この秋、イギリスやフランスで最新のアフタヌーンティーを楽しんできた、フードジャーナリストの岩谷貴美さん。その中で注目したのが、途中で“サプライズメニュー”が登場するスタイル。実は、日本でもその体験がかなうラウンジやカフェがあるのだそう。そこで、マンダリン オリエンタル 東京のラウンジや奈良ホテルのダイニングなど、岩谷さんセレクトの4店舗をご紹介。この一年がんばったご褒美や女子会などに利用してみては?
イギリスとフランスで注目したのは“サプライズメニュー”付きのアフタヌーンティー
編集部:アフタヌーンティーの本場イギリスと、日本と同様にアフタヌーンティーが人気のフランスで、この秋、アフタヌーンティーを体験されたそうですね。
岩谷さん:イギリスは、格式と優雅さが際立ちました。歴史あるホテルのロビーラウンジはインテリアも豪華で、緊張感とともに特別な雰囲気が漂っています。メニューはクラシックなものが多く、スイーツもフルーツを使ったタルトやムースなどが並んでいました。サンドイッチも、卵やキュウリといった定番の具材でしたね。シンプルなスコーンがとてもおいしく、外はカリッ、中はふんわりの食感が忘れられません!
編集部:フランスはどうでしたか?
岩谷さん:フランスは、スタイリッシュだったり、アジアンテイストだったり、個性的なスイーツやセイボリーが登場しました。パリの洗練されたカフェスタイルで、ドリンクも紅茶やコーヒーだけでなく、中国茶やグリーンティーなど幅広いティーメニューの中からセレクトできるのも特徴かもしれません。総じて、イギリスは伝統的な優雅さを、フランスは現代的な美しさを持つアフタヌーンティーを体験できました。
編集部:イギリス、フランスでも、“途中でシェフからのサプライズメニューが登場するアフタヌーンティー”に注目されたとのことですが、一体どういったものなのでしょうか?
岩谷さん:イギリス・ロンドンの「ザ リッツ ロンドン」では、途中で2種類のホールケーキがのったワゴンが運ばれてきて、その場でカットしてサーブされました。季節のフルーツを使ったケーキの美しさはもちろん、目の前で提供される際の演出も華やかで、視覚的にも楽しませてくれます。
一方、フランス・パリの「ル・ムーリス」では、同じく途中で、型に入ったままのマドレーヌをテーブルに持ってきて、サーブしてくれるというスタイルが心に残りました。こうしたサプライズは、アフタヌーンティーにエンターテインメント感が加わり、印象に残るひとときとなりました。
編集部:それでは最後に、サプライズメニューが登場するアフタヌーンティーの楽しみ方、どんなシチュエーションに最適なのか・・・、その魅力を教えてください。
岩谷さん:スタンドに並んでいるスイーツやセイボリーをある程度食べ終わったタイミングで、予期せぬ1品がサーブされると、とても嬉しいしすごく気分が上がります。ただ、サプライズメニューがあるアフタヌーンティーは日本ではまだ珍しいので、アフタヌーンティー初心者の方はもちろん、今までいろいろなお店に行かれている方でも新鮮さを感じてもらえるのではないでしょうか。サプライズ要素が感動を倍増させてくれるので、カップルでのデートやバースデーなどのお祝いシーンにチョイスすると、とっても喜ばれるのでおすすめです。
東京のサプライズメニュー付きおすすめアフタヌーンティー
【オリエンタルラウンジ/マンダリン オリエンタル 東京】東京の街並みを見渡す絶景ラウンジでティータイム
岩谷さんがひとつ目に紹介してくれたのは、マンダリン オリエンタル 東京「オリエンタルラウンジ」の「フェスティブアフタヌーンティー」。
「ラウンジは38階にあり、眼下に広がる都心の街並みを眺めることのできる贅沢な空間となっています。居心地がいいのでつい長居したくなりますが、スタンドのセイボリーやスイーツは、どれもミニサイズの絶品なので、どんどん食べ進んでしまうんですよ」と岩谷さん。
