「Drape 東京會舘」は、創業以来数多くの国公賓や VIP をもてなしてきた東京會舘の伝統フランス料理を、もっと気軽に味わってほしいという思いを込めて2023年にオープンしたレストラン。クラシックな味わいはそのままに、盛り付けなどで遊び心を加えるなど、洗練された現代的なプレゼンテーションで表現した料理が楽しめます。
日比谷の街並みを彷彿とさせる「劇場」をコンセプトにした店内は、揺れる幕に見立てたデザインのオープンキッチンや、グレイッシュな落ち着いたピンクのソファが配され、洗練された華やかな空間が広がります。また、天井が高く開放的な店内なので、心からゆったりとした気分になれますよ。
今回は、リクエストの多い人気の伝統料理を詰め込んだ「DRAPEコース」をいただきます。
まずはアミューズのとうもろこしのムースと真鯛のエスカベッシュから。とうもろこしのやさしい甘みが広がる滑らかなムースには、上にのったザクザクとしたクランブルの食感がアクセント。また、粒状のオリーブオイルが加わることで、風味に奥行きを生み出しています。
真鯛のエスカベッシュは爽やかな酸味が食欲をそそり、クラフトビールとスパークリングワインが進みます。このクラフトビールは柑橘系のすっきりとした味わいで、フレンチにも寄り添ってくれる味わい。
ワインは、リーズナブルな値段でクオリティーの高い味わいをグラスで楽しめるから、料理に合わせてソムリエと相談しながら決めるのがおすすめです。
東京會舘のベーカリーで毎日焼き上げるパンを堪能できるのも魅力的! この日は香ばしいバゲットと、甘みのあるとうもろこしのパンを味わいました。スープや魚料理など、パンが進むメニューが多いので、足りない場合はおかわりもできますよ。
キャンディー型のバターは、フランス産の格付け認定を受けたもので、ミルキーな風味と絶妙な塩加減が織りなすハーモニーが魅力。パンにたっぷり塗って味わいたくなるくらいのおいしさです。
東京會舘の星付きレストランでも提供されているバターで、気軽なスタイルで楽しめるレストランでありながら、細部にまで本格的なこだわりが光るのはさすが。
いよいよメインディッシュ。1品目には、カレイの洋酒蒸 ボンファムをいただきます。テーブルにお皿がやってきた瞬間から芳醇な香りが漂ってきて、期待が高まります。
創業当時から愛されてきた「舌平目の洋酒蒸 ボンファム」をカレイに変えて提供する1品。
真鯛のアラやホタテの紐などから抽出したブイヨンと白ワイン、マッシュルームでカレイを煮込み、芳醇なバターとオランデーズソースをかけてオーブンで焼き色を付けています。ソースは濃厚さを感じながらも食べやすくて、ふっくらとしたカレイと絡めていただくと、まさに口福。風味豊かなマッシュルームの食感のコントラストも楽しく、深い満足感を与えてくれます。
バゲットと合わせるのはもちろん、地中海に面したプロヴァンス地方の、ミネラル感のあるまろやかな白ワインともぴったり。
ちなみに、DRAPEコースでは、メインディッシュを1品または2品から選ぶことができるから、お腹の具合やその日の気分に合わせてセレクトを。1品を選んだ場合、お連れ様と別々の料理を楽しむことができるのも嬉しいポイントです。
メインディッシュの2品目には、オーストラリア産牛サーロイン シャリアピンステーキを。
網焼きによって香ばしく焼かれたサーロインは、柔らかくジューシーな仕上がり。厳選された柔らかいお肉をすりおろした玉ねぎでマリネすることで、さらに柔らかく仕上げているとのこと。
玉ねぎと赤ワインを使用した伝統のシャリアピンソースは香り高く、お肉の旨味をさらに引き立てています。
一緒にかかっているドゥミグラスソースも伝統の調理法のもの。トマトの風味を効かせることでほどよい酸味が生まれ、赤身肉との相性抜群。
付け合わせのビーツのマッシュは、ドレープのように美しく絞られており、お店らしい演出を感じさせます。
ステーキと合わせたのは、イタリアのジンファンデルという品種のワイン。
バニラやナッツ、チョコレートのニュアンスのある華やかなもので、驚くのはグラス1300円とは思えない素晴らしいクオリティー!
