちょうど顎の先、下唇の真下から伸びている筋「オトガイ筋」が発達しすぎているとまるで梅干しのようなしわしわのこぶができやすくなる。ボトックス注射で、筋肉の働きを弱めてこりを和らげ、すっきりとしたフェイスラインに。
■唇上のすぼみジワ、ガミースマイル改善
笑うと歯茎が見えて笑顔がコンプレックスになりがちなガミースマイル。唇周辺の筋肉が発達しすぎているため、ボトックス注射で筋肉の動きを止めてあげると自然な笑顔に。唇周辺のしぼみじわにもボトックス注射は効果あり。ただし、ほうれい線は“溝”なので、ボトックス注射で改善するのは難しい。
■口もとのへの字改善、口角アップ
表情が暗く怒っているような印象を与えてしまう、ヘの字の口もと。原因は「口角下制筋」が引っ張られている場合が多い。この筋肉にボトックス注射をすることで、口角を下に引っ張る力が抑えられて口角アップにつながる。
■小顔効果、エラの筋肉をボリュームダウン
エラの張りの原因が、骨格ではなく噛む筋肉である咬筋(こうきん)が発達し過ぎている場合も、ボトックス注射で目立たなくすることができる。別称「小顔ボトックス」といい、若い人でも咬筋のエラボトックスをする人は多い。食いしばりによる歯のトラブルに悩まされている人が治療の一環として打つことも。
■多汗症改善、脇ボトックス
ボトックスには、アセチルコリンという汗を出す物質の働きを止める作用も。皮膚の浅い層に打つことで汗を出す受容体をブロックし、汗を止めることができるため、汗をかきやすい夏やニットなどで蒸れやすくなる冬はこの「汗止めボトックス」が大活躍。汗に悩まされることなくサラサラの脇をキープできる。他にも、手のひらと足の裏にも打つことが可能。
■脚痩せ(ふくらはぎの脚痩せ)効果
ボトックス注射は、脚や肩などにも打てるため、ししゃものように見えるふくらはぎの筋肉「ヒラメ筋」をなくして細く見せる目的や肩の張りをとりたいという目的で施術を行うケースもある。
ダウンタイム・リスク・副作用・注意点について
ボトックス注射は患部に注射針を刺すため、内出血して青っぽくなってしまうことも。ただ、長くても10日程度で消えるので心配無用。
副作用としては、施術が初めての人、筋肉が発達しすぎている人は最初の1〜2週間程度、筋肉が動かなくなることでツッパリ感を感じることがある。ただ、これも通常過程で違和感は1〜2週間、徐々に馴染むので心配しなくてOK。
いちばん注意するべきはおでこで、あまりにも教科書通りに打つと目が開きにくくなったり、違う筋肉にしわ寄せがいって頭痛が起きやすくなったりするケースも。信頼できる医師に相談しながら、施術を受けよう。
ボトックスの症例
ボトックスを「やさしい美容皮膚科・皮膚科秋葉原院」で実際に受けた人の症例を参考にしてみよう。
■症例
回数:1回
受けた治療メニュー:ボトックス
「40代前半の方です。笑った時にできる目尻のしわを気にしていらっしゃいました。ボトックスは、注射後2~3日で効果が現れ始め、2週間後にいちばん効果が出た状態になり、3~4カ月間効果が持続します。施術2週間後で笑った表情を作ってもらいましたが、目尻にグーッと力をいれてもらってもしわができませんでした。しっかりと効果を実感でき、とても自然な仕上がりと喜ばれました。
ボトックスの打つ箇所や量は熟練した医師が的確に行わないと、瞼が開けにくくなったといった不都合が生じる場合もあります。弊院では熟練した腕で 、1人ひとりの状態に合わせた注入量を丁寧に注入し行っていますので、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。」(宇井千穂先生/やさしい美容皮膚科・皮膚科秋葉原院)
ボトックス注射の流れ
ボトックス注射の施術の流れを「CHRISTINA CLINIC 銀座」を例にご紹介
施設によって異なるので、詳細は各クリニックに問い合せを。
STEP1 問診表の記入、治療の流れの説明
ボトックスに関する説明、および使う量やリスクについて話を聞く。
STEP2 医師による診察
しわの動きや輪郭を見て、どの辺にどの程度の量を打つかなどを決める。
STEP3 注入
患部をアイシングして痛みを抑えながら注入。麻酔クリームを使うケースもある。
STEP4 看護師よりケア方法など説明
施術1時間は化粧をしない、患部は5日間マッサージしないといった施術後の注意点を聞く。
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ボトックス注射のQ&A
安心して受けられる病院の見極め方はありますか?
ボトックスを行う医院は多く、最近は「厚生労働省認可の薬剤を使用しています」など薬剤に対しての安全性を記載しているところも多いです。また、ボトックス注射は医師の経験値や技量によるところが大きいので、失敗を避けるためにも基本的には口コミで選ぶのが安心。おすすめは美容医療歴が長い女医さん。自分の顔を実験台にしている場合が多く、打つのが上手いことが多いです。
ボトックス注射は、痛みが伴いますか?
痛みはあります。注入するときの痛みに耐えないといけないのがボトックスのつらいところ。とはいえ、最近は32ゲージという採血の1/5程の極細針を使うのが主流で、意外と平気だったという感想を持つ人が多いです。感覚としては、筋肉注射なのでインフルエンザの軽い感じ。もちろん個人差はありますが、耐えられるという人がほとんどなのでご安心を。
持続期間・頻度はどれくらいですか?
ボトックスの持続期間はだいたい3カ月ほど。完全に戻り切る前の2.5カ月目に被せて打つのがベターですが、様子を見て、4.5カ月くらいでもOK。継続して打っていると、筋肉が動きにくくなっているところにさらに弱めることになるので、次第に持続期間が長くなっていきます。効果は、最初は1週間くらいで感じ始めて、3カ月を目処に徐々に元に戻っていきます。
施術後すぐにメイクはできますか?
注射針の穴が開いているので施術後すぐはNGですが、1時間ほど空ければOKです。
施術前後で気を付けることはありますか?
施術当日は、入浴は可能ですが、サウナなど過度な発汗は血流がよくなり赤みが出てきてしまうことがあるので控えてください。また5日間程度は、患部のマッサージは行わないように。その他は、特に注意すべき点はありません。
スキンケアと医療を融合させた美容クリニック「CHRISTINA CLINIC 銀座」の院長。肌の負担が少なくダウンタイムのない施術を心がけ、美容皮膚科や美容外科などの医療とスキンケアの視点から美しい肌へと導く。
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WRITING/KANO NUMATA