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頭皮はなぜ乾燥するの?皮膚科の先生に聞いた家庭でもできる頭皮の乾燥を防ぐ方法

頭皮はなぜ乾燥するの?皮膚科の先生に聞いた家庭でもできる頭皮の乾燥を防ぐ方法

シャンプーの種類なども気にしているのに、頭皮が乾燥する。そんな頭皮の乾燥やフケといったトラブルで悩んでいる人も多いのでは。そこで今回は、頭皮が乾燥する原因を「はなふさ皮膚科」の理事長・花房火月先生に、頭皮が乾燥する原因を教えていただきました。家庭でもできる乾燥の予防法やおすすめアイテムなども紹介するので、悩んでいる人はチェックしてみて。

更新日:2024/10/23

今回お話を聞いたのは・・・はなふさ皮膚科 花房火月さん

医療法人社団 清優会 理事長 東京大学医学部卒業後、癌研究会有明病院、東京大学医学部附属病院皮膚科、NTT東日本関東病院皮膚科を経てはなふさ皮膚科を開設。The Japan Times紙の『アジアの次世代を担うリーダー100人(100 Next-Era Leaders in Asia 2015-2016)』に選出。
はなふさ皮膚科 三鷹院、新座院、国分寺院、久我山院、志木院の5院を開設し、皮膚腫瘍を中心に皮膚疾患を幅広く受け入れているクリニック。皮膚腫瘍の治療のため全国から患者が訪れており、保険診療だけでなく美容診療も行っている。

1.頭皮の乾燥が原因でおこりえる症状とは

1-1.フケ

乾燥が原因で起きてしまう症状のひとつは、パラパラと落ちてくるフケ。フケは古くなった頭皮の角質がはがれ落ちたものなので、誰にでも自然に起こりえる。

ただし、頭皮が乾燥し炎症を繰り返しているような状態だと、新しい角質が正常に形成されなくなってしまう。それによって角質がはがれやすくなり、結果フケが多くなり、目立ちやすくなるといった状態にもなることも。

本来シャンプーでフケをしっかり洗い落とせていれば、目立つことはあまりない。しかし毎日しっかり洗っているのにフケが目立つようなら、乾燥が原因かも。

1-2.かゆみ

頭皮のかゆみも、乾燥から起こりやすい症状のひとつ。そもそもかゆみというのは、異物などが体についたときに、それを知らせるために起きる生体反応。肌が乾燥していると、バリア機能が低下し、外的な刺激を受けやすくなる。その結果、かゆみも感じやすくなる。

その状態が続くとかゆみを脳に伝達する神経が表皮まで伸びてきて、通常よりもかゆみを感じやくなってしまうそう。

1-3.かさぶた

乾燥によるかゆみから頭皮をかいてしまい、その結果としてかさぶたができてしまうことも、よくある症状のひとつ。自分では掻いているつもりがなくても、寝ている間に掻きむしってしまうことも考えられるので、気づいたらかさぶたになっている場合も。

また「炎症を繰り返すことで、毛穴にもダメージを与える可能性がある」と花房先生。特にかさぶたが治る前に剥がして毛穴にダメージを与えてしまい、脱毛斑になるケースもあるそう。

毛穴にダメージを与えてしまった結果、髪の毛が生えてこなくなることもあるので注意が必要。かさぶたをケアする上では、まずはかゆみをとることが重要なので、早めのケアを検討してみて。

2.頭皮が乾燥する原因とは

2-1.乾燥しやすい体質

頭皮が乾燥する原因としては、元々の体質というのもある。体質的に皮膚のバリア機能が弱い人は、外的なストレスに弱く乾燥が起きやすい。表皮内で産生される塩基タンパク質である“フィラグリン”が肌のバリア機能に必須で、乾燥肌の人はその“フィラグリン”が少ない体質であることが多い。

また、加齢も深く関係している。年齢を重ねるとともに皮脂の分泌量が低下したり、保湿因子が減ったりするもの。そのため年を重ねるごとに肌は乾燥しやすい傾向に。

また先天的なことだけではなく、普段の生活習慣や、栄養状態も影響してくる。アトピーは皮膚の弱さなどが原因で発症することも。また男性より女性のほうが、頭皮が乾燥しやすいという傾向もあるので、女性は保湿ケアが大切になりそう。

