クリスマスを心待ちにする時期に欠かせないドイツ生まれのシュトーレンは、ドライフルーツ、ナッツ類やバターを生地に練り込み、発酵させて焼き上げたずっしりとした伝統菓子。憧れホテルのシェフが手間暇かけて仕込んだシュトーレンから、パティスリーらしいシュトーレンまで、今年のおすすめを一挙ご紹介します。
シュトーレンの由来や、料理家・星谷菜々さんおすすめの食べ方と共に、アドベントシーズンを楽しんで。
東京のおすすめシュトーレン
京王プラザホテル「シュトーレン」
京王プラザホテル初代シェフ直伝のレシピで作る、ドイツ伝統のクリスマス菓子シュトーレン。バター、ドライフルーツ、スパイスをふんだんに使い、マジパンを練りこんでしっとりと焼き上げている。
価格：2400円
サイズ：約13cm
備考：アルコール使用
シャングリ・ラ東京「メープル シュトーレン」
ラム酒に漬け込んだドライイチジク、レーズン、マンゴー、ストロベリーなどのミックスドライフルーツのほか、アーモンドやクルミをメープル味の生地に混ぜ合わせて焼き上げたメープル シュトーレン。
ルビーチョコレートを練り込み、しっとりと仕上げたシュトーレンの用意も。
価格：5700円
備考：アルコール使用
ホテル雅叙園東京「シュトーレン」
しっとりとした生地にドライフルーツのレーズン、チェリー、オレンジピールとアーモンドをたっぷり混ぜ込んだ、オリジナルのシュトーレン。スパイスが効いた生地の中央には、老舗が作るドイツ製最高級のローマジパンを使用。薄くスライスしてワインを飲みながら少しずつ味わう、大人の愉しみ方がおすすめ。
価格：3500円
浅草ビューホテル「穂乃華自家製！シュトーレンＥＸ」
洋酒で6種類のドライフルーツを漬け込み長期熟成させた自家製ミックスフルーツとくるみを生地に混ぜ込み、じっくり焼き上げた後に、2～3週間寝かせた。手間と時間をたっぷりとかけて仕上げるドイツ伝統の味わいをどうぞ。
価格：3200円（ハーフ1800円）
備考：12/23～25限定、アルコール使用
ストリングスホテル東京インターコンチネンタル「シュトーレンセット」
甘酸っぱいベリーがつまった新感覚シュトーレンと、絶妙なバランスの栗とあんこが味わい深い抹茶味の和シュトーレン、ブランデー漬けのバナナとチョコレートの相性が抜群のオトナシュトーレンの3種がセットに。お土産やパーティのお供に最適。
価格：5940円（3個入り）
備考：12/1～12/25限定
京都のおすすめシュトーレン
La maison JOUVAUD 京都祇園店 「シュトーレン」
厳格な品質基準をクリアしたフランスAOP発酵バター「PAMPLIE」を染み込ませ、ラム酒に漬け込んだドライフルーツとナッツが入った贅沢な味わいのシュトーレン。自分へのご褒美や手土産に、クリスマスならではのギフトを贈ってみては。
価格：4000円（ハーフ2160円）
備考：アルコール使用
ウェスティン都ホテル京都「シュトーレン」
ドライフルーツやナッツをふんだんに混ぜ込んだ生地は風味豊か。ホテルパティシエが作るシュトーレンは、ラム酒がほんのりと香るリッチなクリスマススイーツに仕立ててある。切り分けてクリスマスまで少しずつ楽しもう。
価格：3500円
サイズ：約18cm
備考：アルコール使用
シュトーレンがいただけるクリスマスアフタヌーンティーにも注目を
アンダーズ東京「フェスティブアフタヌーンティー」で味わう芳醇なシュトーレン
トナカイをイメージしたモクテルのほか、シュトーレンやクリスマスプディングエクレア、ピスタチオモンブランなど充実のスイーツや食べ応えのあるセイボリーがお目見え。クスミティーやコーヒーと共に、華やかなクリスマス仕様のアフタヌーンティーを味わう優雅なティータイムを。
ANAインターコンチネンタルホテル東京「フェスティブ・アフタヌーンティー」の濃厚シュトーレン
ホリデー気分を盛り上げるキュートなスイーツとシュトーレン、プレミアムなセイボリーが華を添えるフェスティブ期間限定のアフタヌーンティーが登場。恋人とのデートや大切な食事会など、洗練された優雅なアトリウムロビーでスイーツをいただく、心躍る特別なひとときを過ごしてみては。
