
いちごパフェのおいしい季節が到来! 見た目のかわいらしさと、甘酸っぱい味わい、そしてほかの素材との組み合わせが楽しく、今年も大注目のいちごスイーツです。
今回は、そんないちごパフェを深堀りすべく、パフェ評論家の斧屋さんにインタビュー。いちごパフェならではの魅力やおすすめのお店について伺いました。
■実は日本で発展したパフェ文化。楽しむための基本を紹介!
パフェをとことん楽しむキーワード①「パフェの“構成”」とは?
今回お話を伺ったパフェ評論家の斧屋さんは、なんと10年で4000杯以上のパフェを食べてきたスペシャリスト。斧屋さんによると、パフェの魅力とは「いろいろなおいしいものが層状に重なって、それを順番に食べたり、混ぜて食べたりする体験」なのだそう。
パフェは、その層状になった要素のことを「構成」と呼ぶことが多く、3層に分けられることが多い。飾りのパーツがあしらわれる「トップ」の下から、グラスからはみ出した部分でテーマを表現する「表層」、グラス内部でテーマを深掘りしたり、あえて別の世界を表現する「中層」、最下部でテーマを反復させて一体感を出す「深層」が一般的。最近では、パフェの構成図をメニュー表やSNSで公開しているお店も多く、見ながら食べればより深いパフェの世界が楽しめそう。
パフェをとことん楽しむキーワード②「パフェの“系統”」とは?
また、パフェには、大きく分けて2つの系統があるそうで、そのひとつがフルーツパーラー系。
「フレッシュフルーツを軸にしたパフェ。あくまでも果物がメインで、ザクザクとした歯ごたえのある食感やフルーツ以外の香りの要素を極力入れないことが多い印象。フレッシュのフルーツはトップだけでなく、深層にもしっかりと入れることが多いですね。ブランドの品種を使ったり、さまざまな品種が食べ比べられるパフェを出す店も」と斧屋さん。
もうひとつの系統は、パティスリーやパティシエが腕を振るう専門店で提供されるパティスリー系で、こちらは素材と素材の組み合わせが重要。「テーマを作り手が決められ、誰が作るかということも重要になるのがパティスリー系です。パーツそれぞれにこだわり、フルーツがテーマでもコンポートやマリネするなどで加工します。また、生のままで使う時も、スライスしてグラスに貼り付けるように並べたり、ダイスにカットしたりさまざまで、他の素材と一緒に食べられるよう工夫されています。そして、食感、香りの要素も重要。スパイスやハーブとの組み合わせも増えています」(斧屋さん)。
■「いちごパフェ」を深堀り。その魅力とはいったい?
①フルーツ界のアイドル、いちご! 人気も品種数もダントツ
パフェの奥深さに触れられたところで気になるのが、いちごパフェの魅力。「いちごパフェは、パフェの中でも確固たる地位を築いているアイドル的な存在です。中でも埼玉県の“あまりん”という品種を使うお店が最近は多いですね。いちご自体は色合いが映え、パッと華やかな存在。カットしなくても使えるサイズ感もポイントです。普段あまりパフェを食べないという方でも楽しめると思います」と斧屋さん。
作り手もテーマとしやすい素材だと斧屋さん。「見た目、味の想像がしやすいことからいちごをテーマにしたパフェを取り扱うお店は多いですね。また、パティスリー系のお店はショートケーキやミルフィーユなどの発想を活かしたり、パフェとしてグラスの中で再現することも」。
②加工や組み合わせで、いちごの魅力を引き出せる”パフェ”
では、パフェだからこそ味わえるいちごのおいしさとは?