11月からスタートしたアフタヌーンティーのプランでは、国産サーロインのローストビーフや、エグゼクティブ ペストリーシェフによるチョコレートケーキ「デュカダンス」など、ラグジュアリーホテルならではのラインナップに。そんな極上のセイボリーやプティフールを味わっていると、サプライズメニューのパウンドケーキが登場するそう。
「途中で、パウンドケーキを好きな薄さにカットしてサーブしていただけるサービスは嬉しい限り。“せっかくなので、ゆっくり楽しんで下さいね”と言っていただいているような温かい気持ちになります」
11月18日(月)〜12月20日(金)はイタリアのジュエリーメゾンとコラボした「ブチェラッティ アフタヌーンティー」、12月21日(土)〜25日(水)の5日間は「プレミアムクリスマスアフタヌーンティー」が楽しめるので、この1年がんばったご褒美やクリスマス女子会に訪れてもいいかも。
オリエンタルラウンジ/マンダリン オリエンタル 東京
最寄り駅:三越前駅
フェスティブアフタヌーンティー
価格:1名平日8602円(税・サ込)、土・日・祝9867円(税・サ込)
販売期間:2024/11/1(金)~12/20(金)
メニュー詳細:
■セイボリー/平目のテリーヌ、ねり雲丹、ローズヒップ風味、ゴルゴンゾーラチーズとイチジクのタルト、国産サーロインのローストビーフ、ブラウンマッシュルームのサンドイッチ、ふわっとしたミモレット、トルティーヤで巻いたブランダード、トビコ、隠元豆、スターアニス風、鳥取大仙鶏のテリーヌ、梅酒とレーズンのゼリー、蒸したオマール海老、カリフラワー 蕪のソース キャビア添え
■スコーン/レーズンスコーン、レモンスコーン、イチゴジャム、レモンカード
■ペストリー/デカダンスキューブ、ピスタチオ、チョコレート&ラズベリー、栗、柚子チーズケーキ、キャラメルパウンドケーキ(★)
プレミアムクリスマスアフタヌーンティー
価格:1名11132円(税・サ込)
販売期間:2024/12/21(土)~25(水)
■セイボリー/平目のテリーヌ、ねり雲丹、ローズヒップ風味、ゴルゴンゾーラチーズとイチジクのタルト、国産牛フィレ肉、ブラウンマッシュルームのサンドイッチ、ふわっとしたミモレット、トルティーヤで巻いたブランダード、トビコ、隠元豆、スターアニス風味、鳥取大仙鶏のテリーヌ、梅酒とレーズンのゼリー、巻海老、カリフラワー 蕪のソース キャビア添え
■スコーン/レーズンスコーン、レモンスコーン、イチゴジャム、レモンカード
■ペストリー/デカダンスキューブ、ピスタチオ、チョコレート&ラズベリー、栗、柚子チーズケーキ、ストロベリー、シュトレン、キャラメルパウンドケーキ(★)
※食材の仕入れ状況により変更となる場合があります
※★がサプライズメニュー
【NEW LIGHT】渋谷の大人カジュアルなレストランで味わう、季節の味覚が詰まったスイーツ&セイボリー
続いて紹介するのは、渋谷のミヤシタパーク内に位置する、老若男女いろいろな方におすすめしたいイタリアンレストラン「NEW LIGHT」のアフタヌーンティー。
「こちらのレストランでは、旬の果物や野菜などの食材をふんだんに使ったアフタヌーンティーが楽しめます」と岩谷さん。
11月24日(日)までは「秋の収穫祭 紅葉アフタヌーンティー」を開催し、11月29日(金)からは「冬を華やかに彩るX’masアフタヌーンティー」がスタートする。「ロウソクショートケーキ」「ラム香るカヌレ」「トナカイの塩キャラメルマカロン」など、クリスマス気分高まるかわいいスイーツにときめいてしまいそう。
また、こちらのレストランのサプライズメニューは、スイーツではなくドリンク。「セットでは、コーヒー、紅茶、ハーブティーがおかわり自由となっていますが、途中でサーブされるのはスペシャルなフルーツカクテルです。本格派のバーコーナーで作られたカクテルは、洋梨などの果物にクリームチーズを効かせたオリジナル。ノンアルコール対応もしてくれるのが嬉しいポイントですね」