メズム東京、オートグラフ コレクション「フェスティブプログラム」の旅するシュトーレン
イギリスのミンスパイ、フランス菓子ガレット・デ・ロワ、ドライフルーツをふんだんに使用したシュトーレンなど、このシーズンならではのスイーツとセイボリーで世界旅行を楽しめるアフタヌーンティー。メズム東京の16階から、美しい東京の水辺と浜離宮庭園の緑を眺めながら味わいたい。
シュトーレンとは
約3週間かけて味わう「シュトーレン」の話
14世紀（1300年代）、ドイツのザクセン州ドレスデンが誕生の地といわれるシュトーレン。白い粉砂糖がたっぷりかかったその様子は、生まれたばかりのイエスを毛布でくるんだ姿をイメージしたとも伝えられている。そんなドレスデンでは、12月の第1土曜日に伝統行事・シュトーレン祭りを開催。約150人のパン職人によって約3.4トンの巨大シュトーレンが市街地をパレード。そのあと、ひと切れずつ販売される。
11月に入るとパン屋さんやパティスリーだけでなく、スーパーマーケットにもシュトーレンが並ぶドイツ。アドべントのスタート（クリスマスの3週間前の日曜日）と共に、クリスマスまでの心の準備として、少しずつスライスしていただく。この時期の各家庭では、来客にもシュトーレンでおもてなしするのが習慣だそう。
特徴は、ラム酒などの洋酒に漬けたレーズンやオレンジピールなどのドライフルーツと、アーモンドやクルミなどのナッツが入っていること。バターをたっぷり使用した密度の濃い生地は食べ応えあり。時間が経つとドライフルーツと洋酒が熟成されるため、味に深みが増してくる。
おうちで簡単！シュトーレンのおいしい食べ方
食べる分だけカットしたら残りは冷凍庫で保存を
重量感たっぷりのシュトーレンは、約1cmの幅に薄くスライスしてひと切れずつ味わうのが本場・ドイツ流。ドライフルーツやナッツ類がぎっしり入っていて崩れやすいため、片手を添えながらゆっくりナイフを入れて。
食べる分だけカットしたら、残った分はおいしさを封じ込めるようしっかりラップを巻くこと。涼しい場所なら3週間程度（商品による）常温保存が可能。ドライフルーツと洋酒が熟成されていく味わいを、2～3週間かけて少しずつ楽しんで。
グリューワインでクリスマスムードを盛り上げる
飲むと体がポカポカしてくる冬のヨーロッパの定番、ホットワイン。ドイツではグリューワインと呼ばれ、クリスマス時期のは4週間にわたって開かれるクリスマスマーケットには、多くのグリューワインの店が登場する。濃厚で甘いシュトーレンと、スパイスが効いたワインが口の中で調和され、ちょっと大人の味わい。今年のクリスマスは、本場のクリスマスムードを満喫してみるのもよさそう。
グリューワインは、飲み残しのワインを使ってもOK。また、冷蔵庫で5日間保存が可能なので多めに作って置いて、飲む直前に温め直して味わおう。
簡単にできる！グリューワインレシピ
■用意する材料（2杯分）
赤ワイン・・・300ml
水・・・100ml
グラニュー糖・・・大さじ2
ショウガ・・・少々（薄切り2枚程度）
★シナモンスティック・・・1本
★クローブ・・・1粒
★カルダモン・・・1粒
★スターアニス（八角）・・・1片
★オールスパイス・・・1粒
★レモンの輪切り2枚
※スパイスは、1～2種類でも可
作り方
1.カルダモンは殻から実を取り出す
2.小さめの鍋にすべての材料を入れ、中火にかける
3.沸騰直前に火を止めて蓋をし、5分以上蒸らしたら出来上がり。時間を置いたほうがスパイスが効いておいしさアップ
4.飲む前に、沸騰しない程度に温め直し、茶こしを通してカップに注ぐ
5.お好みで輪切りにしたレモンの輪切り2枚をプラスすると、レモンの風味で爽やかさがアップ
協力してくれたのは、料理家・星谷菜々さん
- 星谷菜々（ほしやなな）
- 女性誌を中心に、家庭料理やお菓子を提案。著書に、『BAKE 焼き菓子の基本』（成美堂出版）、『フルーツスイーツダイアリー』（グラフィック社）、『ポットロースト』（日東書院）などがある。JSA認定ワインエキスパート。都内にてアトリエ「apron room」主宰
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