「いちごは酸味と甘味のフルーツです。そのため、苦味のある素材との相性が良く、定番なのが抹茶。また、最近面白いと思ったのがふきのとう。意外な組み合わせですが、ふきのとうの青々とした苦味によっていちごの風味がのびのびとするんです」(斧屋さん)。
また、加工したさまざまなスタイルのいちごが楽しめるのが、いちごパフェならではの楽しみ。「パフェには、アイス、ソルベ、ムース、ジュレ、ソース、コンフィチュールなどいろいろなパーツが用いられます。いちごは誰にとってもなじみのあるフルーツなので、いろいろなパーツに加工をしても、これはいちごだな、と分かりやすいのが魅力。赤いパーツだったら、真っ先にいちごかな、と思いますし、いちごのつぶつぶが入っていたら、より分かりやすいですよね」。
■今回伺ったパフェ専門店「THE NEW NORMAL」
主役はフルーツ!旬の味わいを丁寧に引き出すパフェ
今回、斧屋さんと訪れたのは恵比寿駅より徒歩3分のパフェ専門店「THE NEW NORMAL」。パフェ職人の【AKI】さんが「あくまでも主役はフルーツで、フルーツを更においしく感じられる組み合わせを大事に作っています」と語るように、全国から取り寄せる旬のフルーツを贅沢に使ったフルーツパフェが楽しめる。
1月には、“若い世代に気軽に楽しんでほしい”という思いから、月替わりの小ぶりなパフェ「chouchou(シュシュ)」シリーズが誕生。2月からOZmallでも予約できるので、ぜひチェックして。また、5月ごろまではいちごモチーフで飾り付けられた「いちごルーム」をご用意。いちごに囲まれながらいちごを頬張る、ロマンチックなひとときが過ごせそう。
■ほかにも!斧屋さんがおすすめする「いちごパフェ」注目店
「パティスリー系」「フルーツパーラー系」のおすすめ店
フルーツパーラー系では「老舗果物屋さんが運営していながら、【パティスリー系】の要素も感じられます」と「水信ブルック&ファクトリー」。母体が約100年の歴史を持っているだけあって、フルーツの鮮度と目利き、食べ頃の見極めは完璧! また、いちごの人気品種の食べ比べができるパフェのある「フルーツパーラーゴトー(浅草)」、クオリティの高いいちごに定評のある「フルーフ・デゥ・セゾン(秋葉原)」もおすすめだそう。
続いてパティスリー系では、華やかなビジュアルが目を惹く「SALON BAKE & TEA」。「写真映えが抜群。もちろん、味もおいしく満足できます。いちごパフェだけでも数種類用意されています」。また、スパイスを巧みに使ったパフェがいただける「Maison heureux/メゾンウル(清澄白河)」、多彩なパーツによる独創的な組み合わせのパフェが夜も堪能できる「CAFE FLIGHT LOUNGE」(下北沢)も注目したい名店。
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Profile 斧屋さん
- パフェ評論家、ライター。東京大学文学部卒業。パフェの魅力を多くの人に伝えるために、雑誌、ラジオ、トークイベント、テレビなどで活動中。著書は『パフェ本』(小学館)、『パフェが一番エラい。』(ホーム社)のほか、2024年4月に新刊『パフェとデートする。 ~ひとりパフェ活のすすめ~』(ホーム社)を発売。斧屋さんの印象に残っているいちごパフェは「ロイヤルホスト」の「苺のブリュレパフェ」で、おいしさと絶妙な構成に「ファミレス史上最高のパフェ」と語るほど。
オズモールからWEB予約可能。いちごパフェ一覧
オズモールにはWEB予約できるいちごパフェのプランが満載。憧れホテルの豪華ないちごパフェや人気レストランのオシャレないちごパフェ、1000円台のお手頃いちごパフェなど、お好みでセレクトしよう。ビジュアル抜群のいちごパフェに、大満足間違いなし。OZポイントを使って支払いができるのも嬉しい!
【2025特集】大好きな誰かと いちごスイーツ
いちご、それは誰にとっても「幸せな記憶の象徴」。幼少期の誕生日ケーキ、デートで食べたいちごパフェ・・・。大人になった今、いちごスイーツにときめくのは、誰かとの幸せの記憶が心のどこかに棲んでいるからなのかも。そこで今年は「大好きな誰か」と楽しむいちごスイーツをご提案。パフェ、ビュッフェ、アフタヌーンティー。みんなで囲むテーブルで、笑顔になってまたひとつ。いちごとの幸せな体験、ここから増えますように。
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PHOTO/KAZUHITO MIURA WRITING/MARIA KAWASHIMA