一生に一度は行きたいグランメゾン5選とは？人生の大切な日に、世界一のメートル・ドテル宮崎さんおすすめのフランス料理店へ

恵比寿に佇む邸宅レストランで、ラグジュアリーなひとときを

フランスを代表するシェフのひとり、ジョエル・ロブション氏が世界で展開するレストランの中でも最高峰のブランドとして誕生したガストロノミー。

近世フランスの古城を思わせる石造りの建物「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」内にあり、内側もエレガンス。扉を開けて螺旋階段を昇り、ガストロノミーへ向かう瞬間から心が躍る。空間はシャンパンゴールドと黒で統一され、ゴージャスで温かみのある雰囲気を演出している。

ロブション氏のシグネチャー「キャビア　甲殻類のジュレになめらかなカリフラワーのクレーム」をはじめ、最高の素材を厳選し、一つひとつの素材が持つクオリティを最大限に引き出した、ロブションならではのモダンフレンチを楽しませてくれる。

「現在、総料理長を務める関谷健一朗氏は、2023年に日本人として初めてフランス料理界最高峰の称号『フランス国家最優秀職人章 Meilleur Ouvrier de France（略称M.O.F.）』を受章しています。1皿1皿のお料理が本当に美しく、パンやデザートなど代わる代わる登場するワゴンに胸が躍ります」（宮崎さん）

伝統を守りながらも、時代とともに進化し続ける

1982年に西麻布にオープンした小さなレストラン「ひらまつ亭」から始まり、本物のガストロノミーを追求し続けている「レストランひらまつ広尾」。料理のおいしさはもちろん、温かなおもてなしも長らく愛されている理由のひとつ。

名画やアンティーク家具、そして季節の花で彩られた空間は優雅で落ち着いた雰囲気。
ゆったりとしたメインダイニングとラグジュアリーな2つの個室が用意され、シーンに合わせて使い分けることができる。

レストランひらまつ広尾の料理は、契約農家から届けられる野菜をはじめ、旬の食材が主役。
それぞれの食材本来の旨みや力強さを極限まで引き出すことに注力し、“何を食べたのか強く記憶に残る、食材を大切にした料理”を手がける。

また、地下にあるワインキャーヴには常時500以上の銘柄や幅広いヴィンテージ、3000本以上のワインをストック。ソムリエが料理に合わせてセレクトしたワインが楽しめる「デギュスタシオン・ドゥ・ヴァン」もおすすめ。

「日本で長く愛されてきた、老舗の風格が漂うレストラン。サービスも心地よく、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しむことができます」（宮崎さん）

世界が認める帝国ホテルの「一流のおもてなし」を体験

1890年の開業以来、世界中から賓客を迎える帝国ホテルのメインダイニングとして、圧倒的な存在感を示す「レ セゾン」。「クラシカルモダン」をテーマにデザインされた店内は、重厚感と、洗練された現代的な雰囲気が調和したくつろぎの空間が広がっている。

ホテルのメインロビーでは、季節ごとの華やかな装花がゲストをお出迎え。経験豊富なホテリエの、さりげなくも行き届いたサービスが嬉しい。

フランス・シャンパーニュ地方の名店「レ クレイエール」で料理長を務めたティエリー・ヴォワザン氏が手がけるのは、伝統的なフランス料理の技法を取り入れながらも、日本の風土や素材からインスピレーションを受け、シェフならではの感性で表現された料理の数々。

スペシャリテの「“ジェラール・ボワイエ”氏 直伝のトリュフのパイ包み焼き」は16年間師事したジェラール・ボワイエ氏より伝授された贅沢な1品。

「歴史も品格もある帝国ホテル内にあるということもあり、漂う心地よい緊張感に自然と背筋が伸びます。フランス人シェフによるフランス料理が味わえるのも魅力」（宮崎さん）

レストランは“舞台”。ハレの日を過ごすとっておきの場所を提供する

約440年の歴史と伝統を誇る、フランス料理の名門レストラン「トゥールダルジャン」の世界唯一の支店。
レストランをひとつの“舞台”と捉え、人生の大切な節目に心に残る幸福な時間をとの想いを込めて、ゲストをおもてなししている。

ルイ14世と16世の時代をイメージしたエントランスや、ロココ調のダイニングルームなどトゥール ダルジャンの長い歴史が表現され、巧みにコラージュされた空間はシックで、フランス貴族の邸宅を思わせる。

エグゼクティブシェフのルノー・オージエ氏は、2019年度フランス国家最優秀職人章「M.O.F.」を受章した優れた料理人。

トゥールダルジャンのシグネチャーメニュー「幼鴨のロースト」をはじめ、パリ本店の伝統とエスプリを継承しつつも、日本ならではの四季を取り入れるなど自身の感性を加え、時代に合った料理を展開する。

「日本におけるフランス料理店の中でも長い歴史を誇るレストランです。お料理もサービスも、伝統的なフランスのレストランそのもの。これまで多くの著名人が足を運んでいます」（宮崎さん）

銀座の地下できらめき続ける“宝石箱”のようなレストラン

創業は、高度経済成長期の真っただ中にあった1974年。
地下1階に構えるメインダイニングは、シャンパンゴールドを基調に大理石などを贅沢に使用。洗練された美しい空間を、ガラス球を配したシャンデリアの光が柔らかく照らす様子は、フランス語で“宝石箱”を意味する店名そのもの。

地下2階には、“レカンレッド”を基調に、旧店舗のインテリアを活用したウエイティングバーも完備している。

8代目料理長・栗田雄平氏が大切にしているのは、いまの時代に合った料理を提供すること。伝統的な技法を受け継ぐ一方で、新しい手法にも挑戦し、食材の持つ“自然な美しさ”を追求した料理を手がける。

歴代ソムリエによるワインコレクションも魅力で、フランスの銘醸ワインから個性的なものまで、23000本に及ぶ。季節に合わせたグラスワインや、ペアリングコースで料理とのマリアージュを楽しもう。

「フランス料理店にしては珍しい、ビルの地下にあるお店はちょっとアダルトな雰囲気。古き良き銀座の夜を思わせる、大人のための空間です」（宮崎さん）