クリスマスのアフタヌーンティー期間中は、サプライズのカクテルもクリスマスバージョンとなっているので、こちらもお楽しみに。
NEW LIGHT(ニューライト)
最寄り駅:渋谷駅
冬を華やかに彩るX’masアフタヌーンティー
価格:平日1名4950円、土・日・祝1名5500円
販売期間:202411/29(金)~12/29(日)
メニュー詳細:
■スイーツ/クリスマスピスタチオムース、ろうそくショートケーキ、ラム香るカヌレ、トナカイの塩キャラメルマカロン、苺とローズマリーのタルト、ノンアルコールシャンパンジュレ
■セイボリー/チェダーチーズミニバーガー、苺と淡路ブラータチーズのカプレーゼ、生ハムとニョッコフリット、鮎のパテ ストラッキーノチーズのサブレ、百合根のマッシュポテト レンコンチップ
■オプション/苺のクリスマスパフェ(+1800円)、ブッシュドノエル(+1320)
■ドリンク/オリジナルカクテル(★)
■フリーフロー/コーヒー、紅茶、ハーブティー5種
秋の収穫祭 紅葉アフタヌーンティー
価格:平日1名4380円、土・日・祝1名4820円
販売期間:〜2024/11/24(日)
メニュー詳細:
■スイーツ/紫芋のバスクチーズケーキ、かぼちゃブリュレプリン、アールグレイと秋の厳選フルーツタルト、ほうじ茶のマカロン、イタリア栗のマドレーヌ、カシスとマスカルポーネのムース、シャンティー、秋の厳選フルーツ(入荷により変更あり)、NEWLIGHTクッキー
■セイボリー/ミニバーガー、旬のフルーツと淡路ブラータチーズ、鮎のパテとさつまいものチーズのサブレ、生ハムとニョッコフリット、穴子と里芋のテリーヌ
■オプション/厳選フルーツショートケーキ(+1540円)、和栗のモンブランパフェ(+1540円)、フレンチフライ(+550円)
■ドリンク/オリジナルカクテル(★)
■フリーフロー/コーヒー、紅茶、ハーブティー5種
※★がサプライズメニュー
関西のサプライズメニュー付きおすすめアフタヌーンティー
【メインダイニングルーム 三笠/奈良ホテル】クラシックホテルと老舗洋菓子ブランドのコラボレーション
関西でもサプライズメニュー付きのアフタヌーンティープランが。岩谷さんがおすすめするのは、奈良ホテルのメインダイニングルーム「三笠」の「奈良ホテル×ユーハイムコラボアフタヌーンティー」。
「クラッシクホテルとして知られる奈良ホテルが、同じく創業115周年を迎えたユーハイムとコラボレーションしたアフタヌーンティー。こちらが今話題になっています」
ユーハイムのロゴと同じ色のリボンで飾ったスタンドには、食品添加物に頼らずに作られたユーハイム自慢のお菓子、ホテルシェフがユーハイムの商品をアレンジしたコラボメニューなどが並ぶ。
「ユーハイムバウムを使ったモンブランや、ユーハイム純正バターパウンドケーキ、ホテルシェフがアレンジした奈良県産レモングラス風味のレアチーズ・・・。いろいろなスイーツやセイボリーをいただけます。さらに嬉しいのが、テーブル席で待っていると、大きなバウムクーヘンがクラシカルなワゴンにのって登場すること! 目の前で切り分けていただける演出に、思わずテンションが上がってしまいますよね」
クラシックホテルの気品あふれる空間で、ユーハイムのスイーツを存分に味わって。今回紹介したメニューは11月30日(土)まで。12月はクリスマス、1月から3月はいちごをテーマにしたユーハイムとのコラボアフタヌーンティーを予定しているそうなので、こちらもお楽しみに。
メインダイニングルーム 三笠/奈良ホテル
最寄り駅:近鉄奈良駅
奈良ホテル×ユーハイムコラボアフタヌーンティー
価格:1名8000円
販売期間:2024/10/1(火)~11/ 30(土)
メニュー詳細:
■セイボリー/とろけるサーモンコンフィ トマトヴィネグレットと緑のコンディメント、奈良県産五徳味噌と赤ワインで煮込んだ牛肉とパッケリのアルフォルノ、かぼちゃのスープ アールグレイの泡、紫芋のタルト
