【異動・退職者向け】思いが伝わる!退職の挨拶・スピーチ例文集

 異動・退職者向け~退職の挨拶・スピーチ例文集~

更新日:2020/01/10

異動や転勤、結婚、定年など、人生の節目にある退職での別れ。送別会・壮行会では、今までの感謝の気持ちをきちんと伝えて、上司や同僚、後輩など、送る側にも気持ちよく見送ってもらえるよう最後を締めくくりたいもの。そのためには送られる側としてのマナーを抑えた話し方がポイントに。そこで、“ビジネスコミュニケーション”のプロ、真山美雪さんがシチュエーション別、退職の挨拶をレクチャー。文例を活用して、思いが伝わる挨拶をめざそう。

基本の挨拶のマナーを知っておくことが大切

どの場面においても、長すぎる挨拶はNG。簡潔に話すために、あらかじめ内容を考えておくことが必要。退職の挨拶の場合は、去っていく会社の悪口になるような批判や評価をする内容は避け、お世話になった方へ“お礼の気持ち”が伝わる言葉を綴る挨拶を心がけて。

異動・退職者向け!退職の挨拶・スピーチ

転勤で職場を離れる場合 

仕事仲間と離れる転勤は、社内で広く知られているような共通の話題をバランスよく取り入れて、みんなに興味を持ってもらえる内容が◎。自分の思いが伝わる感謝の言葉をひとこと添えると印象深い挨拶に。

<例文>

「本日はお忙しい中、このように送別会を開いていただきましてありがとうございます。このたび、〇月〇日付けで〇〇に転勤することになりました。」

「特に~の案件が印象に残っています。○○部のみなさんには、○年間大変おせわになり、ありがとうございました。皆様のおかげでとても充実した○年間を過ごすことができました。心より感謝申し上げます。」

「最後に、皆様の健康と益々のご活躍をお祈りいたします。」

定年退職の場合

定年退職での挨拶では、長年、勤め上げた経験から合併などで以前と以後での混乱の話をしたり、会社や名指しでの批判をしてしまう傾向が。知らない世代にとってはあまり関心のない話でもあり、最後の心証も悪くなってしまうのでNG。公の挨拶の場では簡単かつ無難なエピソードと、「今までありがとう」の思いが相手に届くよう、感謝の言葉でまとめるのがベター。

定年での退職の挨拶・スピーチ

<例文>

「本日はお忙しい中、このような会を開いていただきましてありがとうございます。○○年間、大変お世話になりました。」

「○○会社では、何もわからない新人のころから私を育て、仕事の機会を与えてくださり、たくさんの先輩の方々のご指導をしていただきました。そのおかげで、今があります。また、私をサポートしてくれた後輩の皆様にも心から感謝いたします。」

「本日、○○日で無事定年まで勤めることができましたのも、みなさまのおかげです。」

「最後になりましたが、みなさまの健康と益々のご活躍。そして会社のさらなる発展を心よりお祈りし、退職の挨拶といたします。みなさま、長い間、ありがとうございました。」

途中退職の場合

途中退職では、会社の批判、不満などは言わず、今までの感謝の気持ちを伝える挨拶に徹すること。途中で去っていくことへのお詫び、指導してくれた上司へのお礼の言葉、同僚への感謝の気持ちを上手に伝えよう。

<例文>

「本日はお忙しい中、このような会を開いていただきましてありがとうございます。」

「私は入社して、○○年になります。わからないことだらけの私を一から指導してくださった先輩、上司のかたがた(○○係長、○○課長)本当に、今までありがとうございました。」

「ここまでやってこられたのは皆様のおかげです。みなさまに出会えたことは私の宝物です。」

「この度は、私のわがままで何も会社に恩返しをできぬまま退職することになってしまい本当に申し訳ございません。」

「今後は社員としてではなく○○会社の一ファンとして(一株主として)陰ながら応援して参ります。最後にみなさまの健康と益々のご活躍、そして会社のさらなる発展を心よりお祈りいたします。短い間でしたが本当にお世話になりありがとうございました。」

メールでの退職挨拶【社内編】

引き継ぎなどの業務的な要素も入るのがメールでの退職挨拶。相手に伝わるお礼の気持ちと合わせて、今後、滞りなく業務を進めるための指示を的確に書くことが大事なポイント。

多数に送る社内メールは書く内容を見極める、退職することがわかる内容とお世話になった仕事仲間への感謝の言葉にとどめること。社内の多数の人に送るので退職後の予定など詳しく書かなくても OK。ただし、同じような仕事を続ける時などは、関係が続くことも。その場合は、今後の仕事について書き、引き続きよろしくお願いいたします。と添えるようにしよう。

メールでの退職挨拶例文

<例文>

件名:定年退職のご挨拶 ○○〇(氏名)
○○部のみなさま 

お疲れ様です。○○課の○○〇(氏名)です。

このたび、3月末日を持ちまして定年退職の運びとなりました。
入社して○○年、なんとか、今日を迎えられたのはみなさまのサポートのおかげです。いろいろとご協力くださいましたこと心より御礼申し上げます。

退職後は、~をする予定です。

皆様におきましては、健康に気をつけて益々のご活躍をお祈りいたします。
○○会社のさらなる発展を心より祈っております。

今まで本当にありがとうございました。
取り急ぎメールでのご挨拶をお許しくださいませ。

○○氏名

メールでの退職挨拶【社外編】

社外へ向けての退職の挨拶メールは、退職がわかる内容と感謝の言葉を簡潔にまとめた文章に。一番大切なのは、今後の業務に滞りがないよう、引き継ぎをしっかりと行うようにしよう。担当者名などを伝え漏れがないようにすることが大切。

<例文>

○○株式会社

○○様 平素は格別なご高配を賜り深く御礼申し上げます。
早速ではございますが、この度、○○会社を退職することとなりました。
在籍中はひとかたならぬお世話になりありがとうございました。
私の後任は○○が担当いたします。
本来であれば、お伺いし、ご挨拶すべきところではありますが、
取り急ぎ、メールでのご報告での失礼をお許しください。

このアドレスは本日を持ちまして使えなくなります。

後日改めて、担当の○○がご挨拶に伺いますが、どうぞ、
変わらぬご指導をいただけますようお願い申し上げます。

最後になりましたが、○○様のご健康とご活躍をお祈りするとともに、○○会社のご発展を心よりお祈りいたします。いろいろとありがとうございました。

まとめ

お世話になった会社からの旅立ちは、気持ちのいい終わり方にしたいもの。そのためにも今回の例文を参考に挨拶やメールでのメッセージを考えてみよう。思いを言葉にするのはとても難しいけれど、心尽くしのお礼の言葉、メッセージなら、見送ってくれる人にその最後の思いはきっと届くはず。

お話を伺った方

真山美雪さん

真山美雪

ビジヨンテツク 代表取締役、一般社団法人 日本CA協会(https://ca-jpn.net/) 会長。国際線客室乗務員として、数々の VIP をはじめ、皇室フライトなどの担当乗務経験を生かし、官公庁、大学等の講師として活躍。接遇、ホスピタリティ、ストレスケア、メンタルヘルスをテーマの講演は、国内のみならず海外にまで及ぶ。研修、人材開発に携わるとともに、日本の「おもてなし」を世界に発信中。テレビ、ラジオなど出演、新聞やコラムに連載や取材多数。著書に「誰にでも愛される人の「気くばり」ルール」(宝島社)や「人間関係が楽になる気遣い&マナー事典」(池田書店)などがある。

WRITING/MASAE FUJITA

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※記事は2020年1月10日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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