これにはワイン好きのライターもびっくり。気軽に楽しんで欲しいことからワインの価格帯も考慮しているとのことですが、どのワインもソムリエのセンスが光るセレクトでした。
デザートには、東京會舘の初代製菓長が考案したシグネチャースイーツの和栗のマロンシャンテリーを。「Drape 東京會舘」では、年間を通して茨城県産の和栗を使っていて、いつ訪れても特別感のある味わいが楽しめます。
カットするとそぼろ状になった和栗がたっぷり。和栗は蒸すことで、その自然な甘みが引き出されていて、口にしたときのファーストインパクトやリッチな味わいがなんとも贅沢。
東京會舘本舘でいただけるマロンシャンテリーとは生クリームの配合を変えていて、和栗が引き立つように甘さを控えめにしているそう。
コース用に用意されたミニサイズというのもかわいらしい。これを目当てに訪れる価値があります。
トレンドを意識したカジュアルさがありつつも、東京會舘の伝統がベースにしっかりあるからこそ、本物感が漂う魅力的なフランス料理でした。
かしこまりすぎない雰囲気なのでさまざまなシーンで利用でき、まさに「1つ知っておくと便利なお店」といえるでしょう。フランス料理初心者から、料理の知識が豊富な玄人の方までおすすめできるので、ぜひ一度、訪れてみては?
「Drape 東京會舘」シェフ 杉野 健司氏
2001 年東京會舘入社後本舘調理部を経て、2013 年オードヴルチーフアシスタント、2016 年「如水会館」チーフアシスタント、2017 年「浜松町東京會舘」調理長代理、2018 年本舘宴会調理チーフ。2019 年フランスにて 3 つ星レストラン「メゾン ラムロワーズ」、「オテル デュ パレ」で修業ののち、帰国後2021 年「プルニエ」チーフ、「銀座スカイラウンジ」調理長代理を歴任。2023 年 新店舗「Drape」調理長に就任。
「東京會舘と聞くと、格式の高さを感じるかもしれませんが、『Drape 東京會舘』は、カジュアルで親しみやすい雰囲気のお店です。若い世代の方にも、気軽にフランス料理を楽しんでいただける“入口”のような存在でありたいと考えています。同時に、経験豊富なグルメの方にもご満足いただいているので、幅広い層の方にお気軽にご利用いただけたら嬉しいです」
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店舗DATA
- スポット名
- Drape 東京會舘 (ドレープ)
- 電話番号
- 05031772770 05031772770
- 住所
- 東京都千代田区有楽町1-5-2 東宝日比谷プロムナードビル 2F
- 営業時間
- 11:00~21:00
- 定休日
- 無休
- 交通アクセス
- 東京メトロ日比谷線ほか「日比谷駅」A5出口より徒歩1分(駅直結)、JRほか「有楽町駅」日比谷口より徒歩3分、JR丸ノ内線ほか「銀座駅」C1出口より徒歩4分
- 取材ディナーコース内容
- 【DRAPEコース】魚と肉のメインや人気のデザートなど(メイン2品)
■アミューズ
■本日のシェフオードヴル
■季節のスープ
■カレイの洋酒蒸 ボンファム
■オーストラリア産サーロイン シャリアピンステーキ
※メインディッシュ1品コースの場合は、魚料理または肉料理より1品をお選びください。
■オリジナルバゲット&コーンブレッド
■和栗のミニマロンシャンテリー
■コーヒー
- 料金例
- ディナー
【ビストロプレート】人気のウフマヨやハンバーグなど。ミニマロンシャンテリー付:1名3900円
【スズキのパイ包み焼きセット】ミニマロンシャンテリー付全4皿:1名5500円
【プリフィックス】オードブルや選べるメインなど(メイン1品):1名6000円
※すべて税・サ込
- ホームページ
- 公式サイト
オズモールからWEB予約可能。フランス料理店一覧
オズモールにはWEB予約できるフレンチレストランが満載。記念日に利用したい憧れのレストランや一度は訪れたい巨匠レストラン、おしゃれな女子会ができそうなカジュアルフレンチなど盛りだくさん。食べたいメニューや利用シーンに合わせてお好みでセレクトしよう。
WRITING/NANA TABARA