■スイーツ/ユーハイム 純正バターパウンドケーキ3種 ・ユーハイム ユーハイムバウム2種、カシスモンブラン【ユーハイム ユーハイムバウム(チョコレート)使用】、杏ケーキの求肥包み【ユーハイム 純正バターパウンドケーキ(サンドケーキ)使用】、奈良県産レモングラス風味のレアチーズ【ユーハイム ユーハイムバウム(プレーン)使用】、かぼちゃのパンナコッタ チーズパイ添え【ユーハイム テ-ゲベック(チーズ)使用】、洋ナシとキャラメルのムース、チョコレートタルト、フルーツコンポート、アップルパイ、柿とほうじ茶のムース、フロッケンザーネトルテ、ワゴンで登場する大きなバウムクーヘン(★)
※仕入れ状況により料理内容や産地などが変更になる場合があります
※★がサプライズメニュー
【マイセン カフェ】ドイツ名窯の日本唯一のカフェで、エディブルフラワーの華やかアフタヌーンティー
大阪の阪急うめだ本店7階にある「マイセン カフェ」では、岩谷さんが監修する「マイセン・プレミアムローズアフタヌーンティー」が、期間限定で登場している。
「こちらは、ドイツの名窯・マイセンの日本唯一のカフェです。11月から始まったプランは、有名店のシェフも愛用するエディブルフラワーを散りばめたアフタヌーンティーで、1日10食限定なので要予約となっています」
ケーキは好きなものをショーケースからセレクトすることができ、予約のタイミングでリクエストすれば、バラが描かれた食器を用意してくれるのも素敵。
そして、サプライズのメニューはというと、「サプライズで登場するのは、ピスタチオのアイスクリームです。ピスタチオの濃厚な味わいをしっかり楽しめるので、食通の方にも嬉しい1品です」
ロココ調の空間や、マイセンの美しいテーブルウェアの魅力も相まって、エレガントなティータイムを過ごせるはず。12月までは、ピスタチオアイスクリームのサプライズメニュー付きなので、クリスマスシーズンの女子会やデートにもぴったり。
マイセン カフェ
最寄り駅:梅田駅
マイセン・プレミアムローズアフタヌーンティー
価格:ティースタンドのみ1名5200円、パフェ付き1名6000円
販売期間:2024/11/1(金)~11/30(土)
メニュー詳細:
■セイボリー/ミニサンドイッチ(チェダーチーズ)、生ハム、スモークサーモン
■クレープ/イチゴ、クレープ(カスタード・生クリーム)
■ペストリー/バラのフィナンシェ、カヌレ、ケーキ(ショーケースより)
■ピスタチオアイスクリーム(★)
■オプション/パフェ(生クリーム、フルーツグラノーラ、イチゴ、ブルーベリー、フランボワーズ、バニラアイス、フランボワーズアイス、リンゴゼリー、ヨーグルトムース)
■ドリンク/1ドリンク付き
※1日限定10セット、要予約
※★がサプライズメニュー
今回教えてくださったのは・・・
フードジャーナリスト・岩谷貴美さん
フードジャーナリスト。インスタのフォローは10万人超え。All Aboutではグルメガイドを務める。雑誌、WEB、ラジオ、TVを中心に活躍するほか、コンテストの審査員や企業のコンサルティング、メニュー開発、アフタヌーンティーのプロデュースなども行う。スイーツに関しては、1日に20〜30品食べるのが日常茶飯事。年間では約3000品以上になる。
- インスタグラム
- @takamiiwaya
高級ホテルや人気カフェも。OZのアフタヌーンティー特集
非日常の時間・空間の中で優雅にティータイムを過ごせることから、人気の高いアフタヌーンティー。東京都内や横浜、名古屋、大阪の憧れホテルのアフタヌーンティーはもちろん、人気カフェやレストランまで、その舞台はさまざま。相手やシーンに合わせて選べるのも魅力。季節に合わせて変わるティーフードとともに、素敵な時間をどうぞ。
WRITING/EMI YAMASHITA