2-2.使用しているシャンプーが合っていない

頭皮の乾燥には、使っているシャンプーとの相性が影響することも。なぜなら、自分に合っていない洗浄力のシャンプーだと、頭皮の皮脂を奪いすぎてしまうこともあるから。

シャンプーの洗浄成分を大きく分けると、アミノ酸系、石けん系、高級アルコール系などのタイプに分類できる。それぞれに洗浄力も異なることから、炎症を起こさないためには、肌質に合った洗浄力のシャンプーを見極めることが必要。

また、合わないシャンプーを使い続けることで、炎症を招き一時的な脱毛につながる場合がある。これは「男性型脱毛症」や「女性型脱毛症」、「休止期脱毛症」のような深刻なものではないが、普段から自分に合ったシャンプーを見極めて炎症を防ぐことは大切。

3.家庭でもできる頭皮の乾燥を防ぐための対策

3-1.自分に合ったシャンプーの種類を選ぶ

前述したように、シャンプーは、洗浄力や肌への負担を考慮して選んでみて。シャンプー選びには一概に正解というものがなく、人気かどうかよりも、自分の髪質・肌質に合ったものを選ぶのがよい。

なおシャンプーの種類で代表的なものには、以下のようなものがある。

・アミノ酸系:洗浄力が弱めで、頭皮への負担も少ない。乾燥・敏感肌向きといえる。
・高級アルコール系:洗浄力が高め。ベタつきがちな人、皮脂の多い人には合うこともあるが、乾燥肌には刺激が強い場合も。
・石けん系:洗浄力が高めのものが多い。ノンシリコン派には人気だが、弱アルカリ性になるのできしみを感じることも。

例えば、頭皮が乾燥しやすい人であれば、比較的マイルドなアミノ酸系シャンプーが使いやすい。さらに保湿成分が入っているものを意識して選ぶのもよい。また乾燥を防ぐためには、保湿成分のヒアルロン酸などが入っているシャンプーを選ぶのもおすすめ。

3-2.適切な洗髪

意外と知らない人が多いのが、正しい洗髪方法。正しい方法を知らないために、すすぎ残しが原因で頭皮トラブルになっているケースもある。

まずシャンプーで洗髪する際には爪を立てず、指の腹でやさしく泡立てながら洗うこと。汚れを落としたいあまり強くゴシゴシ擦っていると、皮膚を傷めてしまう。

さらに傷んだ皮膚から雑菌が繁殖し、炎症などのトラブルにつながる可能性も。そのため、洗髪時は雑に擦らないよう注意しよう。また生え際、後頭部などはシャンプーのすすぎ残しが出やすい。しっかり泡立ててやさしく洗ったら、きちんと流すことも忘れないようにしてみて。

シャンプーの頻度や回数に厳密な決まりはないが、大事なのは頭皮の健康が保たれているかどうか。洗いすぎで乾燥するようなら少し回数を減らしたり、洗い残しやすすぎ残しのないようにしたり、適切なシャンプーのやり方を覚えておこう。

3-3.乾燥対策に適したヘアケアアイテムを使う

乾燥するなら保湿に適したアイテムを使うのもよい。顔に化粧水や乳液を塗るのと同じで、乾燥した頭皮にも保湿剤を取り入れるのがおすすめ。

その際は、必ずしも頭皮用製品でなくても構わない。自分の肌質に合ったローションやトニックなどを使って、乾燥しがちな頭皮をケアしてみて。

3-4.規則正しい生活習慣を心がける

頭皮が乾燥してしまう原因には、実はストレスも関連性があると言える。というのも、生活習慣が乱れることによって、肌のターンオーバーも乱れてしまうから。ターンオーバーが乱れることで肌トラブルが起こりやすくなり、頭皮の乾燥や炎症などの原因にもなりえる。

また睡眠不足が重なってストレスを受けると、過剰な皮脂分泌にもつながる。そして皮脂が雑菌のエサになって、頭皮トラブルになることも。

なお適切な睡眠時間は人によっても異なるので、自分に合った規則正しい生活リズムを見つけることが大切。一般的には7時間程度が適切とされてはいるが、ベストな睡眠時間は体質によっても変わる。

3-5.バランスのよい食生活を心がける

規則正しい生活習慣には、もちろん栄養摂取も含まれる。特に頭皮の健康を保つためには、ビタミンB郡などの栄養素が欠かせない。

ビタミンB郡は体の代謝機能に関わっており、タンパク質の代謝のためにも必要な栄養素。タンパク質だけを摂っても、ビタミンB郡が足りなければ効率よく働くことができない。

■ビタミンBを含む食材例
・ほうれん草、枝豆、にんにく
・豚肉、レバー類
・かつお、まぐろ、さんま、いわし
・かき、しじみ、あさり

その他、タンパク質やビタミン類、亜鉛なども肌の健康維持に必要な栄養素。普段から積極的に摂取してみて。

そして、栄養素はバランスよく補うのが大切。健康な頭皮のためには、ビタミンやミネラル、タンパク質などを、まんべんなく摂れるように意識しよう。

4.編集部おすすめアイテム

第一三共ヘルスケア株式会社

ミノン 薬用ヘアシャンプー

450ml 1458(Amazon)円

おすすめポイント

・植物由来のアミノ酸洗浄成分でソフトに洗い上げる
・有効成分グリチルリチン酸2Kが、フケやかゆみを防ぐ
・デリケートな肌の人でも使いやすい弱酸性のシャンプー

年齢や性別問わず、使いやすい洗い心地が特徴のシャンプー。

洗浄成分には、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸TEA液やラウロイルメチル-β-アラニンNa液など、植物由来のアミノ酸洗浄成分を配合し、マイルドな洗い上がり。

また、サルフェートフリー処方だから、洗髪後の潤いをキープできる。

ほか、有効成分グリチルリチン酸2Kを配合し、フケやかゆみを防いで、すこやかな頭皮環境に導く。デリケートな肌の人でも使いやすい弱酸性。

5.頭皮の乾燥にまつわるQ&A

整髪剤が関係することもあるの?

整髪剤が関係してしまうことは考えられます。特に、しっかり固まるタイプのジェルやワックスなどは落ちにくいですし、スプレータイプは毛先につけるものと違って頭皮にかかりやすい傾向にあります。

シャンプー時に洗い残しがあると、整髪料が頭皮に付着したままになり乾燥などの原因になりかねません。整髪料をしっかり使った日は、特に念入りに洗い流すようにしましょう。

ドライヤーで頭皮が乾燥してしまうことはあるの?

洗髪ごとにするのは問題ありませんが、やりすぎはよくありません。熱を直接当ててしまうことで頭皮が乾燥し、バリア機能が低下してしまうことがあります。ドライヤーは頭皮から20cmほど離すようにしましょう。

なおシャンプーで洗髪した後に髪を濡れたまま放置するのは、おすすめできません。濡れたまま放置することで、雑菌が繁殖することにつながる可能性もあります。やりすぎは禁物ですが、洗髪後はしっかり髪を乾かしてから寝るようにしましょう。

今回お話を聞いたのは・・・はなふさ皮膚科 花房火月さん

医療法人社団 清優会 理事長 東京大学医学部卒業後、癌研究会有明病院、東京大学医学部附属病院皮膚科、NTT東日本関東病院皮膚科を経てはなふさ皮膚科を開設。The Japan Times紙の『アジアの次世代を担うリーダー100人(100 Next-Era Leaders in Asia 2015-2016)』に選出。
はなふさ皮膚科 三鷹院、新座院、国分寺院、久我山院、志木院の5院を開設し、皮膚腫瘍を中心に皮膚疾患を幅広く受け入れているクリニック。皮膚腫瘍の治療のため全国から患者が訪れており、保険診療だけでなく美容診療も行っている。

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※記事は2024年10月23日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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